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2010年6月23日 (水)

やればできる? 薬剤名変更

ふじみ野市 マサキ薬局 の 漢方なブログです。漢方・健康情報を主体に書いて行きます。
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リンク: 【産科医解体新書】(93)やればできる? 薬剤名変更 (1/2ページ) - MSN産経ニュース. 2010.6.22 08:00

 薬の名前には似たような名前がたくさんあります。産科領域でよく似ているのは「ウテメリン」と「メテナリン」という正反対の薬効を持つ薬です。

 ウテメリンは子宮の収縮を抑えるので、切迫早産の治療に使われます。一方、メテナリンは子宮を収縮させるお薬です。全く別の薬効を持つ2つの薬がどうしてこんなに似ているのかというと、研修医を混乱させるために製薬会社がいじわるをしているからです。というのは冗談ですが、この名前のために薬の処方ミスが後を絶ちません。

 「切迫早産の人にメテナリンを処方したら、とてもお寒い状況になるから十分気をつけてね」と注意を促しているそばから、目の前で自信満々にメテナリンを処方する研修医もいたりします。そういう子は殴ってやろうかとも思いますが、ゆとり世代にそんなことをすると辞めてしまうので、ナースや薬剤師や患者さんに次々と頭を下げながら処方箋(せん)を回収に回ります。

 処方時にコンピューター上で注意を促したり、薬剤の一般名を使用したりと二重三重に事故を防ぐ態勢を取っていますが、完全に事故を防げるわけではありません。一番の問題は正反対の薬効を持つ薬の名前が似ていることだと思います。妊娠中の方がメテナリンを誤投与されて何か起きれば、処方した医師の責任になります。

 患者さん自身に処方された薬剤名に注意を払ってもらおうとしても、医者が間違えるものを一般の人が明確に判別するのはもっと難しいでしょう。最初に商品名をつけるときにもっと考えてつけてほしかったですが、これまでに何度も「名前が似ていて危ない」と指摘されていたのに、いっこうに名前の変更がないのはどうしてでしょう。

 そう思っていたら、メテナリンが5月に「メチルエルゴメトリン」に名称変更されました。なんだ、できるんじゃないですか。他にも薬剤名が似た危うい薬はありますから、ぜひとも現場の意見を取り入れていただきたいものです。(産科医・ブロガー 田村正明)

漢方処方にも、似た名前の処方がいくつかあり、間違えそうになった経験が数回ある。

麻杏ヨク甘湯(マキョウヨクカントウ ヨクは草カンムリに意) と 麻杏甘石湯(マキョウカンセキトウ)

温清飲(ウンセイイン) と 温経湯(ウンケイトウ)

どちらもエキス剤を棚の中で隣りに置いているために間違って取り出してしまう。
取り出してから気づいて事なきを得ている。

この二つのケースはもし間違って投薬したとしても、薬効が正反対というわけではなく、共通した構成成分も少なくないので悪い影響が出るようなことはまずないだろうが。

ちなみに、麻杏ヨク甘湯は風湿の痛みに使う処方、麻杏甘石湯は咳を止める処方、どちらも表から体内の余分な水分を排除する作用がある。
温清飲 と 温経湯 はともに血の道症に使うことがある点で共通する。

一字違いの処方は多くある。
たとえば、
大柴胡湯(ダイサイコトウ)と小柴胡湯(ショウサイコトウ)、
大建中湯(ダイケンチュウトウ)と小建中湯(ショウケンチュウトウ)
大青龍湯(ダイセイリュウトウ)と小青龍湯(ショウセイリュウトウ)
五苓散(ゴレイサン)と四苓散(シレイサン)
六君子湯(リックンシトウ)と四君子湯(シクンシトウ)
八味丸(ハチミガン)と六味丸(ロクミガン)

これらは意外に間違わない。
置き場所が離れているから。

煎じ薬の場合は構成生薬を個々に秤量するので間違いは犯しにくい。
エキス剤の方が要注意。

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