カテゴリー「サプリメント」の19件の投稿

2011年12月19日 (月)

宴会のお供 オルニチン食品

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宴会のお供 オルニチン食品 : はつらつ健康指南 : yomiDr./ヨミドクター(読売新聞)

二日酔い抑え、美肌にも効果

 忘年会の峠は越えたと思っても、年が明ければ、新年会が……。年末年始はお酒もすすみ、肝臓への負担が増えがちだ。そんなあなたの味方になってくれそうなのが、肝臓に良い食材として知られるシジミに多く含まれる、アミノ酸の一種「オルニチン」入りの食品だ。詳しく調べてみた。(経済部 竹内和佳子)

 関連企業などが協賛金を出している「オルニチン研究会」の座長で、肝臓専門医の須田都三男さんによると、オルニチンは有毒なアンモニアの解毒を促す作用があるほか、老化予防の効果や心理的なストレスを和らげる作用も認められるという。つまり、オルニチンを摂取すると、お酒を飲んだ翌日もさわやかに目覚められたり、美肌効果などが期待できたりするという。

 このオルニチン、食べ物では、シジミのほか、キハダマグロやチーズなどにも含まれる。ただ、須田さんによると、効果が実感できる目安は400ミリ・グラムほど摂取した場合といい、これをシジミで摂取しようとすると、約900個も食べる必要がある。この点、オルニチン入り食品なら、比較的、手軽に大量のオルニチンを取れるわけだ。

乳酸菌から偶然に

 永谷園が2009年9月に発売した「1杯でしじみ70個分のちから」シリーズは、オルニチン入り食品ブームの火付け役だ。同社の研究チームが、キャベツに付いていた植物性乳酸菌を発見、ミソの製造工程に加えたところ、偶然にオルニチン入りのミソができた。

 このミソを使って、お酒好きのお父さんに向けて、即席みそ汁を売り出したところ、予想を上回る売れ行きに。現在では、即席のみそ汁やスープ、吸い物など、計11品目をシリーズで販売している。それぞれ1食当たり、シジミ約70個分にあたる25ミリ・グラムのオルニチンを含んでいる。

 キリングループも、ノンアルコールのビール風味飲料やヨーグルトなど、幅広いオルニチン入り商品をそろえる。このうち、キリンビバレッジが30~40歳代をターゲットに2010年4月に発売した「キリン 大人のキリンレモン」は、年間販売目標を発売後半年足らずで達成したヒット商品だ。無理なく、楽しみながら健康を気遣える点が受けているという。

シジミ200個分も

 「飲酒後のシメはラーメン」という人に向いているのが、オルニチン入りカップめんだ。エースコックの「わかめラーメン しじみだしみそ」は、シジミ約200個分のオルニチンを配合している。年末年始の宴会シーズンを前に、日清食品も5日、「日清オーラ オルニチン入りラーメン ピリ辛味噌」を新発売した。こちらも、シジミ約200個分のオルニチンを配合した。

 オルニチンの美肌効果に注目した女性向けドリンクも登場している。資生堂は「ザ・コラーゲンドリンクN」にオルニチンを配合。美肌に欠かせない良質の眠りをサポートするという。

 須田さんによると、オルニチン入りの食品を食べるタイミングは、飲酒の前後や、疲労を感じた時が効果的という。老化を予防したい人は、毎日、少しずつ摂取するとよいそうだ。 (2011年12月19日 読売新聞)

今年俄然注目のサプリメントの一つがオルニチン。

飲酒の後に飲んでみると朝がすっきりする。

今年9月の記事にもある。

夏バテからの回復にオルニチン アンモニア解毒し肝機能改善 11/09/24

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2011年9月28日 (水)

大腸がん、予防に「葉酸」が効果 愛知がんセンター

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asahi.com(朝日新聞社):大腸がん、予防に「葉酸」が効果 愛知がんセンター - アピタル(医療・健康) .2011年9月27日12時55分

 ホウレンソウ、春菊、小松菜、レバーなどに含まれる「葉酸」を多くとって飲酒しない人ほど、大腸がんになりにくい――。そんな調査結果を、愛知県がんセンター研究所の研究チームがまとめた。

 葉酸は、緑色野菜や肝臓に含まれるビタミンBの一種。欧米人対象の研究で大腸がん予防効果が知られていた。日本人に同じ効果があるか、同研究所の疫学・予防部が検証した。

 がんセンターを受診した4974人に、書き込み式で質問した。内訳は大腸がん患者が829人、がんではない人が4145人だった。ふだんの食事を詳しく尋ね、回答から個人の1日あたり葉酸摂取量を推定。摂取量が少ない人から多い人までをほぼ同じ人数で4グループに分け、各グループのがん患者の割合などを分析した。

 この結果、摂取が最も少なかったグループにおける大腸がんのなりやすさ(リスク)を指数で1とした場合、摂取が最も多いグループの大腸がんリスクは0.72になった。

関連過去記事

ビタミン 新たな効果 10/04/02

4月3日は「葉酸の日」 妊娠前後の女性は注目 09/04/03

葉酸サプリメントが前立腺癌(がん)のリスクを高める 09/03/25

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2011年9月24日 (土)

夏バテからの回復にオルニチン アンモニア解毒し肝機能改善

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【くらしナビ】夏バテからの回復にオルニチン アンモニア解毒し肝機能改善+(1/3ページ) - MSN産経ニュース 2011.9.23 09:52

