カテゴリー「疾病」の164件の投稿

2012年3月27日 (火)

ホタルイカで脂肪肝改善 香川大など確認

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ホタルイカで脂肪肝改善/香川大など確認 | 香川のニュース | 四国新聞社 2012/03/27 09:44

 富山県の特産として知られるホタルイカが脂肪肝の改善に効果があることを、富山短期大学と香川大学などの研究グループが初めて確認、26日に発表した。

 ラットにホタルイカの粉末を混ぜた餌を2週間与え続けた結果、肝臓の脂質が約3分の1減少し、血中の脂質も低下。遺伝子を解析した結果、脂質の合成に関係する遺伝子の量が減少した。

 一方、スルメイカを混ぜた餌を与えたラットの肝臓の脂質は約1割の減少にとどまった。

 イカは脂質を下げる作用があるタウリンを含むが、ホタルイカの栄養についての研究例はほとんどない。富山短期大学の竹内弘幸准教授(食品学)は「ホタルイカから、肝臓や血中の脂質を低下させる新たな有効成分が見つかる可能性もある」としている。

 ホタルイカは全身が青白く光ることから名付けられた小型のイカ。3~6月ごろの日本海側で主に水揚げされ、沖漬けなどの加工品にされるほか、刺し身やボイルでも食べられる「春の味覚」。

 5月に東北大で開かれる日本栄養・食糧学会であらためて発表する。

ホタルイカは今が旬。

抗脂肝作用のある漢方薬に、沢瀉(タクシャ)がある。
オモダカ科のサジオモダカの地下茎が肥大して球茎となったものを利用する。
人体の水分代謝を円滑にする作用があり五苓散、当帰芍薬散、八味丸、猪苓湯などの重要処方に配合される。
漢方の恩師、渡辺武博士らの研究で、抗脂肝作用があり血液中や肝臓のコレステロール量を低下させる成分が判明している。

薬草百話(渡辺武)

沢瀉の抗脂肝因子は、コリン・レシチンと脂溶性分画成分のアリソールモノアセタートで、その他アセチルコリン、四環性トリテルペン(アリソールA・B・C)と一般成分では澱粉23%、蛋白質7%、精油、樹脂、糖類などを含む。

サジオモダカの仲間で同じように球茎を食す野菜におせち料理定番のクワイがある。
同じ科なのでクワイにも同じ様な類似成分があることが予想される。

脂肪肝の人は意外に多くいるといわれる。

春から初夏にはホタルイカを、秋から冬はクワイを食事に取り入れる工夫をされるとよい。

脂肪肝によい栄養素としてはタウリンもある。
タウリンいっぱいの牡蠣(カキ)もはずせない。

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2012年3月 1日 (木)

肌のアレルギー、黄砂に含まれるニッケルが原因

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肌のアレルギー、黄砂に含まれるニッケルが原因 : 医療ニュース : yomiDr./ヨミドクター(読売新聞) 

中国内陸部から飛来する黄砂に含まれるニッケルが、肌のアレルギーを引き起こすことが、鳥取大学医学部の大西一成助教(33)の研究で分かった。

 黄砂の影響で、目や肌のかゆみ、鼻炎、喉の痛みなどのアレルギーを引き起こすことは知られているが、肌のアレルギーがニッケルによる金属アレルギーと実証されたのは初めてという。また、大西助教は、黄砂の飛来経路を特定し、経路によって黄砂に含まれる汚染物質の成分や量も異なることも解明。物質によって引き起こされるアレルギーが異なることから、症状ごとに患者が対策を取れるように、将来、「黄砂予報」が出せるように研究を進めるという。

 鳥取大学では2007年から鳥取砂丘(鳥取市)などの乾燥地についての研究を行っており、大西助教は08年からモンゴルのゴビ砂漠付近などから飛来する黄砂の健康への影響を調査。08年2~5月と09年2~5月、11年10、11月に米子市内の計約100人を対象に黄砂が飛来する日の自覚症状についてアンケートを行った。県衛生環境研究所が分析した黄砂の成分データを基に症状との相関関係を調べたところ、黄砂に含まれるニッケルの割合が多い日は肌のアレルギー症状を起こす人が増えることが判明。黄砂に含まれるニッケルによる金属アレルギーと実証された。この結果をまとめた大西助教の論文は昨年10月、英国の科学雑誌に評価され、掲載された。

