薬剤師も聴診器活用、副作用など早期発見
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薬剤師も聴診器活用、副作用など早期発見 : 医療ニュース : yomiDr./ヨミドクター(読売新聞)
長崎市の長崎大病院で、医師や看護師が使う聴診器を薬剤師も活用するようになった。
患者の体調を把握するフィジカルアセスメントを通じて、副作用の早期発見などにつなげるのが狙い。九州・山口の医療機関では珍しい取り組みで、フィジカルアセスメントの技術を持つ薬剤師を増やしていく方針だ。
「体調はいかがですか」。同大薬剤管理指導室長の龍恵美さん(42)はいつものように病室に入ると、白衣のポケットから聴診器を取り出し、男性患者(67)の体に当てた。皮膚炎で入院中の男性は糖尿病も患っており、約20種類の薬を服用している。龍さんは副作用が出やすい胸や腹部を中心に、異常がないか確かめた。
男性は「薬の専門家が直接、体調を調べてくれるので安心できる」と歓迎。龍さんも「患者に触れることをタブー視しなくなった。今では肌つや、目の色なども積極的に確認するようになった」と話す。
日本病院薬剤師会によると、薬剤師によるフィジカルアセスメントは医療行為とみなされ、医師法に抵触する可能性があるとされてきた。しかし、厚生労働省が昨年4月、医療現場での薬剤師の積極活用が求める通知を出したことを受け、同会は「医療行為には当たらない」との解釈を公表。こうした動きを背景に、各地の医療機関で研修を実施するなどの動きが広がったという。
長崎大病院は昨年2月、フィジカルアセスメントの技術を持った薬剤師の育成に向け、研究会を設立。月1回、医師や歯科医師らが指導する講習を開き、受講を終えた8人が今年1月から入院患者のフィジカルアセスメントを実施。副作用の有無の確認や、医師に対する薬の処方提案に生かしている。
これまでの講習では医学生向けの教科書を使ってきたが、同病院では薬剤師を対象にした独自の教科書を作り、8月から始まる講習で活用するという。
北原隆志・同病院副薬剤部長(42)は「下痢をしやすい薬を飲んでいる患者は腹部を中心的にチェックするなど、薬の専門知識を生かせる機会が増えている」と効果を指摘。
日本病院薬剤師会の堀内龍也会長は「これからの薬剤師には積極的に医療にかかわることが求められる。独自の教科書作りなど、長崎大病院の取り組みは全国的にも先進的と言える」と評価している。(松下宗之)
フィジカルアセスメント 患者の体の打診や聴診を通じて状態を把握する行為。長崎大病院では講習を受けた薬剤師に聴診器のマークが入ったバッジを配布している。
(2011年7月21日 読売新聞)
漢方家が行うフィジカルアセスメントは切証、切診とよばれ、脈をみる脈診・脈証、腹を押える腹診・腹証などがある。
日中医薬研究会の創設者 渡辺武薬学博士は生前、最適な漢方薬を選定するためには脈証、腹証に関する情報はとても重要で不可欠とされ、その技術を学ぶことを需要課題とされていた。
「薬学徒の漢方家が脈をとったり腹を触ったりするのは処方選定の証を決定するためであり、現代医学的な意味での診断をしているのではない。
従って薬学徒が脈診、腹診というのは不適当で脈証、腹証と言うべきである。」
とされていた。
当にこのニュースと重なってくる。
漢方は臨床薬学そのものだから。
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