 シジミに多く含まれることで知られるアミノ酸の一つのオルニチンは、体内のタンパク質分解で発生する疲労物質のアンモニアを解毒し、肝機能を改善する働きがある。肝機能改善は疲労回復につながるので、夏バテが増えるこの時期には意識して摂取したい栄養成分だ。オルニチン入りの健康食品やサプリメントも販売を伸ばし、市場も拡大している。(財川典男)

                   ◇

 肝臓専門医の須田都三男さんは「オルニチンは、疲労物質のアンモニアを解毒し、無害な尿素にする。猛暑は体の温度調節に多くのエネルギーを使うため、タンパク質の分解でアンモニアが上昇する。アンモニアが少なくなるとエネルギーを効率的に作ることができるので、疲労回復につながる」と話す。

 アンモニアは、それ自体が疲労物質だが、疲労回復に役立つブドウ糖の合成を阻害してしまう。アンモニアが無害化されるとブドウ糖の合成も促進されて疲労回復を後押しするというわけだ。

 今でこそ、さまざまな商品に利用されている「オルニチン」だが、国内では食品原料として利用できるようになったのは平成14年からとごく最近。いち早く16年にサプリメント「リメイク オルニチン」として商品化した協和発酵バイオ(東京都千代田区)。同社学術研究企画室の西村明仁さんは、「シジミに多く含まれているアミノ酸という訴求が受け入れられたようだ」と話す。

 同社は「オルニチン」を原料として健康食品メーカーなどに供給もしている。国内売上高は21年度までは横ばいだったが22年度は前年比5倍と急増した。市場調査会社の富士経済(東京都中央区)の調べでも、22年のオルニチン関連商品の市場規模は前年比7・7倍の85億円。今年もさらに増加し、前年比24・1%増の105億5000万円と予測している。

 協和発酵バイオは、20年にキリンビールグループになった。キリンはグループを横断した形で健康・機能性食品事業の強化を開始。第1弾としてオルニチン入りの商品群を昨年4月に発売した。ノンアルコールビール「キリン 休む日のAlc.0・00%」「キリン 大人のキリンレモン」「小岩井 大人の元気ヨーグルト」など多彩だ。発売4カ月で年間販売目標をクリアするなど好調で、協和発酵バイオも原料生産を5割増やした。

 オルニチンの効果に着目した「キリン 休む日のAlc.0・00%」の商品開発を担当したキリンビール商品開発研究所主務の北林健さんはこう話す。

 「ノンアルコールビールの競争は激化しているが、オルニチン入りで休肝日用に特化したのはこれだけ。昨年は販売目標を中間期で2倍に上方修正し、年間ではその目標も上回った。今年は震災による停滞もあったが、現在は震災前並みに戻った」と話す。

 機能性だけでなく、ビールのコクや飲み応えを再現したのがビール党に受けた。

 「最近、オルニチンはメンタルストレス軽減や肌のコラーゲン合成を促進するという研究も発表された」(須田さん)と新たな可能性もでてきたオルニチンを利用した食品群はますます増えそうだ。

深酒した後、オルニチンの1000mgくらいをのんで寝たら翌朝の目覚めがスッキリさわやかだった。

これから人気が出そうなサプリだ。

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2010年8月19日 (木)

サプリメント 医薬品との飲み合わせ次第で薬効への影響

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リンク: 医療ナビ:サプリメント 医薬品との飲み合わせ次第で薬効への影響が指摘されています - 毎日jp(毎日新聞).

◇効果確かめ自己管理を  

◇制度上は食品扱い 「副作用なし」不明確

 「高齢者では、処方薬を日常的に服用している半数以上の人がサプリメントも服用している。中には知人から成分の分からないサプリメントを勧められ、心配しながら使っている人もいた」。高齢者の薬やサプリメントの飲み合わせなどについて調査した草間真紀子・東京大助教(医薬品評価科学)はそう話す。

 調査は昨年10~12月、広島県薬剤師会などとともに、同県内の薬局を利用した高齢者508人を対象に実施。普段飲んでいる医薬品やサプリメントを持ってきてもらい、実態を調べた。医師の処方せんが必要な薬を服用している人は97%(493人)で、平均6・6剤を飲んでいた。

 このうち55%(269人)はサプリメントも服用していた。使い始めた動機は「自分の健康のためにテレビや雑誌などで調べた」という人が最も多かったが、「知人の勧め」という人も2割以上いた。中には、10種類のサプリメントを日常的に使用していた人もいた。

 梅垣敬三・国立健康・栄養研究所情報センター長によると、日本では「サプリメント」の明確な定義がなく、同じ成分を掲げていても、製造工程や含有量などは製品によって異なる。制度上は食品と同じ扱いで、医薬品のように強い効果が出たり、「絶対に飲んではいけない人」「飲んではいけない組み合わせ」という「禁忌」の事例はない。だが、サプリメントに含まれる特定の成分の量が多ければ、医薬品の働きを弱めたり、逆に想定以上に強めて副作用を招くことがあり、治療に影響を及ぼすことがあるという。

 たとえば、ビタミンKには血液を固まりやすくして出血をコントロールする役割がある。このため、血液を固まりにくくして血栓などができないようにする薬「ワルファリン」を飲んでいる人がビタミンKを多く含むサプリメントや青汁などを飲むと、医薬品の効果が薄れてしまう。

