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2011年3月16日 (水)

放射能漏れ 発症予防にヨウ素剤も : 医療ニュース

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放射能漏れ 発症予防にヨウ素剤も : 医療ニュース : yomiDr./ヨミドクター(読売新聞)

放射能漏れはどのような健康被害を及ぼす可能性があるのか。とられるべき対策はどういうものか。

 「放射性物質には様々な種類があり、それによって体に及ぼす影響も異なる。どのような放射性物質が漏れているかが重要だ」。放射線の人体への影響に詳しい東京女子医大の三橋紀夫教授は説明する。

 原子力施設から放射性物質が空中に飛散すおると、皮膚などに付着した物質から放射線を浴びる「外部被曝」と、呼吸などで体内に取り込まれることによる「内部被曝」がある。内部被曝のうちで主に問題となる物質はセシウム、ヨウ素、ストロンチウムだ。

 ヨウ素は甲状腺に長くとどまることが多く、甲状腺がんの危険性を高める。セシウムは比較的体内から出やすいが、筋肉や血液に入ると周辺の骨髄や腸管などが障害を受ける。ストロンチウムは骨に集まり、白血病を発症させる恐れがある。

 ただし、医療分野の放射線専門家でつくる「医療放射線防護連絡協議会」総務理事の菊地透・自治医大RIセンター安全管理主任は「人体に影響が出る放射性核物質が広がる範囲は、数キロ・メートル圏内に収まると考えている」と指摘。「汚染された地域は立ち入り禁止になるが、指定された距離以上に離れた地域に避難していれば、一般住民の健康に影響が出ることはないと思う」との見方をしている。

 健康被害の予防策について、チェルノブイリ原発事故で被災者の治療にあたった内分泌外科医の菅谷昭・松本市長は「特に、胎児への悪影響が懸念される妊婦や、放射性物質の影響を受けやすい15歳以下の子どもには、前もって安定ヨウ素剤を飲ませたほうがいい」と話す。安定ヨウ素剤は放射性ヨウ素が甲状腺にとどまるのを抑える。専門家が適切な量の投与をすれば予防効果は高く、チェルノブイリ事故の際、緊急投与を行ったポーランドでは、子どもに甲状腺がんが出なかったという。ただ、セシウムやストロンチウムの影響を予防する方法はなく、「定期的に検診し、早期に治療できる体制整備が必要だ」とした。

 首長を務める立場からも、菅谷氏は「政府は当初から危機意識が足りなかった」と批判する。「福島県以外にも放射能の拡散が考えられるので、各地で濃度の測定が必要。どの放射性物質が漏れているのかも分析し、対策を急いでほしい。チェルノブイリ事故では、政府が情報を隠して国民の信用を失った。日本政府は、具体的な状況や今後起こりうることについて正確に情報公開すべきだ」と警告した。

(2011年3月15日 読売新聞)

チェルノブイリ事故の際には日本からヨード剤が送られたというニュースがあった記憶がある。

ヨード剤に関してはこんな報道がある。

うがい薬「飲まないで」と専門家 買い求め客が急増 - 47NEWS(よんななニュース).

 東日本大震災に伴う福島原発放射性物質漏えいで15日、首都圏でも通常より高い放射線量を観測した。都内の薬局でヨウ素入り消毒薬やうがい薬を買い求める客が急増。放射線医学総合研究所は「内服すると有害成分が多い。飲むのは絶対にやめて」と呼び掛ける。「これは安定ヨウ素剤でなく、うがい用です」とレジで念を押す薬局も。

 世田谷区の薬局では、うがい薬やヨードチンキが在庫切れに。被ばくによる健康被害を抑える「安定ヨウ素剤」服用には医師の処方が必要だが、ヨウ素はうがい薬などにも含まれるため、代替品と誤解されやすい。

 大手量販店ドン・キホーテはここ数日、首都圏の店舗中心に高機能マスクや消毒用ハンドソープ売り上げが通常の2~3倍で「放射能対策かも。インフルエンザ予防用なのに」と困惑する。埼玉県内のホームセンターは地震発生直後からカセットこんろやペットボトルの水が品薄になり、今後は肌を隠す雨がっぱや帽子などの需要が増えると予測。「客は何としても身を守りたいという心理状態になっている」と指摘する。

 乾電池などがほぼ完売の都内のスーパーも、入場制限するほど客が開店前から詰め掛け「原発事故の影響は予測できない」と不安を口にする。

 東京ディズニーリゾートやよみうりランドなど、地震直後から休園を続ける遊園地も多い。東京・浅草花やしきは営業を再開したが「原発との関係は分からないが、客は極端に少ない」と話す。2011/03/15 19:23   【共同通信

根拠ない情報に注意「ヨウ素剤の代わりにうがい薬」 : 医療ニュース : yomiDr./ヨミドクター(読売新聞)

 大量の放射性ヨウ素を体内に取り込んだ場合の健康被害を防ぐ内服薬「安定ヨウ素剤」の代わりに、うがい薬などの市販品を飲むのは効果がないばかりか、健康を害するおそれもあるとして、放射線医学総合研究所(千葉市)は14日、注意を促す見解を出した。

 同研究所によると、「安定ヨウ素剤の代わりに、ヨウ素を含むうがい薬やのどスプレー、ワカメなど海藻類の摂取が有効」などという情報がインターネット等で流れているが、こうした市販品の効果は不明だったり、不十分だったりし、根拠のない情報という。

 特に、うがい薬などの市販品は口から飲むことを想定した内服薬でなく、飲むと、体に有害な作用を及ぼすおそれのある物質も含むため、「安定ヨウ素剤の代わりに飲むのは絶対にやめて」と呼びかけた。

 なお、安定ヨウ素剤は副作用もあるため、専門家が必要と判断した場合に限り、避難所などで、医師の指示に従い服用する。

(2011年3月15日 読売新聞)

安定ヨウ素剤が希望どおりにスムースに処方されるような状況になることが必要。

でないと、放射線の害と、うがい薬の効果とリスクを比較して、うがい薬を選択したくなる人が出てしまう。

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