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2010年6月29日 (火)

クローン病に「大建中湯」

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リンク: 【漢方のちから 今、医療の現場で】(2)クローン病に「大建中湯」 (1/2ページ) - MSN産経ニュース. 2010.6.29 07:37

■ 米で有効性確認の試験も

 今、製薬企業の多くで画期的な新薬が生み出せなくなっているといわれる。日本だけでなく海外でも同様の状況といえるが、海外の研究者が熱い視線を注いでいるのが日本の漢方だ。中でも医学研究で最先端をいく米国で、日本の漢方「大建中湯(だいけんちゅうとう)」を臨床に使うための研究が急ピッチで進められている。

 大建中湯は日本の医療用漢方の中で最も多く使われている漢方。これまでに分かっている臨床効果として、手術後の腸閉塞(へいそく)の予防や腹部膨満感・吐き気の改善などがあり、手術後の入院日数短縮にも貢献している。構成生薬はショウガ、ニンジン、サンショウ、麦芽糖とすべて食品としても用いられているもので、重篤な副作用がほとんどないのも特長だ。

 ≪国際的な評価≫

 日本では大腸がんや子宮頸(けい)がんなどの手術後に使われることが多いが、米ではクローン病など炎症性腸疾患の治療での効果も期待されている。クローン病は発症の原因が不明のため、根本的な治療法はない。特効薬として米で1998年、日本では02年から使われ始めた抗体医薬は高い効果があるものの副作用も強く、1年以上継続して使えるのは10人中3人程度。副作用で抗体医薬が使えない人、長期使用で効果がなくなった人には治療法がないのが現状だ。

 大建中湯クローン病での治療効果を検証している旭川医科大学外科学講座の河野透准教授(消化器病態外科学)は「大建中湯は腸管の血流を増やし、炎症抑制効果がある。クローン病を根本的に治すわけではないが、ベースとして使うことで従来の薬を使う頻度を減らすほか、炎症の再発防止ができるかもしれない」と手応えを感じている。

 河野准教授は5月、米国の大腸肛門外科医学会でこれまでの研究成果を発表、学会賞を受賞した。欧米の医学界では漢方はあくまでもハーブや鍼灸(しんきゅう)などと同じ代替補完医療の一つで、西洋医薬と同等の評価がされてこなかった。それだけに漢方の研究が国際的な医学学会で学会賞を受賞するのは画期的なことだ。こうした研究結果を踏まえ、米国の食品医薬品局(FDA)は大建中湯を使った二重盲検試験を認可した。現在、試験が行われているところで、有効性が期待されている。

 ≪国策として守る薬≫

 一方、長年、医療現場で漢方を使ってきた日本。昨年、政府の行政刷新会議の事業仕分けで、漢方を公的保険適用外にする結論が出されたことは記憶に新しい。患者や医師らから批判の声が上がり保険継続となったものの、漢方に対する政府の理解の低さが浮き彫りになった格好だ。

 河野准教授は「漢方の価値が日本国内でも正しく認識されていないのは残念なこと。ただ、漢方は日本から海外に発信できる唯一の薬で、国策としてこの医療を守り、研究を進める必要がある。日本人はこれまで海外の薬で多くの恩恵を受けてきたが、そのお返しとして今度は日本から漢方を世界に伝える責任がある」と話している。(平沢裕子)

大建中湯は、とても単純な処方構成。

蜀椒(ショクショウ:山椒)、乾姜(カンキョウ:乾燥した生姜)、人参(ニンジン:朝鮮人参)
と、膠飴(コウイ:水飴)。

高貴薬とされる人参以外は、ありふれた薬味・スパイスの食材。

重大な病気がこれで治るなんて信じられない。どうして?

秘密の一つは、辛味の効能にあり、理屈は 09/02/12エントリーの「辛味の食能」にあるとおり。

大建中湯は動いていない腸を動かすはたらきをする。

この薬が効くタイプの人は、日ごろの食事に辛味が不足している人に多い。
つまり、スパイス・香辛料類の摂取が少ない人に多い。

昔からの日本食は、中華や欧米食と比べて香辛料の使用が少ない。
200分の1といわれる。
肉を食べない菜食では香辛料を使う必要がなかったからである。
肉食が欧米に負けないくらい多くなった今の日本なのに、西洋並みに香辛料を使用することなく、逆に刺激物は控えめにするべしという間違った食習慣ができている。
そのために生じた辛温の気剤不足が、大建中湯で補われて治癒に向かうと言えると思う。

米国で有効性確認の試験を行うというが、大建中湯は辛温の気剤山椒、乾姜を含むので、炎症期に使うと火に油をそそぐ事になり悪化させてしまう危険がある。

欧米人は普段の香辛料の使用量が日本人よりはるかに多く、辛温の気剤不足の人は少ないはず。
その点を考慮に入れないと漢方治療は効果が出ない。

現に、クローン病の漢方治療に漢方家からは、瀉剤・補剤・柴胡剤・駆お血剤・脾胃剤など様々な対応をした有効例が報告されている。

漢方処方は西洋薬と同じに扱うのでなく、規定された漢方的使用条件の下で投薬されてはじめて有効性の確認が可能になるはずである。

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