カテゴリー「食育」の27件の投稿

2012年2月 8日 (水)

主食が菓子パン?炭酸飲料? チェックしよう、ヘンな学校給食

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主食が菓子パン?炭酸飲料? チェックしよう、ヘンな学校給食 +(1/2ページ) - MSN産経ニュース 2012.2.8 08:19

 子供がどんな給食を食べているか知っていますか? 「おいしそう」と思う一方で、「この組み合わせはちょっと」と疑問を抱かざるを得ない献立が頻繁に登場する学校もある。子供が毎日何を食べているか、親の目から一度チェックしてみてはどうだろう。(平沢裕子)

健全な食生活を

 チョコチップパン、メロンパン、抹茶きんときパン…。これらの菓子パンは、実際に学校給食の主食として出されたものだ。

 全国の変な給食献立を再現し、検証した『もっと変な給食』(ブックマン社、1400円)の著者で管理栄養士、幕内秀夫さん(58)は「僕らが子供の頃は脱脂粉乳にコッペパンだった。その後、食パンが出るようになり、最近は菓子パンが増えた。家で食べるのは構わないが、給食で主食にすべき食べ物でしょうか? 明らかに子供におもねる献立としか思えない」と指摘する。

 幕内さんは平成21年12月、『変な給食』(同)を出版。同書をきっかけに献立の改善に取り組んだ自治体もあるが、一方で「たまに出てきた変な給食を取り上げて揚げ足を取っている」「子供が喜んで食べるならいいのでは」などの批判も寄せられた。

 これに対し、「クリスマスなど年に1、2度の特別献立なら問題にしないが、一部の自治体で変な献立が日常的に出ているのは事実。学校給食は学校給食法に基づいており、税金も使われている。一般の飲食店の献立と同じように考えるべきではない」と幕内さん。

 学校給食法第2条2に「日常生活における食事について正しい理解を深め、健全な食生活を営むことができる判断力を培い、および望ましい食習慣を養うこと」、同条6には「わが

 実際の献立として、「ジャージャーめん・フライドポテト・サイダーポンチ・牛乳」(東京都町田市)、「セルフカスタードクリームサンド・ポトフ・牛乳」(鹿児島市)がある。

 この献立について、町田市学校教育部保健給食課は「炭酸飲料が問題視されたようだが、デザートなので。給食にはいろいろな意見が寄せられており、それを参考に直すべき所は直していきたい」、鹿児島市教委保健体育課は「カスタードクリームはパンの付け合わせ。カルシウムなどの栄養所要量を満たすためで甘さは極力控えめ。コッペパンとポトフなら献立としてそれほど違和感はないのではないか。意見の一つとして承り、今後の参考にしたい」。

完全米飯にすれば

 「変な献立は主食がご飯でないときに多い」(幕内さん)という。文部科学省によると、平成21年度に週3回以上の米飯給食を実施した小学校は全国で89・5%だが、週5日の完全米飯給食は1843校で6%。同省は週4日以上の米飯給食を推奨している。米飯以外の日の献立がひどいことを考えれば、完全米飯給食に切り替えるのが「変な給食」をなくす近道ともいえる。

 幕内さんは「前著に対して寄せられた意見の1割弱が『どこがおかしいか分からない』というものだった。今の20代の親にとって、これらの献立は変ではないのかもしれない。それが一番の問題。これらの献立が変だと思う人がまだ多数派と思われる今、多くの人に学校給食について考えてほしい」と話している。国や地域の優れた伝統的な食文化についての理解を深めること」とある。

