抗生物質効きにくい病原性大腸菌 米で確認、日本でも
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リンク: asahi.com(朝日新聞社):抗生物質効きにくい病原性大腸菌 米で確認、日本でも - アピタル(医療・健康). 2010年8月19日11時18分
【ワシントン=勝田敏彦】抗生物質で治療しにくい多剤耐性の病原性大腸菌が米国で広がっていることが、ミネソタ州の退役軍人医療センターなどの研究でわかった。ST131と呼ばれる型で、従来の耐性大腸菌に比べて病原性が比較的高い。日本でも見つかり、西日本などで拡大中という。
米感染症学会の専門誌に今月、掲載された論文によると、2007年、米国で抗生物質が効かない大腸菌の流行があった。研究チームが入院患者127人から採取した大腸菌を調べたところ、うち54がST131だった。
耐性がある大腸菌は病原性が低いものが多く、病原性の高い大腸菌は抗生物質による治療が可能だったが、ST131は病原性が比較的高いうえに耐性もある。
カルバペネムなど切り札となる薬への耐性はみられていないが、チームのジェームズ・ジョンソン博士は「この菌がもう一つ耐性遺伝子を獲得すると、ほとんど治療不能。大変、憂慮される」と警告している。
ST131は米国以外の数カ国で見つかっている。九州大病院の内田勇二郎助教によると、耐性がやや異なるST131が西日本を中心に拡大中という。
大腸菌の多くは無害だが、まれに重い感染症を引き起こすものもある。ST131は、激しい下痢を引き起こしたりするO(オー)157とは異なる型だが、食中毒を起こすこともある。必要以上に恐れることはないが、尿管感染が悪化した敗血症などで患者が死亡する場合もある。
抗生物質の乱用などによる耐性菌の発生は世界的な問題になっており、世界保健機関(WHO)は来年4月の世界保健デーのテーマを「薬剤耐性」にする予定。また最近、インド由来とみられ、抗生物質がほとんど効かない耐性遺伝子DNM1を持つ菌も見つかっている。
抗生剤が無効の病原性大腸菌O-157による食中毒が大阪であり騒動になったのは、平成8年5月の事だったと記憶する。
漢方薬が切り札としての出番がありそう。
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