「HIV感染症」唯一の予防法はコンドーム
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リンク: 「HIV感染症」唯一の予防法はコンドーム(ZAKZAK(夕刊フジ)) - livedoor ニュース. 2010年06月21日17時00分 / 提供:ZAKZAK(夕刊フジ)
毎年1000件以上の新規感染が報告されているHIV(ヒト免疫不全ウイルス)。5-10年の潜伏期間を経て、体内の免疫細胞が破壊されるとエイズを発症する。エイズ発症を防ぐには潜伏期間中の早期発見、早期の治療開始が重要だ。
【唯一の予防はゴム】
人に感染するほどのHIVが多量に含まれるのは、血液、精液、膣分泌液。だから主な感染経路も性交、母子感染(出産・母乳)、注射器の共有の3つに限られる。
都立駒込病院(東京)・感染症科の味澤篤部長は「医療機関の予防対策は徹底されているので、現在の感染経路の約9割は性的接触。予防対策は唯一、コンドームの使用しかない」と忠告する。
それでも付けなかった場合、感染の確率はだいたい0・1-1%といわれる。実際には、ここからの対応が非常に大事。少しでも不安があれば必ず検査を受けることだ。
【急性症状を見逃すな】
ただし、現在の検査(抗体と抗原を調べる)で確実に分かるのは2カ月前までの感染の疑い。感染が疑われる性交をしてから2カ月、間をあけてから検査を受けるのだ。
その期間、注目しておくべきことはちょっとした体の変調だ。
「HIVに感染すると約75%の人が2-4週間の間に軽い風邪に似た急性症状が現れる。軽い人では2、3日で治ってしまうが、この急性症状の後に5-10年の無症状期間に入る」(味澤部長)
性交の後、発熱、咽頭炎、リンパ節腫大、発疹があればますます怪しい。味澤部長は「医療機関で検査を受ける際は必ず『エイズが心配』とハッキリ医師に伝えること。普通の血液検査では分からない」とアドバイスする。
【決して怖くない病気】
HIVは体内に入ると、細菌やウイルスなどから体を守っている免疫細胞をゆっくり破壊していく。
その体のバリア機能が薄くなり、カンジダ症や帯状疱疹など2、3の日和見感染症のいずれかを発症した場合にエイズ発症と診断される。つまりエイズとは特定の病気ではなく、あらゆる病気に罹りやすくなる免疫不全状態のことを指すのだ。
確かにエイズを発症してしまえば死亡率は高くなる。が、潜伏期間のうちに抗HIV薬を服用して免疫細胞を増やしていれば、エイズの発症も抑えられ、それほど怖い病気ではない。
味澤部長は「怖い病気だと思って治療が遅れるのが一番怖い」とし、こう話す。「治療薬は日進月歩で開発が進んでいて、いまは1日1回、2-4個の薬を飲むだけ。血糖や血圧をコントロールするのと同じ感覚です」
元気なのは何よりだが、遊びなら必ずコンドームの使用を心がけよう。
★「HIV感染症」チェックリスト
□発熱がある
□のどが赤く腫れて痛む(咽頭炎)
□首(リンパ節)が腫れてきた
□身体にはしかのような赤い発疹が出てきた
□体重が減少した
□下痢が続いている
□頭痛がある
※コンドームを付けずに性交をして、2-4週間の間に上記の項目が複数該当するようなら、病院でHIV検査を。
都立駒込病院(東京)・感染症科/味澤篤部長作成
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