 薬効が薄まる可能性がある組み合わせには、他に▽中性アミノ酸とパーキンソン病の薬「レボドパ」▽セントジョーンズワート(セイヨウオトギリソウ)とワルファリン、インジナビル(抗HIV薬)、ジゴキシン(強心薬)、シクロスポリン(免疫抑制剤)、テオフィリン(気管支拡張薬)、経口避妊薬--などがある。逆に、薬の働きを強めすぎるのは、イチョウと血液を固まりにくくする抗血小板薬などの組み合わせが考えられる。

 梅垣さんは「サプリメントは足りない成分を簡単に摂取できる半面、健康への影響に関する情報は十分ではなく、絶対に副作用がないとはいえない。想定外の症状の変化に備え、処方薬を服用していたり、アレルギーのある人でサプリメントも使いたい場合は、飲んだタイミング、量などを記録するなど自己管理が必要だ」と話す。

 愛媛大病院(愛媛県東温市)では、約5年前から予約制の「お薬外来」を設置し、受診者にサプリメントの効果や副作用、医薬品との飲み合わせに関して、論文など発表されている科学的根拠を紹介している。担当する野元正弘教授(病態治療内科)は、服用希望者に対し▽どんなサプリメントなのか本やインターネットで調べる▽服用後にこれまで飲んでいた処方薬の効き目や体調に変わりがないか自分自身を観察する--ことを勧めている。

 野元さんは「サプリメント服用は治療ではなく、あくまで生活の中の『楽しみ』の一つ。漫然と使い続けないことが重要だ。まず2週間、それでも判断できなければもう2週間使い、期待した効果があるかどうかを自分で判断することを提案している。1カ月以内で効果はだいたい分かるので、それでも実感できなければ服用をやめることを考えてほしい」と話す。【大場あい】

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 ■相互作用が想定される組み合わせ例(国立健康・栄養研究所まとめ)

 ◇薬効を弱める可能性のあるケース

天然植物や成分名 医薬品成分

ニンニク     サキナビル、リトナビル

葉酸       葉酸代謝拮抗(きっこう)薬

カルシウム    ビスホスホネート系製剤、テトラサイクリン系抗菌剤など

鉄        タンニン酸アルブミン、ビスホスホネート系製剤、メチルドパなど

 ◇薬効を強めすぎる可能性があるケース

天然植物や成分名  医薬品成分

ノコギリヤシ    抗血小板薬、抗血液凝固薬

朝鮮ニンジン    ジゴキシン

ナイアシン     スタチン(副作用増強の可能性)

カルシウム     ジギタリス製剤

コエンザイムQ10 降圧薬、糖尿病治療薬

 ※薬効への影響は成分含有量や利用状況などにより異なる

毎日新聞 2010年8月18日 東京朝刊

関連過去記事

親の15%幼児にサプリ 過剰摂取有害の恐れ 09/07/07

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2010年7月19日 (月)

「幼児にサプリ」母親の1割

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リンク: 「幼児にサプリ」母親の1割 : 健康ニュース : yomiDr./ヨミドクター(読売新聞).

錠剤・カプセル 過剰摂取の恐れ

 幼児(5歳以下)を持つ母親の1割が、子供に錠剤やカプセルのサプリメントを与えた経験があることが厚生労働省研究班(主任研究者・梅垣敬三国立健康・栄養研究所情報センター長)の調査でわかった。梅垣センター長は、「発育過程にある幼児は、大人より摂取した成分の影響を受けやすい」として安易な使用への注意を呼びかけている。

 サプリメントは、ビタミンやミネラルなど特定の栄養素を濃縮した食品。カプセル、錠剤、粉末、クッキーなど形態は様々だ。子供用と明示した商品もある。

 調査は2008年10月から09年1月、東北、関東地方の6都県で、計17施設の保育園、幼稚園の保護者にアンケートした。

 回答した母親1050人のうち、100人(9・5%)が子供にカプセルや錠剤のサプリメントを与えた経験があった。自分自身でも使った経験がある母親は41%だったが、子供に与えている母親に限ると86%にのぼり、母親の使用経験と関係していた。

 同研究班の過去の調査では、幼児に与えるサプリメントはビタミンやミネラルがほとんどだった。偏食や小食があると自己判断で栄養不足と思い込み、サプリメントを与える母親も多かった。

 だが、ビタミンやミネラルの欠乏が原因の成長障害など限られたケース以外では、有効性が不明な上、錠剤やカプセルは過剰摂取のおそれがある。

 母親からの栄養相談に応じる児童施設「こどもの城」(東京・青山)小児保健部の管理栄養士太田百合子さんは、「偏食や小食は、自我が芽生える成長過程ではよくあること。大切なのは食材の形や味、においを感じ、調理を手伝い、会話しながら楽しく食べる経験をすることです。心配ならまず、医師や栄養士に相談してほしい」と話す。

 米国では、サプリメントが生後間もない乳児にも広がり問題になっている。液状でスポイトを使って与えるため、気づかぬうちに過剰摂取することもある。米食品医薬品局(FDA)は今年6月、乳児用の液状サプリメント(ビタミンD)について、過剰摂取により吐き気や嘔吐、頻尿などが出るおそれがある、との注意喚起をした。

(2010年7月18日 読売新聞)