学校薬剤師として少年少女の健康の源である食の実態を知ろうとしたとき、岩村暢子さんの膨大な調査に基づいた労作に驚くべき実態を教えてもらった。

現代人の食の歪みが克明に調べられていた。
過去記事にある。

親の怠惰で児童が肥満 不規則な生活、手抜き食事 09/05/29

現代食生活の実態 09/05/30

現代食生活の実態(2) 09/06/01

食事のとどまらない傾向・価値観の断層が、生まれ年で1960年(昭和35年・皇紀2620年)のところにあるという結果が判ったといいます。

 通常の市場調査では、対象を年齢階層とか職業別といった属性別に見ていくケースが多いんですが、その手法ではどうしてもうまくいかなくなってきた。そういう背景があって、その当時ファミリー層に入ってきた人たちを中心に、生育史研究を始めたんです。何歳のときにどんな事があって、どういう影響を受けたか、ヒットしたお菓子やオモチャの発売、流行ったファッションや音楽、家庭の教育観から学校教育の指導要領まで含めてすべて、もう一回なぞり直して、その後の価値観の形成などにどのような影響があったのだろうかということを調べてみたわけです。
 その結果浮かび上がってきたのが、生まれ年で1960年というところに、大きな断層があるということでした。60年以降に生まれた人々の価値観や言葉の使い方は、それ以前に生まれた人々と大きく違っている。例えば、メーカーが60年以前生まれの感覚で「簡便」だと思って作った商品が、60年以降生まれの人には「そんなトロい商品のどこが簡便なんだ」と思われていたりする。あるいは「本格的なものを指向しますか?」なんてアンケートで聞いて、その結果をもとに「本格」指向の施策を打ってみても、上の世代が思っている「本格」と、20代、30代の人が思っている「本格」というのが全然意味が違っているので、うまくいかない。同じ言葉でも、その意味とか価値観に食い違いが生じてきていたわけです。

1960年生まれの人は今年もう52歳ですね。

もう一度古人の食育を学びなおすことが日本人には必要です。

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2011年1月19日 (水)

脳に栄養バランスを 川島教授ら「糖分だけではだめ」

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リンク: asahi.com(朝日新聞社):脳に栄養バランスを 川島教授ら「糖分だけではだめ」 - アピタル(医療・健康).2011年1月19日

 朝から脳を活発に働かせるには糖分だけでなく、バランス良く栄養をとる必要があると、東北大の川島隆太教授が呼びかけている。脳のエネルギーは糖分、と言われてきたが、糖分に偏った食事だと脳は効率よく働かないという調査結果もある、としている。

 科学技術振興機構(JST)が2004~09年に全国の小学生951人に実施した研究で、朝ごはんのおかずが「ない」または「少ない」と答えた子ほど、記憶力や図形認識などのテストの成績が低い傾向がみられた。

 そこで09年、朝ごはんを食べる習慣のある大学生6人を対象に、朝食として(1)水だけ(2)糖分だけ(3)たんぱく質や脂肪、ビタミン、ミネラルも含む流動食、を食べてもらった。その後、単純計算や機能的磁気共鳴断層撮影(fMRI)で撮影しながら記憶テストを3回実施したところ、(1)や(2)に比べ、(3)は脳の働きが活発だった。疲労感や集中力も、(3)の食事の方が改善されたという。朝ごはんをただ食べるだけでなく、その質も大事だとしている。

 川島教授は「朝ごはんに菓子パンやジュースだけでは頭が十分働かない可能性がある」と指摘している。(杉本崇)

関連過去記事

現代食生活の実態 09/05/30

現代食生活の実態(2) 09/06/01

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2010年11月18日 (木)

黒岩比佐子さん死去

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リンク: 黒岩比佐子さん死去 ノンフィクション作家 - 47NEWS(よんななニュース).

 黒岩 比佐子さん(くろいわ・ひさこ=ノンフィクション作家)17日午後1時37分、すい臓がんのため東京都中央区の病院で死去、52歳。東京都出身。葬儀・告別式は19日午前10時半から東京都文京区小石川3の7の4、真珠院で。喪主は弟清水章(しみず・あきら)氏。

 明治・大正期の文化人の評伝や古書を題材にした作品を執筆した。「『食道楽』の人 村井弦斎」でサントリー学芸賞、「編集者国木田独歩の時代」で角川財団学芸賞。著書に「音のない記憶」「パンとペン」など。 2010/11/17 20:35   【共同通信】