 大西助教は「金属アレルギーのある人は、黄砂が飛来した時に肌がかゆくなるなどの症状が出るケースがあるので、黄砂の日は肌の露出を抑え、家に帰ったら洗顔やシャワーを浴びるなどして対策を心がけてほしい」と呼びかけている。

 また、大西助教は黄砂の飛来経路も米航空宇宙局(NASA)の人工衛星による写真などで特定。経路には▽中国の重工業地帯を通る西よりの経路▽ゴビ砂漠を発生源として中国の工業地帯を通る東よりの経路▽ゴビ砂漠から中国の北方を通って朝鮮半島を通る経路――の3パターンがあるとした。重工業地帯を通る黄砂は硫黄酸化物、鉛などの汚染物質が多く、健康への影響が大きいとみられる一方、朝鮮半島を通る経路では、汚染物質は少ないという。

 大西助教と共に黄砂の研究をしている同大学医学部健康政策医学分野の黒沢洋一教授(54)は「経路によってアレルギーを引き起こす汚染物質などが異なるのが分かったので、この研究を基に経路を事前に調べて、細やかな『黄砂予報』が出せるようにして、黄砂で苦しむ人を減らしていきたい」と話している。(大橋裕和) (2012年2月29日 読売新聞)

黄砂は日本に飛来する途中で浮遊しているいろいろな化学物質を吸着するので、化学物質過敏症の人には特に脅威だ。

黄砂の飛来は春が中心でちょうどスギ花粉の時期と重なる。

春は明るい季節なのにアレルギーの人には鬱陶しいイヤなシーズンがまた来る。

関連過去記事

今年の花粉症 なぜひどい? 09/04/15

 黄砂の影響を感じる患者も少なくない。気象予報会社「ウェザーニューズ」が先月、花粉症患者に行ったアンケートでは、6割以上の人が「黄砂などでほこりっぽい時は症状が悪化する」と答えている。ただし、黄砂と花粉症の関連は医学的には未解明という。

シックハウス 敏感度 ネットで簡易自己テスト 09/05/27

簡易テストはホームページ(http://check.chemiless.org/)で公開されており、判定データはシックハウス研究に利用される

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2012年2月24日 (金)

老人性難聴

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最近難聴に関するお問い合わせがメールで続き、返事を出しています。