関連過去記事

親の15%幼児にサプリ 過剰摂取有害の恐れ 09/07/07

子を思う親心は美しいものではありますが。
化学的・人工的な処理を加えていない天然の形の食材・食事が一番安全で体によいことは誰もがわかっているはず。
商品のPRに心動かされて、更にサプリを加えればもっと良い効果が生まれると思ってしまうのでしょう。
でも、サプリには適量と適性があります。
それをよく勉強して使わないと無駄になったり、悪くすると害になることもあります。
それには、独立行政法人国立健康栄養研究所のサイトが役に立ちます。
たくさんのサプリの情報が見られます。

でももっともっと大切なことは、過去ログのこれ。
小児体質改善のポイント。
子育て中のお母さん、参考になさって下さい。

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2010年5月 7日 (金)

「αリポ酸」で震え、めまい、動悸 「サプリメント信仰」は危険

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リンク: 「αリポ酸」で震え、めまい、動悸 「サプリメント信仰」は危険 (1/2) : J-CASTニュース. 2010/5/5 15:15

  体脂肪を減らすという触れ込みで、ダイエットをしている中高年の人気を集めているサプリメント「α(アルファ)リポ酸」を飲んで、震えや動悸が起きたケースがあることが分かってきた。

   αリポ酸は体内に存在し、糖をエネルギーに変えて燃えやすくする働きがある。ところが加齢とともに減り続け、二度と作り出すことはできないと言われている。そこで、手軽に補給できるサプリメントが数年前から中高年に人気となっている。

震えや動悸の正体は「低血糖症」

大手メーカーからも発売されていて、

   「それほど食べていないはずなのに太る、ダイエットをしてもなかなか以前のようにはやせられない、年齢とともにそのような変化を感じたら、ぜひα-リポ酸をお試しください」などと宣伝している。

   震えや動悸の正体は「低血糖症」だ。独立行政法人国立健康・栄養研究所は、αリポ酸を摂取して自発性低血糖症になる人もいるとホームページで注意を促している。

   低血糖症は一般的には糖尿病の治療に用いられるインスリン注射を打つ時などに起こる。ところがインスリンを摂取していないにもかかわらず低血糖症になることがあり、「自発性低血糖症」と呼ばれている。

   自発性低血糖症を引き起こす「インスリン自己免疫症候群(IAS)」は1970年に見つかり、世界で300例程度が報告されている。その9割は東アジアで特に日本に多い。特定の白血球の型がIASの発症に関係していると考えられている。この型を持っている人は欧米人では1%未満なのに対し、日本人は4~8%と高いからだ。

   また、αリポ酸が原因と見られるIASも報告されている。

   厚生労働省研究班(東京女子医大糖尿病センター内潟安子教授)が行った全国アンケート調査で、αリポ酸を飲んで震えや動悸が起きたケースが2007~09年の3年間で少なくとも17件起きていた。

   独立行政法人国立健康・栄養研究所のホームページには、こんな例が掲載されている。

   34歳の女性はαリポ酸を2週間程度、摂取した後に動悸と手足の震えが起こった。48歳女性は1か月程度飲んでいたら、冷や汗、吐き気、めまい、寒気の症状が出た。36歳女性は1か月で空腹時の異常な飢餓感、震え、発汗異常、思考力低下、浮遊感が現れた。35歳男性は4か月続けていたら、発汗や震えの症状が出た。23歳女性は3日間にわたって過剰に摂取したら、空腹時の手足の震え、舌のしびれ、全身の皮膚に発赤や発疹があった。いずれの場合も摂取を止めたら回復した。

サプリを過信してはいけない

  国立健康・栄養研究所の情報センター長、梅垣敬三さんは、

「健康ブームでサプリメントを飲む人が増えて、健康被害の報告も増加傾向にあります。ほとんどの人はサプリメントのいい情報しか知らないで飲んでいますが、飲む前に健康被害がありうることを知っておくことが大事です」

といっている。

    サプリメントや健康食品による健康被害はほかにもたくさんある。

   厚労省・医薬食品局食品安全部の担当者は、

「健康被害の事実はありますが、なぜそうなるのか、どのくらいの量を摂取すると症状が出るのか、といったことは明らかになっていません。そもそも食事や運動で健康維持するように心がけて、サプリを過信しないことです」

と注意を促している。

関連過去記事

親の15%幼児にサプリ 過剰摂取有害の恐れ 09/07/07

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2010年4月 2日 (金)

ビタミン 新たな効果

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リンク: ビタミン:新たな効果 骨粗しょう症予防にD、K/脳卒中に葉酸 - 毎日jp(毎日新聞).  2010年4月2日 東京朝刊

今年は日本でのビタミン発見からちょうど100年を迎えた。体内で十分な量を合成できず、欠乏すると健康障害を起こすことで知られるが、最近は骨粗しょう症や生活習慣病の予防効果に注目が集まっている。【高野聡】

 バターやキクラゲ、魚類などに多く含まれるビタミンD。腸でのカルシウム吸収を助け、骨の形成に関与するため、欠乏すれば骨軟化症などの石灰化障害を起こす。

 京都女子大の田中清教授(臨床栄養学)は「1980年代以降、血液中のビタミンD濃度が測れるようになり、欠乏に至らない軽度の不足で、骨が折れやすくなる骨粗しょう症が起きることが分かってきた」と説明する。欧米の研究では、血液1ミリリットル当たりのビタミンD20ナノグラム(ナノは10億分の1)未満というのが不足の目安という。