黒岩さんには、村井弦斎の「食道楽」解説書を通じてたくさんの事を教えていただいた。

まだこれからの人なのに残念でならない。

黒岩さんの著作内容については「食道楽が説く玉子の善悪(2) 08/07/05」から始まり、何回も当ブログで触れさせてもらった。食育のカテゴリーにある。

黒岩さんのブログ古書の森日記 by Hisakoをパソコンをリセットした昨年暮れにお気に入りからはずしていてずっとみていなかった。

闘病のことを知らなかった。

心よりご冥福をお祈り申し上げる。

今ブログを見てみたら、10月23日まで自筆で書かれていた。素晴らしい。
その後も今日まで親しい方の代筆で続いている。

9月26日のブログに出てくる、黒岩さんと「がんとも(癌友)」の田村治芳さんとは妙な縁がある。
2年前、消化管出血で入院した大学病院でベットが隣りあったのが田村さんだった。
黒岩さんの話もしたことを思い出しながら電話してみた。

声が元気で、しっかり養生されていることがわかった。
とても良い療法をとられていて安心した。
ますますのご自愛をお祈りする。

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2010年5月14日 (金)

奇妙な献立偏る栄養 教育ルネサンス

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読売新聞朝刊の教育ルネサンスで、当世給食事情というシリーズが始まっている。

リンク: (1)奇妙な献立偏る栄養 : 教育ルネサンス : 教育 : YOMIURI ONLINE(読売新聞).

 ▽カレーうどんとアメリカンドッグ、小倉白玉、牛乳▽みそラーメンとあんドーナツ、果物、牛乳▽キムチ焼きそばとクロワッサン、イカナゲット、イヨカン、牛乳……。

 栄養バランスの乱れたこんなメニューが、学校給食で出されている。

 昨年末に出版された『変な給食』で、実態が明らかにされた。著者は、『粗食のすすめ』でも知られる管理栄養士の幕内秀夫さん(57)。長女が通う小学校の給食に疑問を抱き、10年以上前から学校給食の献立表などを保護者や学校栄養士らから集めてきた。

 これらの情報をもとに、41自治体の公立小学校で2004~09年に出された給食73点を再現、写真入りで掲載したところ、本は話題を呼び、初版から半年弱で7刷、計4万5000部に。保護者や学校栄養士らを中心に、反響も多数寄せられているという。

 幕内さんは、変な献立を、〈1〉ドーナツとラーメンのような「超ミスマッチ献立」〈2〉お菓子給食〈3〉焼き鳥と焼きそばといった居酒屋風〈4〉量や品数が少ない「貧乏給食」――などに分類する。その上で、献立全体に共通する問題点として、砂糖と油を大量に使用する傾向があると指摘する。

 「これらの給食は、脂質やエネルギーが過剰な一方、食物繊維やビタミンが不足するなど栄養が偏っていることが多く、子どもの健康を害しかねない」と、警鐘を鳴らす。

 給食1回分で栄養摂取基準を満たすのは難しいため、献立は10回や1か月単位で考えることが多い。同書で給食が紹介された東京都内のある自治体も、「ある1回分だけを見ると栄養が偏るのもやむを得ない」と釈明する。

 これに対して、幕内さんは「子どもが好きなメニューの方が、食べ残しも少なく無難と考えているのでは。だが、今の子どもたちは偏食傾向にあり、好きなもの中心だと偏った献立になる。『食べたい』ではなく、『食べさせたい』給食を出すべき」と指摘する。

 学校給食に詳しい長崎大学の中村修准教授(52)(環境経済学、食育)は、「そもそも学校栄養士は、大半が献立作成について特に訓練を受けておらず、栄養バランスが良く食べ残しの少ない献立作りに苦労している場合が多い」と、変な給食が出現する背景を分析。「このままでは、糖尿病など生活習慣病につながる危険がある」と警告する。

 栄養源として、あるいは食の教材として、学校給食の果たす役割が広がっている。各地の取り組みを紹介する。(奥田祥子)

 学校給食 1954年施行の学校給食法によると、栄養士などが栄養管理を行い、献立を作って提供。公立小中学校では自治体の努力義務だが、小学校ではほとんどが実施している。

(2010年5月12日  読売新聞)

石塚左玄が「通俗食物養生法」という本の中で「今日、学童を持つ人は、体育も智育も才育もすべて食育にあると認識すべき。」と書いたのは、112年前の明治31年(1898年)のこと。

この言葉は、平成の今もそっくりそのまま当てはまる。

学校給食は子供の健やかな身体と心づくりに大いなる影響力をもつ大切な要素。

食育のカテゴリーはこちら

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2009年7月21日 (火)