その内容をこのブログにも掲載しておくのもよいかと思い転載します。

メール拝見しました。

お父上様をご心配の様子お察しいたします。

難聴になっているときは聴覚系のどこかの器官、組織に異変が起って聴覚機能が低下しているいるわけです。

老人性難聴と診断されたということは、組織、器官に構造的に大きな変化が認められなくて、聴神経に加齢に伴う萎縮が起こっていると判断されたのだと思います。

身体のどの部分に関しても老化は起こりますが、当然のことながら老化したものを少年時代の状態に戻すことは不可能です。

完全に機能を失った細胞(死んだ細胞)を蘇らせることは東西を問わず今の医学ではできませんが、弱った細胞の元気をある程度回復させることは可能性があります。

それにはひとが皆持っている自然治癒力といわれる能力が関係してきます。

漢方医学の特徴は、この自然治癒力を助けることで病気から回復させるという点にあります。

難聴に対しても同じです。

では漢方は難聴に対してどう対応するかです。

漢方の生理学・病理学では陰陽五行論という理論が基本にあります。

耳などの感覚器官は内臓とつながって連携して働いているとされます。

耳は腎とつながっており、難聴のもとは腎の不調が関係するとして治療するのが原則です。

現代医学の腎臓とはイコールではありません。

耳に血液・体液・栄養を補給するポンプの役目をしているのが腎臓です。

機能低下した聴覚を回復するには、いたんだ箇所を修復する材料となる栄養物質を送り届ける必要があります。

そのためには腎が正常に機能していることが重要というわけです。

五臓六腑といいますが腎は他の臓腑と調和とれてはじめて正常に機能することができます。

すべての臓器が健康であることが真の健康です。

特に肝腎かなめの言葉があるように、腎と肝が要になります。

陰陽、虚実、寒熱、気血水というような色々な物差しで体全身のバランスの崩れをを見ていきます。

その歪を天然物で是正しようというのが漢方です。

難聴の場合も聴覚にかかわる組織の細胞に栄養を送っていたんだところを修復し元気を回復させようというわけです。

従って、耳に良い栄養の摂取と腎の正常な機能が大切になります。

栄養として重要なのは腎を助ける、カン味(塩辛い味)の食物の補給です。

ミネラル豊富な食物、天然塩、海藻、などです。

http://blogmasaki-ph.cocolog-nifty.com/blog/2009/02/post-bfd3.html

老人性難聴の対応に腎を助ける処方が不可欠になります。

八味地黄丸という処方が代表です。

http://blogmasaki-ph.cocolog-nifty.com/blog/2009/11/yomidr-52ec.html

また、耳は体の側面に位置します。

側面の部位の異常に対応する薬物に柴胡という漢方薬があります。

この柴胡を配合した処方も繁用されます。

コエンザイムQ10が難聴予防になるというニュースも出たことがあります。

http://blogmasaki-ph.cocolog-nifty.com/blog/2009/11/yomiuri-onlin-2.html

人間と機械との大きな違いのひとつは、機械は部品ごとに取り外して修理できますが人間は臓腑器官を分離して修理することはできないことにあります。

西洋医学はいたんだ部分に限定して対応するしますが漢方は全身症状を見て歪を是正する対応を取りますので難聴に対して試してみる価値はあると思います。

以上一般的な話になりました。

お会いできれば的確なアドバイスができるかと思いますが、いずれにしても漢方に詳しいドクターか薬局の漢方家に会って相談されてお話をお聞きになることがよいと思います。

 

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2012年2月17日 (金)

「うつ」誘発、たんぱく質特定…新薬開発に期待

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「うつ」誘発、たんぱく質特定…新薬開発に期待 : 医療ニュース : yomiDr./ヨミドクター(読売新聞) 

 愛知県心身障害者コロニー発達障害研究所(春日井市)は、体内のたんぱく質の一種に、恐怖や不安の増幅、ストレスによる活動低下など、うつ症状を誘発する働きがあることを突き止めた。

 この働きを抑制する化合物をマウスに投与したところ、抗うつ薬を投与した場合と同様の効果も確認できたといい、同研究所は「うつ病の解明や新薬の開発につながる」としている。研究成果は米・学術誌「プロスワン」に掲載された。

 このたんぱく質は「HDAC6(ヒストン脱アセチル化酵素6)」。同研究所はマウスを使った実験で、うつ病や自閉症と関連があるとされる脳内神経細胞に多く含有されることを発見した。さらに、HDAC6をなくしたマウスは、普通のマウスと比べ、慣れない環境に置かれても活発に行動し、不安や恐怖を感じにくくなることも分かった。 (2012年2月17日 読売新聞)

不安や恐怖心への対応に漢方ではトリカブトの根を使う。

ご存じアイヌ民族が狩りに矢毒として使うことで有名。

自然毒の中ではフグ毒に並ぶ強さがある。

この猛毒の塊根は減毒の処理をした上で何千年も前から重要な漢方薬として使われ続けている。

採取の時期により附子(ぶし)、烏頭(うず)、天雄(てんゆう)の区別した名前がついている。

天雄は市場にはほとんど流通しないがノイローゼや脅迫感・陰萎・精力減退・などに応用され、昔若武者が初出陣の際おびえて腰がたたないときに天雄散(てんゆうさん)を酒で服ませると勇気凛々として戦場に出ることができたと伝えられている。

この処方は現代でも受験や、スピーチの際などにドキドキしてあがってしまう人に大変有効といわれる。

天雄はこのHDAC6なるタンパク質と薬理的に何か関係があるのかもしれない。

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2012年2月10日 (金)

東京など3都県、花粉シーズンに突入

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東京など3都県、花粉シーズンに突入 : 健康ニュース : yomiDr./ヨミドクター(読売新聞)