 ではその濃度を確保するにはどれくらい摂取する必要があるのか。骨粗しょう症は高齢者が多くかかるため、田中教授は高齢者施設の入所者を対象に、ビタミンDの摂取量と、血中の濃度を調べた。その結果、5マイクログラム(マイクロは100万分の1)摂取しただけでは、血中のビタミンD濃度は十分に上昇せず、サケ一切れに含まれるビタミンDに当たる20マイクログラム摂取することで1ミリリットル当たり19ナノグラムまで上昇することが分かった。田中教授は「今後、日本人を対象に大規模な介入調査を行い、必要な量がどの程度なのか科学的に明らかにする必要がある」と話す。

 また緑色野菜や海藻、納豆などに多く含まれ、肝臓で血液凝固因子を活性化させるビタミンKが、骨に存在するたんぱく質の働きに関係していることも分かってきた。

 ビタミンKの場合も、摂取量によっては骨で不足するケースが起こる。小腸で吸収されたビタミンKは肝臓を経て骨に送られる。消化吸収力の低下した病気の人を対象にした田中教授の研究で、肝臓で足りていたビタミンKが、骨では不足しているという結果が出た。ビタミンKが肝臓で使われてしまうことが理由と考えられる。田中教授は「健康な成人なら平均して1日当たり250マイクログラムを摂取しているので量的には十分。しかし高齢者や病気の人は納豆などを積極的に食べたほうがよい」と指摘する。

     *

 一方、ホウレンソウなどの緑黄色野菜に多く含まれるビタミンB群の一種の葉酸。欠乏すると貧血を起こすほか、妊婦では胎児に二分脊椎(せきつい)症などの障害が起きるとして摂取が呼びかけられている。女子栄養大の香川靖雄副学長(人体栄養学)は「脳卒中などのリスクを抑えるためには、今以上の摂取が必要」と指摘する。

 香川副学長によると、海外の研究では、葉酸の血液中濃度が増すと、脳卒中や心筋梗塞(こうそく)のリスクを示すアミノ酸、ホモシステインの値が減る。このため世界52カ国では、小麦などの穀類に葉酸を添加して、葉酸摂取量を増やす政策をとっているという。98年に穀類の葉酸強化を導入した米国では、99年以降脳卒中死亡率が低下したという。

 厚生労働省が生活習慣病予防のための基礎的データとしてまとめた「日本人の食事摂取基準(2010年版)」は、18歳以上の男女の葉酸の推奨量を1日当たり240マイクログラム(妊婦は480マイクログラム)としている。推奨量を一律に増やすことには、専門家からも慎重な意見はあるものの、香川副学長は、これを同400マイクログラムに上げるべきだと主張する。女子栄養大では、地元の埼玉県坂戸市と共同で葉酸摂取量を増やすプロジェクトを06年から始め、葉酸を添加した食パンなどを開発している。

 ◇日本で発見から100年 海外より早く

 ビタミンの発見には日本人研究者が関係している。

 1910年、東京帝国大の農芸化学者、鈴木梅太郎(1874~1943年)が米ぬかから抽出した物質にかっけ予防効果があることを発見。この物質を「アベリ酸(後にオリザニン)」と名付け、同年12月13日の東京化学会例会で発表した。これが現在のビタミンB1だった。論文も発表したが、日本語だったため国際的に認知されなかった。

 一方、11年にポーランド人医師フンクが、同様の物質を米ぬかから抽出し、12年に生命(vital)に必要な化合物アミン(amine)という意味からビタミン(vitamine)と名付けた。その後アミンと構造が異なるビタミンも見つかったため、「vitamin」とつづりを変えた用語が定着した。

 社団法人ビタミン協会は、12月13日を「ビタミンの日」としている。

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 ■ビタミンDを多く含む食品

キクラゲ(1グラム)          4.4
サケ(60グラム)           19.2
ウナギかば焼き(100グラム) 19.0
サンマ(60グラム)          11.4
ヒラメ(60グラム)           10.8
イサキ(60グラム)           9.0
タチウオ(60グラム)          8.4
カレイ(60グラム)            7.8
メカジキ(60グラム)          6.6
なまり節(30グラム)          6.3

 ■ビタミンKを多く含む食品

卵(50グラム)           7
納豆(50グラム)       300
ホウレンソウ(80グラム) 216
小松菜(80グラム)     168
ニラ(50グラム)         90
ブロッコリー(50グラム)   80
サニーレタス(10グラム)  16
キャベツ(50グラム)      39
カットワカメ(1グラム)     16
ノリ(0.5グラム)         2

 ※含有量の単位はマイクログラム

 (日本骨粗鬆症学会「骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン06年版」より引用)

いくつもの栄養素が絡み合って成立しているのが人体。
骨はよく鉄筋コンクリートの建物にたとえて説明される。
セメント・コンクリートに相当するのがカルシウム、鉄筋に相当するのがコラーゲン。
骨粗鬆症も、カルシウムだけでなくコラーゲン、ビタミンD、Kと総合的な対策が必要になる。
骨粗鬆症に関するエントリーは、骨粗鬆症 女より男が危険

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2010年2月 9日 (火)

健康食品との付き合い方:/1 不足栄養素、補う目的で

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リンク: 健康食品との付き合い方:/1 不足栄養素、補う目的で - 毎日jp(毎日新聞).