第10回村井弦斎まつり

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始まって10年目になる村井弦斎まつり、今年は9月26日(土)例年どおり平塚市村井弦斎公園で開催とのこと。

こちらのサイトでわかった
このサイトまだ更新途中で、内容の紹介は去年のままだが日時が発表されている。

明治後期に10万部という当時破格のベストセラー小説「食道楽」の著者村井弦斎については、このブログで過去に11回書いている。
食育のカテゴリー食のリスクのカテゴリーにある。

食育のルーツを尋ねてみて、こんな偉人の先駆者が居たことを知った。
黒岩比佐子さんの労作「『食道楽』の人 村井弦斎」などでよくわかった。

私が渡辺武先生から教わった日本人に合った正しい食養生にそった内容が多い。
特に五味調和を重要視している点がうれしい。
文明開化、西洋医学・栄養学導入にまっしぐらの世に居て、それを学びながらも伝統的日本人の食文化の良さを忘れていない賢明さに敬意。

村井弦斎祭りについては、平塚市のサイトで、

村井弦斎は、明治37年から64歳で没する昭和2年まで、村井弦斎公園を中心とした地に屋敷を構えました。弦斎邸には各界の著名人が集い、一流の料理や邦楽の演奏などを楽しみました。「20世紀の予言者・食文化のパイオニア・実用小説家」であり、平成18年3月、食育推進基本法計画が策定されましたが、ベストセラーになった有名な「食道楽」の中で、百年前に「食育論」を説いた著者でもあります。「小児には徳育より知育より体育よりも食育が先き」と歌もつくっています。(詳しくはこちら MS-Word 1,167KB

毎年、村井弦斎の事績を讃え『食道楽』にちなんだ料理の試作・販売や弦斎の生活状況の一端を再現した「村井弦斎まつり」を開催しています。

と紹介している。

昨年は10月4日(土)で、仕事を休んで出かけた。
村井弦斎まつりに行ってきました
村井弦斎まつりに行ってきました(2)

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2009年7月 7日 (火)

親の15%幼児にサプリ 過剰摂取有害の恐れ

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リンク: 親の15%が幼児にサプリ 過剰摂取「有害の恐れ」 - 47NEWS(よんななニュース).

 幼稚園や保育所に通わせている保護者の15%が、ビタミンなど特定の成分を濃縮した健康食品のサプリメントを、子どもに与えていることが6日、国立健康・栄養研究所(東京)が初めて実施した調査で分かった。

 保護者の6割は「栄養補給」が利用目的と回答。食生活に何らかの改善が必要と感じて、サプリに頼る実態が浮かんだ。

 研究所は、幼児への有効性や安全性など検証したデータは乏しいとし「身体に必要な成分でも安易に与え続けると過剰摂取につながり、幼児に有害な作用が出る恐れがある」と注意喚起している。

 調査は2007年5月から9月に青森、山形、茨城、栃木、埼玉、千葉、香川の7県の幼稚園や保育所計21カ所で実施。子どもの年齢は6歳までで、保護者2125人のうち1533人から回答を得た。

 結果によると、口の中で溶ける錠剤や粉末、カプセルなどのサプリを、15%に当たる228人が子どものため利用したことがあると答えた。

 利用者のうち68%の154人が「ビタミンやミネラルのみ与えている」と回答。32%の74人は「そのほかも利用」と答え、33人は、脳の発達に良いなどと宣伝されるドコサヘキサエン酸(DHA)を含有する魚油系のサプリを利用。次いでプロテイン、キシリトールが各7人、ハーブが6人などだった。

 利用目的(複数回答)では「栄養補給」が140人で最多。「健康増進」58人、「病気予防」42人、「体質改善」27人と続いた。また106人が「たまに利用」と回答。「以前に利用」が90人、「毎日利用」は32人いた。
2009/07/06 08:22   【共同通信】

子を思う親心は美しいものではありますが。
化学的・人工的な処理を加えていない天然の形の食材・食事が一番安全で体によいことは誰もがわかっているはず。
商品のPRに心動かされて、更にサプリを加えればもっと良い効果が生まれると思ってしまうのでしょう。
でも、サプリには適量と適性があります。
それをよく勉強して使わないと無駄になったり、悪くすると害になることもあります。
それには、独立行政法人国立健康栄養研究所のサイトが役に立ちます。
たくさんのサプリの情報が見られます。