気象情報会社「ウェザーニューズ」(東京)は9日、東京、埼玉、鹿児島の3都県で花粉症に敏感な人に症状が出始める花粉飛散量を観測したとして、「花粉シーズン」に入ったと発表した。

 2月初旬まで厳しい寒さが続いたため、シーズン入りは昨年より1週間程度遅くなった。

 飛散のピークは関東地方で3月上旬、九州南部は3月中旬となる見通し。西日本では2月中旬にシーズン入りし、2月下旬以降にピークとなりそうだという。飛散量は昨年よりは少なくなるが、東北、関東、四国では例年並みとみられ、同社は「油断せず、マスクの着用など早めに対策を取って欲しい」と呼びかけている。 (2012年2月10日 読売新聞)

花粉症対策の過去記事再掲

スッキリ花粉症 09/02/20

花粉症に苦しむあなたへ

花粉をアレルゲンとするアレルギー疾患・花粉症には日本人の一割以上が罹っており、その8割がスギ花粉によるものです。
1月からの最高気温の累積が400℃に達するとスギ花粉の飛散が始まるといわれています。
今年は2月中旬に気温が急に高くなった日から症状を呈する人が急増しました。

西洋医学的治療法も、抗アレルギー薬・抗ヒスタミン薬などの内服薬、点鼻薬、点眼薬、減感作療法、レーザー療法など年々進歩しています。
しかし体質改善がうまくいかない人も多いようです。

花粉症を治すには、症状の改善と同時に体質の強化を併せて行うことが必要です。
そして、正しい食生活を続けることで、再発を予防できます。

アレルギーは体質の異常。原因は外ではなく内部にある。
(自分の原因を振り返ってみましょう)

*温度や湿度の急変やホコリ、花粉などに敏感になるのは、体内の調節能力が弱いからです。
弱くした原因には次のようなものがあります。

果物や缶ジュース類などをとりすぎていた人は、皮膚粘膜に負担がかかりすぎて過敏になり、急な温度変化による過敏症状(鼻水、涙目、かゆみなど上の方に出る]を起こしやすくなっています。
コーラ・ジュース類や砂糖の多いチョコレートやケーキが多い人は賛成体質(弱い体質)になっています。
洋風な食事やむら食い、不摂生などの積み重ねが、アレルゲン(花粉など)に対する抵抗力を弱くしています。
便秘や生理異常、食毒などのある人は、血行不良や充血、炎症を起こしやすい体質になっています。

漢方療法は原因療法。

漢方薬を用いて体を温め過剰な水分を発散、排泄し、目、鼻、のどの負担を軽くし、自己免疫力を強くしていきます。

炎症、充血を解消する漢方薬によって、表面や内部のうっ血をとり、重苦しさを除いていきます。

肥満型・ヤセ型、便秘、軟便などの異常があれば、体質を改善する漢方薬で正常にもどします。

カルシウムやミネラルで酸性化している体液や細胞を短期に改善し、異常に緊張した神経や粘膜を鎮静させます。

再発を防ぐ体質づくり

血行をよくし、身体を温め、抵抗力を強化する香辛料は大切です。(栄養スパイス蘭香)
アレルギー体質の方は、果物、ビール、ジュースや生野菜を控えめに。
アレルゲンに対する抵抗力の強化には、ミネラルの多い食品が有効です。(クマザサ、クロレラ、かき肉エキス、ニガリが効果的です)
ゴマ、ハチミツ、ハトムギは健康食の三種の神器として、栄養、治療、保健上に必須のもので、慢性病、生活習慣病、体質病の改善には欠くことのできないものです。

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2012年2月 7日 (火)

子どもが花粉症 親の3人に1人 NHKニュース

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子どもが花粉症 親の3人に1人 NHKニュース 2月7日 7時59分