「がん予防」「老化防止」・・・期待しすぎは禁物

スーパー、薬局、コンビニエンスストアにあふれる健康食品やサプリメント(栄養補助食品)。健康志向の高まりで今や1兆円市場に成長し、現代人の生活に欠かせなくなってきた。一方で、種類が増えすぎて何がいいのか迷ったり、取り方を誤り逆に健康を害してしまう人もいる。知っておきたい付き合い方を4回にわたり紹介する。【小島正美】

 ビタミンやミネラルといえば、良い栄養素の代表格といったイメージがある。例えば、緑黄野菜に多く含まれるベータカロテンやビタミンEは、細胞の損傷を防ぐとされる抗酸化作用を持つため、がんの予防を期待して長期間摂取する人も多いようだ。どれほど効果があるのだろう。

 がんの疫学研究で知られる津金昌一郎・国立がんセンター予防研究部長によると、1980年代以降、ベータカロテンやビタミンA、C、E、ミネラルのセレンなどを長期間摂取してがんの死亡率などが減るかについて、数多くの臨床試験が行われてきた。

 中でも衝撃的だったのは、90年代半ばに米国やフィンランドなどで実施された喫煙者への調査だ。ベータカロテンやビタミンEを約5~10年間摂取している群の方が、全く摂取していない群よりも肺がんの死亡率が高かったのだ。

 その後も、ビタミンEなどを長期間摂取した場合の臨床試験が世界の医学雑誌に70以上公表されている。これらを総合的にみると、ベータカロテン、ビタミンA、Eの長期的な補給は死亡のリスクを上げ、ビタミンCとセレンは上げも下げもしないということになっている。

 こうした世界の調査結果などを紹介した「なぜ、『がん』になるのか?その予防学教えます。」(西村書店)を著した津金さんは「抗酸化栄養素は慢性的な栄養不足や特定の栄養素が欠乏しているケースでは必要だが、がん予防のために服用するメリットはほとんどない」と話す。がん予防に有効で安全なサプリメントはいまだに見つかっていないのが現状という。

    *

 国によって食生活が異なることから、必要なサプリメントが違ってくることも知っておきたい。

 例えば最近人気のミネラル「セレン」。人の健康に必須の元素で、ビタミンEと同様に抗酸化作用がある。欠乏すると動脈硬化や精子の減少などが生じる。厚生労働省は健康維持に必要な目安の1日あたり推奨摂取量を、成人男性で30マイクログラム、女性で25マイクログラムと定めている。

 セレンは海藻類、卵、カツオやシラス干しなどの魚、鶏肉などに多く含まれる。これらをよく食べる日本人は平均的に1日100マイクログラム以上を摂取しており、推奨量を十分に取れていることになる。一方、海藻類の摂取量が少ないスウェーデン、英国などの西欧では不足しがちという。

 セレンを取り過ぎると疲労、吐き気、呼吸不全などの健康被害が生じることがある。日本の厚労省にあたる米食品医薬品局(FDA)は08年3月、セレンを多く含むサプリメントを取っていた23人が脱毛、下痢、関節痛、筋肉のけいれんなどを起こしたと公表している。こうしたことから、健康食品問題に詳しい梅垣敬三・国立健康・栄養研究所情報センター長は「既にセレンを十分に取っている人がサプリメントとしても摂取すると、過剰摂取になる恐れがある」と指摘する。

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 サプリメントは健康に良いものだからと、つい多めに摂取しがちだが、過剰摂取は禁物だ。特に、さまざまなミネラルが配合されたマルチミネラル製品は各成分の量に注意して選びたい。

 東京都健康安全研究センターが03年と04年、市販されているミネラル補給サプリメントを調べたところ、クロムを含む30製品のうち19製品で、1日目安摂取量のクロムが国の1日推奨量(30~49歳女性)を超えていた。クロムは糖や脂質の代謝に大切な元素だが、長期にわたり摂取すると腎臓障害などが起きる恐れもある。

 調査にあたった植松洋子・同センター食品化学部副参事研究員は「マルチミネラル製品は、配合されているミネラルが厚労省の推奨量に必ずしも沿ってはいない。業者はそれぞれの成分量が推奨量の何割に相当するかを分かりやすく表示してほしい」と、消費者が過剰摂取しないような表示を求める。

 ビタミンやミネラルは体に良い。だからといってたくさん取れば健康になれるというものではない。「誰も知らないサプリメントの真実」(朝日新聞出版)を著した高田明和・浜松医科大名誉教授は「高齢者などが不足しがちな栄養素を補うという意味では、サプリメントは有益だ。しかしビタミンEのようなものをがんや老化などを防ぐ目的で長期間取っても、効果はほとんど期待できない。そうしたことを知ったうえで活用することが大事」と話す。=つづく

参考になるサイトがあります。

以前の記事にあります。

このサイトご存知でしたか? 2008年7月31日

このところ、食に関する事件や困った問題が連続して起こっています。

大事な食事のことなので、何を、誰を信用して選び、買い、つくり、また注文したら良いのか、考えると不安になってしまう困った時世です。

kiyohikoは、薬局が生業ですので、いわゆる(公文書ではいつも「いわゆる」が頭につきます)健康食品も扱っています。

健康食品・サプリメント類の日本での市場規模は2兆円で世界第2位と聞いています。

健康食品も色々問題を起こして報道されています。

新しい製品が続々と登場してきます。

百花繚乱なんですが玉石混淆なんです。

販売者側の私たちは何が本物か、どれが偽者か見分ける目を研ぎ澄まさなければなりません。

正しい情報を得る努力が、実は大変なんです。

そんな時とても役に立つサイトがあって助かっています。

独立行政法人国立健康・栄養研究所が公開している、「健康食品」の安全性・有効性情報、というサイト http://hfnet.nih.go.jp/ です。

一般の方は、一般公開ページをご利用ください。
食品、栄養などの専門職の方は、会員サイトに登録し、情報提供にご協力ください。

とあります。

最新ニュース、基礎知識、話題の食品・成分、被害関連情報、素材情報データベースと内容が充実しています。

現在学会で認められている説がどういうものかが判るので大変参考になります。

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2010年2月 8日 (月)