でももっともっと大切なことは、過去ログのこれ。
小児体質改善のポイント。
子育て中のお母さん、参考になさって下さい。

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2009年6月 1日 (月)

現代食生活の実態(2)

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岩村暢子さんの報告関連の続きです。

数年前の記事ですがネットで見られます。

酒文化研究所のサイト。
酒文化論考集 「変わる食卓・消えた晩酌」
岩村暢子 (株式会社アサツーディーケイ)

失われた家庭の伝承力
-食など生活の基本的な躾は家庭で教えるものと考えられてきましたから、それが揺らいでいることを無視して学校教育が家庭科を軽視した結果というふうにも見えますね。
岩村 「学校教育が」というよりは、社会や経済の要請のほうが強かったのではないしょうか。
 当時の家庭、親だって変化していたのです。1960年以降、家庭にはいままでなかったような加工調味料がたくさん入ってきて、家庭の食卓を変えてきました。だから彼女たちの母親世代も、いままで作ったこともないようなメニューを作り始めたわけです。それらをどんどん取り入れることが「豊かな食卓」だと皆が思った時代ではないでしょうか。麻婆豆腐やクリームシチューの素、サラダドレッシングやスパゲティソースなんかも、それ以前にはほとんど使われていなかったものです。お母さんたちだって、おばあちゃんから習っていたものではありません。加工品、加工調味料を「買う」ことで、新しい家庭メニューを取り込んでいったわけです。
 そのせいだけでもありませんが、この母親世代は、娘たちへ自分の味や家庭料理を伝承することに積極的ではないんです。「私のやり方なんか覚えるより、きちんとしたところで習ってきなさい」と言う母親が多い。あるいは「結婚したらどうせやらなければならないんだからいまはしなくていい」「手伝いより勉強していなさい」と言って教えてもらえなかったケースも珍しくありません。
 結婚して子供連れで実家に帰っても、お客さんになって「手伝いません」という主婦がたくさん調査には出てきます。だから、伝承といっても、一緒に台所にたって習おうとする姿が見られない。「せっかく来たんだから、お母さんのあれ、作って」という関係ですね。

続きはこちらから

未来経済研究室のサイト

The World Compass(三井物産戦略研究所機関誌)
2003年10月号掲載

特集 「食」の現場から
食卓が語る日本の現在(インタビュー&構成)
岩村暢子氏(アサツー ディ・ケイ第二営業総括 200Xファミリーデザインルーム長)

1.浮かび上がった「60年生まれ」の断層

小村
 『変わる家族変わる食卓』、たいへん興味深く読ませていただきました。調査結果はもちろんですが、調査の手法や過程についても学ぶべき点が多いと感じていまして、今日はまず「食DRIVE」の調査を始められた背景とか狙いといったあたりからお話しいただけますでしょうか。

岩村 1993、4年ころのことですが、ファミリー層を対象とした市場調査の結果をベースにした商品開発やプロモーションが、家電、食品、トイレタリー、子育て関係、レジャーなど、いろいろな商品分野で、思うような成果を生まなくなってきたのです。例えば、簡便指向は調査対象の90%が支持しているのに、なぜかその簡便商品が受けないというような現象が、90年代の前半に次々と出てきました。
 通常の市場調査では、対象を年齢階層とか職業別といった属性別に見ていくケースが多いんですが、その手法ではどうしてもうまくいかなくなってきた。そういう背景があって、その当時ファミリー層に入ってきた人たちを中心に、生育史研究を始めたんです。何歳のときにどんな事があって、どういう影響を受けたか、ヒットしたお菓子やオモチャの発売、流行ったファッションや音楽、家庭の教育観から学校教育の指導要領まで含めてすべて、もう一回なぞり直して、その後の価値観の形成などにどのような影響があったのだろうかということを調べてみたわけです。
 その結果浮かび上がってきたのが、生まれ年で1960年というところに、大きな断層があるということでした。60年以降に生まれた人々の価値観や言葉の使い方は、それ以前に生まれた人々と大きく違っている。例えば、メーカーが60年以前生まれの感覚で「簡便」だと思って作った商品が、60年以降生まれの人には「そんなトロい商品のどこが簡便なんだ」と思われていたりする。あるいは「本格的なものを指向しますか?」なんてアンケートで聞いて、その結果をもとに「本格」指向の施策を打ってみても、上の世代が思っている「本格」と、20代、30代の人が思っている「本格」というのが全然意味が違っているので、うまくいかない。同じ言葉でも、その意味とか価値観に食い違いが生じてきていたわけです。