16歳以下の子どもがいる親の3人に1人が「子どもが花粉症だ」と感じていて、「マスクを嫌がる」など対策に苦労しているという調査結果がまとまりました。

この調査は、去年11月から12月にかけて16歳以下の子どもがいる全国の親を対象に、製薬会社がインターネットを通じて行い、およそ4100人が回答をしました。
それによりますと、「子どもが花粉症だと思う」と答えた人は、3人に1人に当たる36%で、前回の6年前の調査に比べて5ポイント増えました。花粉症を発症したと思う年齢を聞いたところ、10歳以下という人が82%で、前回の調査に比べて7ポイント増え、早い時期から症状が出る子どもが一層目立ちました。また子どもの花粉症に関わる経験を聞いたところ、「目薬を自分でさせず、学校に行っているときは我慢をしている」とか「花粉を防ぐためのマスクを嫌がる」など、対策に悩む声が多く寄せられました。
子どもの花粉症に詳しい大阪府済生会中津病院の末廣豊医師は「最近の報告を見ると、患者の低年齢化が目立つので、小さい頃から花粉を避ける対策をしてほしい。子どもは症状をうまく説明でなかったり、自分では十分な対策をとれなかったりするので、保護者の注意が大切だ」と話しています。

体の外側の原因物質である花粉との接触を避けることはもちろんだが内因の体質改善を心がけることにも注意を払ってもらいたい。

花粉症は水毒症状が中心でそこに炎症が加わっていることが多い。
子どもの水滞を除いてやる養生が大切。

ポイントはこちら。
小児体質改善のポイント 08/07/19

子どもを花粉症にしないための9か条 09/02/24

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2012年1月21日 (土)

子宮内膜症抑制、ぜんそく治療薬が効果 産学3者が特許

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asahi.com(朝日新聞社):子宮内膜症抑制、ぜんそく治療薬が効果 産学3者が特許 - アピタル(医療・健康) 2012年1月19日20時54分

 多くの女性が悩む月経困難症の予防や治療に、ぜんそくなどに使われていた治療薬が効くことがわかり、熊本大学と慶応義塾大学、創薬ベンチャー「リンク・ジェノミクス」(東京)の3者が特許を取得し、学会で発表する。
 月経困難症は生理に伴って起きる下腹部痛や腰痛、頭痛などで、大きな原因の一つとして子宮内膜症が考えられている。
 熊本大によると、この子宮内膜症の抑制に、トラニラスト(商品名リザベン)という薬が効くことが慶大とリンク・ジェノミクスの研究でわかった。トラニラストは20年以上前から、ぜんそく治療薬や抗アレルギー薬として使われてきた。
熊本大学のサイトに 「月経困難症の予防及び/又は治療薬」の特許取得について というプレスリリースが1月11日付で掲載されている。

抗アレルギー薬あるいは喘息治療薬として20年以上前より使用されてきたトラニラトス(商品名:リザベン)が、子宮内膜腺上皮細胞の間葉細胞への移行(上皮ー間葉転換)を抑制するという新たな効果が確認されたことを端緒としています。上皮ー間葉転換はがんの転移の際にもみられる現象であり、婦人科良性疾患であり月経困難症の原因疾患として重要なひとつである子宮内膜症の進展においても重要な役割を担っているといわれています。

とある。

また、月経困難症の治療薬の分類表が掲載されており、漢方療法に関しても、長所と短所がまとめてある。

漢方療法

長所:薬剤の選択肢が多い
    長期間の投薬が可能
    副作用が少ない

短所:薬剤選択が難しい
    治療効果の個人差が大きい

とある。

月経困難症の漢方療法では、温性の血剤(トウキ・センキュウなど)、寒性の血剤(ダイオウ・オウレン・オウゴン・ジオウなど)、駆オ血剤(トウニン・ボタンピ・タンジンなど)を中心にして、水剤(シャクヤク・フクリョウ・タクシャ・ジュツなど)、気剤(ケイシ・ショウキョウ・コウボクなど)や脾胃剤(カンゾウ・タイソウなど)を証、体質や症状に合わせて組合わせて選薬していきます。

子宮内膜症の漢方療法では、軟堅薬と呼ばれるかたいものを軟らかくする作用のある薬剤が必要になります。
ガジュツ・サンリョウのほかスイテツなど動物性の生薬がそれです。

病名だけで薬剤、処方を選定するわけでなく、全身のバランスを矯正するオーダーメイドの選薬になります。

したがって、「薬剤の選択肢が多い」、「薬剤選択が難しい」ということになり、適切な薬剤選定がなされていない場合は効果が出せず、「治療効果の個人差が大きい」という結果になってしまうわけです。

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2012年1月16日 (月)

冷え性の関連症状まとめて解消する秘策

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ゲンダイネット 2012年1月12日 掲載

冷え性の関連症状まとめて解消する秘策は?