睡眠導入剤 悪用広がる

ふじみ野市 マサキ薬局 の 漢方なブログです。漢方・健康情報を主体に書いて行きます。
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リンク: 睡眠導入剤 悪用広がる : 医療ニュース : yomiDr./ヨミドクター(読売新聞).

 首都圏や鳥取県で起きた不審死事件で、被害男性の遺体から睡眠導入剤が相次いで検出された。刃物や鈍器と異なり、遺体に異状が現れにくく、力を使わなくても相手を無抵抗な状態にできる。過去の殺人事件でも度々悪用されてきた薬物が、処方のハードルが低下するなどして入手しやすくなっているとの指摘が出ている。

 「前に通っていた精神科でも睡眠導入剤をもらっていたので処方してください」。埼玉県警に殺人容疑で逮捕された木嶋佳苗被告(35)(詐欺罪などで起訴)が、東京都内の診療所で、3種類の薬品名が書かれたメモを示したのは昨年1月。いずれも即効性の高いものばかりだった。

 医師は9月までに計7回、毎回約2週間分を処方。埼玉県内で昨年8月、レンタカーの中で遺体で見つかった大出嘉之 さん(当時41歳)の血中からは、木嶋被告が処方されていた睡眠導入剤と同じ成分が検出された。医師は「以前も処方されていたというので、何の疑いも持たなかった」と話す。

 複数の精神科医によると、睡眠導入剤の主流は、依存性が強く、大量に摂取すると呼吸困難などを起こして死に至る恐れのあるタイプから、精神安定剤の効果を持つ副作用の少ないタイプに移ってきている。ある精神科医は「昔は『難しい薬』というイメージがあったが、最近は安全なので処方しやすい。内科の医師が気軽に処方するケースも少なくない」と明かす。

 しかも現状では、複数の精神科を回り、多量の睡眠導入剤を手に入れることも可能だ。

 2007年には、複数の病院からかき集めた睡眠導入剤などを販売したとして、都内の30歳代の男が山口県警に麻薬取締法違反容疑で逮捕された。男の自宅からは3000錠近い睡眠導入剤が見つかった。

 通院負担軽減などを目的に健康保険法に基づく療養担当規則が改訂され、08年4月からは、代表的な睡眠導入剤の1回の処方が、最大14日分から30日分まで拡大されてもいる。

 精神科医の一人は「患者の悪意を見抜くのは困難。眠れず、つらいと訴えがあれば、処方するしかない」と話す。厚生労働省医事課も「患者が責任を持って正しく使ってもらうしかない」との立場。担当者は「処方などは、医師の診断に基づき個別具体的に決められるもの。規制をかけるのは現実的ではない」と話している。

 睡眠導入剤 神経の緊張や不安を取り除くなどして、寝付きを良くする薬物の総称。抗不安薬の作用を持つものもある。依存症や健忘などの副作用があり、大量摂取や、アルコールと一緒の服用で効果が増強される。

(2010年2月6日 読売新聞)

強い薬でなく自然なクスリで対処できればそれが一番。

サプリメントも適するものをうまく使えば役に立つ。、

リンク: 眠れない時代に:第1部・快適な朝を求めて/5止 サプリで睡眠改善 - 毎日jp(毎日新聞)

 神奈川県の50代主婦は、夜なかなか眠れないのが悩みだった。でも睡眠薬は使いたくない。睡眠クリニックで診察を受け、勧められたアミノ酸のグリシンを夕食後に飲み始めると、1週間程度で寝付きが改善し、深く眠れるようになった。睡眠が専門の遠藤拓郎・スリープクリニック銀座院長は「グリシンは軽い不眠症に有効だ。深い睡眠を増やし、睡眠の質を改善するのに役立つ。不眠症の予防効果もある」と指摘する。

 グリシンは、睡眠改善効果に注目が集まるサプリメント(栄養補助食品)の一つだ。人間は体温が下がると眠りのスイッチが入り、体温差が大きいほど眠くなる。味の素(東京都中央区)などの研究で、グリシンを寝付く前のマウスや人に飲ませると、就寝中に体温を通常より下げることが判明。深い眠りが早く出現し、途中で起きにくくなることが分かった。睡眠に問題があると感じる成人男女が対象の大阪府内科医会の調査でも、摂取後1日目から睡眠の深さや中途覚せい後の眠りなどに有意な改善がみられた。因果関係が否定できない有害報告はどれも軽い症状で、安全性に大きな問題がなかった。

 遠藤院長は「グリシンは、最後にはコラーゲンになるため、心配するほどの大きな副作用はないと考えられる。寝付きの悪い人は試してみてはどうか」と話す。

 イライラや不安などを鎮め、チョコレートに用いられているアミノ酸のギャバや、ハーブなど、快眠をうたうサプリメントは少なくない。また、ドラッグストアや通信販売などで手軽に入手することができる。一方で、国内では睡眠改善効果を論文レベルで証明されたサプリメントはそれほど多くない。