続きはこちらから

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2009年5月30日 (土)

現代食生活の実態

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昨日の記事に関連した現代食生活事情がテーマ。

毎日新聞・平成18年7月9日の記事から抜粋。

「現代食生活の実態」(家庭の食生活を調査している岩村暢子さんに聞く)

一昔までは当たり前の習慣だった1日3回の食事。だが、最近は朝食を摂らない家庭も増えているようだ。

面接で聞き出した本音からは「自分の気持」を優先する親の姿が見えてくる。

思い当たることはないだろうか?

親自身にきちんと朝食を食べる習慣がない。

 子どもしか食べない朝食なら、出すだけの菓子パンやヨーグルト、野菜ジュースなどは便利なんですね。

 子どもは家族で毎朝食べて育って、「朝食を食べる」習慣を身につけます。物心ついたときから親がきちんと食べていないのに、1人だけ食べろと言われても無理です。それなのに、「うちの子は食が細い」とか「食べたがらない」と言う。

 「食事は自己申告制」という家族もあります。

大人同士ならありうるけど、「食べたいと言われなければ時間になっても子どもに夕食を用意しない親もいます。

「食べたいとも言わないのに無理に食べさせるわけにはいかない」と言います。

 一見子どもの意思を尊重しているように見えて、実は子どもの健康をないがしろにしていると思います。

「子どもと一緒に食べたくない」と言う親が増えて気になっています。

「いつも子どもと食べるのはうっとうしい」

「子どもにちゃんと食べなさいというのは、私にパワーがいる」

「いちいち言って食べさせるのは私が疲れる」

だから、子どもに先に食事させて、自分は後でゆっくり食べたいと言うんです。毎日、朝食を一緒に食べている親はほとんどいませんよ。

夕食も夫と交代制で子どもと食べるという人さえいます。

 親たちは「孤食」という言葉が使われ出した81年ごろに小、中学生だった世代です。

当時の子ども達は、塾などの理由で仕方なく「孤食」でしたが、その弧食育ちの子どもたちがいま親となって「一人でゆっくり食べたい」と言うようになっている。

「こしょく」には、「孤食」と「個食」があって、
「孤食」は、食卓に着くのが一人、一人で食事をするということ、
「個食」は、自分だけの食事内容・メニューということのよう。

岩村暢子氏の調査では、昭和36年生れを境にして食に対する姿勢が変わるという結果が出ているという。

岩村暢子氏のプロフィールはウイキペディアにある。

著作に

  • 「普通の家族がいちばん怖い―徹底調査!破滅する日本の食卓」(新潮社、2007年10月)
  • 「変わる家族 変わる食卓―真実に破壊されるマーケティング常識」(勁草書房、2003年4月)
  • 「現代家族”の誕生―幻想系家族論の死」(勁草書房、2005年6月)

などがある。

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2009年5月29日 (金)

親の怠惰で児童が肥満 不規則な生活、手抜き食事

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現代の一般家庭の食生活の実態に関するニュース。

【こども】親の怠惰で児童が肥満 不規則な生活、手抜き食事…改善を (1/2ページ) - MSN産経ニュース.

 小学生の肥満が増えている背景に、親自身の生活習慣の乱れが原因となっている実態がある。みそ汁や骨付きの魚が食卓に上る機会がほとんどないなど食事に手を抜いたり、夜遅くまでテレビを見ていて朝起きられない大人の怠惰な生活態度が、子供の成長に影響を及ぼしている。まずは、親自身が規則正しい生活を取り戻すことが急務だ。(中島幸恵)

朝食は菓子パン

 新学期が始まって間もない4月下旬、千葉県内の小学校で身体検査を担当していた養護教諭(56)は、ある変化に気付いた。6学年各3クラスの約2割の児童に肥満が目立つ。

 平均体重より10キロ近く多い37キロの3年生の女児(9)に養護教諭が家でどのような食事をしているか聞いたところ、「ご飯は味がないから(菓子)パンをよく食べる。お母さんも私もみそ汁のにおいが嫌いなので飲まない。骨付きの魚が食卓に出されたことは一度もない」と返ってきた。