 冷え込みが厳しい。手足が冷える冷え性の人にはつらい時季だが、「冷え」にはほかの症状も密接に関係していることが分かってきた。北里研究所に日本で初めて「冷え性外来」を開設した、帯山中央病院院長の渡邉賀子氏が言う。
「冷え性外来で、“冷え”と関係がある症状を調査したところ、最も深い関係があったのは、“疲労”でした。“冷え”と“疲労”はエネルギー代謝が関係していて、表裏一体。寒さがこたえて疲労感がある方は、冷え性を改善することが大切です」
 体が冷えていると、疲労以外の症状も表れやすい。世代別では、20~30代は“めまい”や“たちくらみ”、40~50代は“不眠”や“イライラ”、60代以上は“腰痛”だ。冷え性を改善すると、これらの症状がまとめてよくなる可能性があるということだが、どんなことをやればいいのか?
「体が冷える原因は、“体の中で熱をうまくつくれないこと”と“熱を体の隅々まで運べないこと”の2つ。それぞれの点から効果的なのが、唐辛子などのスパイスを積極的に摂取することです」(渡邉院長)
 記者は、夜にジョギングをしている。夕飯が和食だと、寒さでほとんど汗をかかないが、唐辛子が効いた辛いものを食べたときはどんなに寒くても体中から大量の汗が噴き出てくる。それから3時間くらい寝るまで体がポカポカで、疲労感が吹っ飛ぶことを実感している。
 冷え性対策は、スパイスと運動だ。   

「スパイスの効能」に関する過去記事

辛味の食能 09/02/12

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2011年12月27日 (火)

重病のシグナル 赤ら顔

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重病のシグナル!?ドキッその赤ら顔ヤバイよ ゲンダイネット

食道がんのリスク12倍
<典型的な体質・症状>

 忘年会シーズン。酒を飲んで顔が赤くなる人は多いが、このタイプはすい臓がんや食道がんのリスクが高いことをご存じか。また、飲んでもいないのに普段から顔が赤い人は、胃炎や脳梗塞、うつなどさまざまな病気の危険性大――。たかが赤ら顔と侮れないのだ。
「酒を飲むとすぐ真っ赤になっちゃって、恥ずかしい……」
 酒の席でよく聞くセリフだが、実は笑い話では済まされない。
 愛知県がんセンター研究所の研究によれば、悪酔いの原因とされるアセトアルデヒドを分解する能力が低い人=飲むとすぐ顔が赤くなる人は「すい臓がんにかかるリスクが通常の1.5倍」であるという。
 また、世界保健機関(WHO)は「飲酒で顔が赤くなりやすい人の食道がんの発症率は、赤くならない人に比べて最大12倍」と報告している。
 日本人の約4割が“顔が赤くなるタイプ”だから、他人事ではないのだ。

 実際、酒を飲まなくても顔が赤っぽい人は多い。赤ら顔は、毛細血管が拡張して皮膚の血液量が増えたり、うっ血したりすることにより起こる。その原因はさまざまで、アトピー性皮膚炎などの炎症、ホルモンバランスの乱れ、自律神経の崩れなどが挙げられる。