 睡眠の専門家によれば、日本では薬学部や栄養学部などで睡眠についての科学教育がほとんど行われていない。このため、サプリメントの開発研究者や、薬・特定保健用食品(トクホ)の担当者の多くは、睡眠についての知識や視点が欠けているという。科学的根拠を国に提出して表示の許可を得た睡眠分野のトクホはないのが実情だ。

  学術論文が多数あるサプリメントには、グリシン以外にも緑茶に含まれるアミノ酸のテアニンがある。リラックスすると脳にアルファ波が出て、スムーズに入眠できる。太陽化学(三重県四日市市)などが、18~22歳の女性にテアニン入りの水を飲ませて脳波を測定すると、水だけの時と比べて摂取後40~60分の間にアルファ波が多く出現。不安傾向の強い人ほど多くのアルファ波が出ていた。国立精神・神経センターなどの研究でも、テアニンを就寝前に与えた会社員や大学生では、偽薬を施された場合に比べて起床時の疲労回復や睡眠時間の延長感が改善。眠りの途中で覚せいする時間が減少し、就床時間に対する睡眠時間の割合も増えた。

 沖縄のクワンソウという伝統野菜のエキスもその一つ。ベンチャー企業「ソムノクエスト」(那覇市)が、クワンソウを交ぜたエサをマウスに与えて鎮静効果を確認。エキスを人に取らせると、手の血流が増えて、手表面の体温が上がった。末端の手足が温まると、熱が逃げて体温を下げる効果があり、グリシンと似た効果がみられる。睡眠障害の軽い症状の人に飲ませると、6割で睡眠時間が改善した。

 5人に1人が睡眠障害を持つとされる日本。国立精神・神経センターの白川修一郎・客員研究員(睡眠学)は「日本睡眠学会など専門性の高い学会で繰り返し発表されているサプリメントなら、一定の信頼がある。ただし、睡眠改善のサプリメントが有効なのは軽い睡眠不全までで、重症の場合は医師の診察を受けた方がいい。サプリメントを正しく用いるためにも、睡眠専門の医師や専門家に相談することも必要ではないか」と話している。=おわり(この企画は石塚孝志、河内敏康が担当しました)

漢方医学は不眠に限らず、神経症状に対応する手立てがそろっている。

ただ、病名で処方を選んでも効果が出ないことがある。

体のひずみを正して神経にかかっている負担を取るやり方で、オーダーメイドなので手間がかかることが難点といえば難点かも。

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2009年11月17日 (火)

コエンザイムQ10 老人性難聴予防?

ふじみ野市 マサキ薬局 の 漢方なブログです。漢方・健康情報を主体に書いて行きます。
漢方に関するご相談・お問合せは、こちらから どうぞ。

多くのお年寄りに朗報!?

リンク: コエンザイムQ10で老人性難聴予防?東大などメカ解明 : 科学 : YOMIURI ONLINE(読売新聞).

 年を取るにつれて耳が遠くなる「老人性難聴」は、耳の奥の「内耳」にある感覚器の細胞が遺伝子の働きで死滅して起きることを、東京大などがマウスの実験で明らかにし、米科学アカデミー紀要に発表した。

 抗酸化物質で遺伝子の働きを抑えると、発症しないことも突き止めた。哺乳類の耳の仕組みは共通しており、人の難聴予防につながると期待される。

 染谷慎一・東大特任助教らは、損傷を受けた細胞を自殺に導くBakという遺伝子に着目。マウスのBakを働かないようにすると、人間の50歳に相当する生後15か月でも聴力がほとんど低下しないことを確認した。

 Bakの働きを抑えられるか調べるため、17種類の抗酸化物質を餌に混ぜてマウスに与えたところ、栄養補助食品(サプリメント)として市販されているコエンザイムQ10など3種類が難聴予防に効果があることが分かった。

一方、人間の成人にとっては1日20ミリ・グラムにあたる量のコエンザイムQ10を生後4か月からマウスに与え続けると、生後15か月の時点で、同じ月齢のマウスが45デシベル以上の音しか聞き取れないのに対し、12デシベルの小さい音を聞き取れることも確認した。

(2009年11月14日21時08分  読売新聞)
コエンザイムQ10は、血液循環(大循環)を助ける作用があって、むくむ人などにも良いので人気のサプリメントですね。
漢方との併用も良いでしょう。
漢方の五行(木・火・土・金・水)の理論で、耳(五窮)は腎(五臓)、膀胱(五腑)と同じく水性に配当されます。
五味(酸・苦・甘・辛・鹹)では鹹(かん・塩辛い味)、五色(青・赤・黄・白・黒)では黒が水性です。
つまり、耳と腎が密接に関係しているとしていて、老人性の難聴は腎の精気の衰えにより起ると考えられています。
漢方でいう腎の働きには、栄養物質を全身に供給するポンプの役割があると考えられています。
腎が衰えると耳にも必要な栄養・腎気が不足し血流も悪くなり熱のこもりも加わって異常が生じるという理屈なわけです。
漢方の対応は、腎を補う漢方薬の選定が一つのポイントになります。
昨日のエントリー「八味地黄丸」がその代表です。

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