血液製剤 生命軽視 国と企業を提訴
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リンク: [安全な血液製剤を](2)「生命軽視」国と企業提訴 : 医療ニュース : yomiDr./ヨミドクター(読売新聞).
病を癒やすはずの薬で、健康を損ねる薬害。中でも薬害エイズの惨禍は際立っている。
「目先の利益に走った製薬会社と、患者の生命を軽視した国による未曽有の悲劇です」。薬害エイズ被害者で、社会福祉法人「はばたき福祉事業団」理事長の大平勝美さん(61)は、言葉静かに話す。
国内にエイズの危険性が迫っていた1980年代前半。HIV(エイズウイルス)が混入した米国での売血による非加熱製剤が多くの患者に投与された。海外で開発された安全な加熱製剤の国内承認が遅れた上、承認後も危険な非加熱製剤の回収指示がされなかった。このため血友病患者の4割弱に当たる1400人がHIVに感染した。
大平さんは1歳の時、血友病と診断された。大出血の度、身内らの腕から腕へ直接輸血する“枕元輸血”を受けた。だが、出血を止める成分を抽出した血液製剤が誕生してからは週1、2回の自己注射をすれば生活に支障がなくなった。
ところが83年春、夫妻で出かけた欧州旅行で、携帯に便利な米国製の高濃縮製剤を一時的に使用。翌年にも出先で転倒した際、再び使った。いずれも短期間の投与だったが、85年秋、感染を知り、頭が真っ白になった。当時、エイズは感染即発症=死病という認識が強かったのだ。
「天然痘やペストが流行した時も生き残る人がいたのだから頑張ろうよ」との奥さんの励ましに気を取り直し、不動産業から血友病患者会副会長の活動に専念した。
だが、「最大の責任者である当時の厚生省は“知らぬ存ぜぬ”姿勢」(大平さん)。エイズの偏見から血友病の治療をも拒否する医療機関も少なくなかった。
業を煮やした大平さんら被害者14人は89年、非加熱製剤の危険性を認識しながら認可、販売した厚生省と製薬企業を提訴。96年被告側が責任を全面的に認める和解が成立した。
裁判が決着しても闘病生活は変わらない。遺族のケアも必要だった。翌年、和解金の一部で自助組織の任意財団を発足。薬害以外の感染者にも門戸を広げ、月60件の相談にのる。
抗HIV薬の進展は著しい。大平さんも多剤療法で発症を抑えているが、C型肝炎にも感染している。肝機能が悪化すれば抗HIV薬が使えない悪循環に陥る。毎年10人以上の薬害被害者が亡くなり、死亡者の総計は642人にのぼる。売血由来の安価な輸入製剤が使用される現状を憤る。
(2010年3月3日 読売新聞)
まったく理不尽な薬害事件だった。
2度とあってはならないが・・・
この教訓は活かされているのか?
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