「赤ら顔は重篤な病気のシグナルの可能性もあるのです」
 こう言うのは、中医師で「薬石花房 幸福薬局」代表の幸井俊高氏。漢方の視点からみると、次の8つの証(しょう)(体質や病状)の人に、赤ら顔が現れやすいという。
(1)湿熱(しつねつ)…熱や湿気がこもりやすい。酒を飲むとすぐ赤くなる人→胃炎、肝炎、胆のう炎などの恐れ
(2)血於(けつお)…血流が停滞しやすい人→脳梗塞、心筋梗塞
(3)津虚(しんきょ)…体液が不足しがち。乾燥肌→胃炎、気管支炎、風邪
(4)陰虚…体液や栄養が足りない体質。顔のほてりや口の渇き→糖尿病、高血圧、肝炎
(5)胃熱…消化器系に炎症を起こしやすい人。暴飲暴食がち。脂性→胃炎、胃・十二指腸潰瘍、口内炎
(6)肝鬱…緊張しやすい。憂鬱気味…自律神経失調症、うつ病
(7)肝火(かんか)…いらいらしやすい。目の充血→高血圧、頭痛
(8)風熱(ふうねつ)…皮膚に炎症が生じやすい→脂漏性皮膚炎、にきび、アトピー性皮膚炎
「どれも漢方薬や食生活の改善で対処できます。しかし、たかが赤ら顔と放っておくと重症になる危険性があります。まずは自分がどんな体質か突きとめることが肝心です」
 さっそく鏡で自分の顔をチェックだ!   

漢方には上記に書かれていない気血水という重要な物差しがある。

顔が赤いのは原則的には血証の一つと捉える。
血証は人体の陽の部分に症状が強く現われる。
すなわち左上半身、右下半身に症状が強く現われる。
左の頭・首・肩や腕のこりや痛みなどの異常、右の腰・下肢・ひざの異常。

血証は体のどこかに熱や炎症があることを意味している。

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2011年12月17日 (土)

川崎の男性がツツガムシ病に…多摩川河川敷で感染か

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川崎の男性がツツガムシ病に…多摩川河川敷で感染か : 健康ニュース : yomiDr./ヨミドクター(読売新聞)

 神奈川県川崎市の60代男性が10月、中原区の多摩川河川敷でツツガムシ病に感染した可能性が高いことが16日、分かった。

 この地域での感染例は珍しく、診察した関東労災病院(中原区)は「初期症状はインフルエンザと似ており、適切に治療しないと重症化する危険もある」と注意を呼び掛けている。

 ツツガムシ病は、細菌リケッチアを持つツツガムシに刺されて感染する。潜伏期間は5~14日間で、発熱や発疹などの症状が出る。重症化すると死亡例もある。

 患者は11月中旬から高熱や頭痛などを訴え、同下旬に入院。血液検査で陽性が出た。抗生物質を投与し、数日で症状が改善したという。患者の行動を調べた結果、河川敷で野球をしており、草むらに手を付いた際に刺されたと見られる。

 ツツガムシは長距離を移動できず、担当の岡秀昭医師は「河川敷にリケッチアを持ったツツガムシがいる可能性がある」と指摘。国立感染症研究所の安藤秀二室長は「今までほとんど感染報告がない地域で、珍しいケース」と話している。

 県衛生研究所などによると、県内では県西部の山北町、南足柄市などを中心に毎年10~20例あり、今年は12月4日までに患者25人が報告された。一般的に里山の農作業や山仕事などで感染し、対策としては、長袖や長ズボンの着用、防虫スプレーの使用などがある。   (2011年12月17日 読売新聞)

関連過去記事

リケッチア症 ツツガムシ、マダニから感染。高熱、発疹特徴。 10/09/09

 リケッチア症にかからないためには、どうすればいいのか。大原研究所の藤田主任研究員は「外から帰ったら早めに風呂に入ることが効果的」と話す。ツツガムシもマダニも通常は体にくっついたらすぐに体液を吸うのではなく、吸いやすい場所を探して体中を動き回るためだ。感染研の安藤室長は「患者は症状が出る前の行動を医師に伝え、医師はリケッチア症が特定地域の話ではないということを意識してほしい」と呼びかけている。【藤野基文】 毎日新聞 2010年9月8日 東京朝刊

国立感染症研究所のサイトを見ると、2000年頃の患者数は年間500人から700人くらいで、ほぼ全国(35から40くらいの県)で発症しているようだ。

東日本大震災関連で国立感染症研究所から「被災地におけるつつが虫病について」という情報が出ている。
http://idsc.nih.go.jp/earthquake2011/RiskAssessment/20110401tutugamusi.html

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