 女児によると、家族4人で夜遅くまでテレビを見たりゲームをしたりすることが多く、母親は朝起きることができない。女児は朝食を抜きがちで、パンや冷凍食品で済ませているという。養護教諭は「親として暮らしの基本ができていない大人が増えた」と嘆く。

だらだら食べ

 「肥満児の多くは親の生活習慣を受け継いでいる。まずは親自身が生活習慣を根本から見直し、家族みんなで改善に取り組みながら子供の成長をサポートすることが大切」

 こう話すのは、ベストセラー「やせないのには理由(わけ)がある」で知られる大川クリニック(東京・池袋)の大川隆裕院長。大川院長は「子供の肥満の原因は親にも責任がある」として、食事内容や生活習慣の見直しを指導している。

 何となく夜遅くまでテレビを見ていて、朝起きられない。みそ汁や骨の付いた魚が食卓に上らない。市販の総菜や加工食品で済ませたり、堅いものをよくかんで食べさせたりすることをしない。「ストレス解消」と言い訳して、だらだらと食べ物を口にするなど親自身が怠惰な生活をしていないだろうか。

 大川院長は「早起きして1日3食、和食を中心にバランスよく食べることに尽きる」と言い切る。そして、「家族みんなで食卓を囲み、休日も早起きして体を動かすなど率先して取り組んでほしい」とアドバイスする。

男女とも1割近くが肥満

 文部科学省の平成20年度学校保健統計調査によると、肥満児の出現率は男子が9~17歳で10パーセントを超え、女子は10~13歳で10パーセント近くに上る。

 肥満化傾向にある子供は将来、糖尿病などの生活習慣病の予備軍ともいわれる。しかし、内臓脂肪型肥満も多く、見た目には分かりにくい、いわゆる「隠れ肥満」のケースもあることから、関係者の間では「実態より深刻ではないか」との指摘もある。

家庭の食卓に関しては、長年にわたり調査している岩村暢子さんの興味深い報告があるのをご存知でしょうか。
次回のエントリーで書きます。

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2009年3月31日 (火)

スローフード 高まる関心 10月には国際規模のイベント開催

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スローフード 高まる関心 10月には国際規模のイベント開催 (1/2ページ) - MSN産経ニュース

イタリアで1986年に始まり、世界的に広がっているスローフード。日本でも最近、食の安全につながるとして、手間ひまかけた食材や郷土料理に関心が高まっている。10月には、日本で初めてとなる国際規模のイベント「スローフードニッポン2009」が開催され、日本の各地に根付く食文化が紹介される。(猪谷千香)

失われる食文化

 スローフードは、ファストフードに代表されるような画一的な食に対する危機感から、伝統的な食文化を再発見し、豊かで多様な生活を取り戻すための運動だ。運動の旗振り役は国際組織「スローフードインターナショナル」(イタリア)。現在、世界132カ国に組織が広がり、8万5000人以上の会員を持つ。

 国内には、NPO法人「スローフードジャパン」(仙台市)が中心となり、51支部(会員数2100人)がある。今回のワークショップは、支部の一つ「スローフード・セントラルイースト東京」と東京ガスが共催した。

 一方、同NPOは、国内で日本の生産者による食材を集めたイベント「スローフードフェア」を平成16年から毎年、開催している。今年は、アジアでスローフードを発展させたいという狙いから、運動の発祥地、イタリア以外では初となる国際イベントを開く。

 国際イベントは今年10月23日から3日間にわたり、横浜市のパシフィコ横浜をメーン会場に、「日本各地の“地域食”を応援する」をテーマに開催。地元の生産者や食品加工会社が出展するほか、郷土料理店による食堂などが開設される。

 スローフードインターナショナルのパオロ・ディ・クローチェ事務局長は「豊かな食文化を持つ日本ですが、ファストフードによってそれが失われつつある。食に対する意識を変えられるよう、イベントに期待したい」と話している。

漢方なブログの食育関連エントリーもどうぞ。

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