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2011年4月 9日 (土)

劇症1型糖尿病 山梨大がメカニズム解明 ウイルス感染で発症

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劇症1型糖尿病:山梨大がメカニズム解明 ウイルス感染で発症 /山梨 - 毎日jp(毎日新聞)

 山梨大は、急激に血糖値が上昇し数日で死に至ることもある「劇症1型糖尿病」の発症メカニズムを、同大医学部第3内科の小林哲郎教授(糖尿病学)のグループが初めて解明したと発表した。新たな治療法の開発が進むと期待される。

 劇症1型糖尿病は、生活習慣の乱れが原因ではなく、すい臓のβ(ベータ)細胞が破壊されることで起こる糖尿病。血糖値を下げる唯一のホルモンであるインスリンを分泌するのがβ細胞だ。

 糖尿病の全国の患者数は約900万人とされる。劇症1型糖尿病は、患者数がこのうちの1%未満と推定される特殊なタイプ。細胞が急激に破壊され、数日~1週間で死に至るケースもある。

 小林教授のグループは、β細胞が「エンテロ」というウイルスに感染することで発症すると初めて突き止めた。感染すると、ウイルスの侵入を防ごうと分泌される物質が、免疫細胞の一種を過剰に活性化させ、この免疫反応により、β細胞自身が破壊されることも分かった。小林教授は「過剰な免疫反応を防ぐ薬剤の開発など、新たな治療法の研究が進むと期待できる」と話している。

 研究結果は、3月1日発行の米糖尿病学会誌に掲載された。5月に札幌市で開かれる日本糖尿病学会の総会でも発表される。【曹美河】 毎日新聞 2011年4月8日 地方版

 エンテロウイルスは、ポリオウイルス、コクサッキーウイルスA群、コクサッキーウイルスB群、エコーウイルス、その他のエンテロウイルスで構成されるウイルスのグループに属するウイルスの総称で、横浜市衛生研究所のサイトに解説がわかり易くまとまっている。

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