ポリオワクチン 「生」か「不活化」か、来年まで待つか
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ポリオワクチン 「生」か「不活化」か、来年まで待つか+(1/3ページ) - MSN産経ニュース 2011.9.7 07:39
保護者や医師困惑、再流行の恐れも
定期接種の生ワクチンか、自費での不活化ワクチンか、それとも来年まで待つか-。自治体で秋のポリオ予防接種が始まる中、対象年齢の乳幼児(3カ月~7・5歳)を持つ保護者には悩ましい問題となっている。国は早ければ来年度中に不活化ワクチンを組み込んだ4種混合ワクチンを導入する予定だが、今秋のワクチン接種をどうするかは保護者が判断するしかない。保護者から相談を受ける小児科医や自治体担当者も「今の情報だけではアドバイスが難しい」と困惑している。(平沢裕子)
広がる接種控え
鹿児島市ではこれまで常に9割以上だったポリオの接種率が、今春は7~8割に下がった。同市内の小児科医は「今年の初め頃から、保護者からポリオワクチンについての相談が増えた。自費で不活化ワクチンを接種したいというお母さんもいるが、未承認のワクチンを接種して何かあったときのことを考えると勧めにくい。さらに、4種混合に間もなく切り替わるとすれば、今秋の生ワクチンを積極的に勧めにくい」と頭を抱える。
保護者からの問い合わせが多いのは自治体も同じだ。今春の接種率が約8割だった東京都調布市にも、「生ワクチンと不活化はどう違うのか」「不活化が定期接種になるまで待ちたいが大丈夫か」などの相談が寄せられている。同市は対象者には来年度中に不活化ワクチンに移行することを通知。そのうえで、生ワクチンを希望する保護者には秋のポリオ期間(9~11月)で2回の接種を勧めている。同市福祉健康部健康推進課は「春から接種控えが始まっている。今秋の接種率はさらに下がる可能性があるが、来春から切り替わるとすると、急いで接種するよう勧めにくい」と話す。
推定で15万人にも
定期接種の接種率が全国で2割低下した場合、対象でありながら接種しない乳幼児は約20万人に上る。ワクチン輸入会社によると、この1年で輸入された不活化ワクチンは約15万本。1人が3回接種したとすれば約5万人が自費で接種していることになり、定期接種も自費接種もしていないのは約15万人と推定される。
接種控えは、保護者一人一人が悩んで選択した結果ともいえる。しかし、ワクチンを接種せずに免疫のない子が増えることは、海外から持ち込まれたウイルスで発症者が出るリスクが高まることにもなる。
国立感染症研究所感染症情報センターの岡部信彦センター長は「ポリオを根絶した中央アジアのタジキスタンで昨年、海外から入ってきたポリオウイルスが流行し、死亡者も出た。ワクチン接種をしない選択をする人が増えれば、日本でも同じことが起こる可能性がある。日本の子供をポリオから守るために、社会としての免疫を保つことは大事。ワクチンを接種しないことは最悪の選択であることを知ってほしい」と訴える。
【用語解説】 生ワクチンと不活化ワクチン
生ワクチンはウイルスの毒性を弱めてつくる。経口接種で、免疫効果は強く、長期間にわたる免疫ができるが、ごくまれに接種者にポリオを発症させることがある。一方、不活化ワクチンはウイルスの毒性を無くしてつくる。生ワクチンに比べて免疫効果は弱く、免疫をつけるためには注射で3回以上の接種が必要だが、ワクチンによるポリオの発症はない。不活化ワクチンは自費で、3回接種で1万3500円程度。
不活化ワクチンが採用されない理由がわからない。
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