唐辛子 減量に裏付け 脂肪燃焼
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リンク: 唐辛子:「減量」に裏付け 脂肪燃焼の仕組み解明 - 毎日jp(毎日新聞).
唐辛子の辛み成分が脂肪を燃焼させる仕組みが明らかになりつつある。近年、「辛いものは苦手」という人向けに、辛くない新種の唐辛子も国内で開発された。寒くなり、運動不足になりがちな季節を前に、健康維持にも生かせる唐辛子の最新の研究成果を踏まえた効能を紹介する。【関東晋慈】
唐辛子は中南米原産のナス科植物。コロンブスが1493年に最初の唐辛子をスペインに持ち帰り、日本には16世紀、ポルトガル人宣教師により伝来したとされる。世界で広く栽培され、ハバネロやパプリカ、シシトウなど数百~数千種類あるとされ、辛み成分「カプサイシン」の量によって辛み種と甘み種に分けられる。日本の食卓でおなじみのピーマンは甘み種の代表だ。
カプサイシンに脂肪を燃焼させる効果があることは以前から言われてきた。しかし、その実験結果は動物レベルにとどまり、人での効果は不明だった。
ところが今年4月、米医学誌「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」に、オランダなどの欧米の研究チームが、エネルギーを消費する「褐色脂肪細胞」が成人にも存在することを明らかにしたという3本の論文が掲載され、注目された。
さらに、味の素健康基盤研究所(川崎市)が、動物レベルの実験で、唐辛子の辛み成分が交感神経を通して褐色脂肪細胞を活性化させる詳細なメカニズムを明らかにした。
脂肪細胞には、エネルギーを貯蔵する役割を担う白色脂肪細胞と、逆にエネルギーを消費して発熱作用を持つ褐色脂肪細胞がある。
肥満について研究する京都大大学院の河田照雄教授(食品分子機能学)によると、褐色脂肪細胞は加齢とともに減少するとされ、肥満のメカニズムには、過食や肉体的活動の低下に加え、自律神経の一つである交感神経の活性低下が指摘されている。交感神経によって活性化されるという褐色脂肪細胞が成人で見つからなかったため、唐辛子のダイエット効果を疑問視する見方もあったという。
河田教授は「今回の研究成果で唐辛子の効果の信ぴょう性が一層高まった。褐色脂肪細胞の活性化が肥満の改善、生活習慣病の予防につながる可能性が高く示唆された」と話す。
辛み少ない新品種も登場
一方で、辛くない唐辛子の研究も進んでいる。味の素健康基盤研究所は、辛さが通常の唐辛子の1000分の1以下の新種の唐辛子を開発した。カプサイシンに代わる辛み成分は、化学構造も特定され、「カプシエイト」と命名された。
同研究所による実験で、カプサイシンは消化管から吸収されて血中を回るため、心拍と血圧を上昇させてしまう副作用があるのに対し、カプシエイトは体内に吸収されず交感神経だけを活性化させる効果があるという。これらの研究成果は今月末の北米肥満学会で報告される。
カプシエイトは製品化まですべて日本で完成された数少ない天然食品成分だ。同社はすでにサプリメントとして製品化し、食材としての販売は検討中という。同研究所の小野郁主任研究員は「カプシエイトは神経伝達を介してエネルギー代謝を促進する。体内に吸収されないため、カプサイシンのような大量摂取による副作用の心配が少ない有効な食品成分」と話す。
褐色脂肪細胞を活性化する交感神経は辛みとともに甘みなど「おいしさ」を感じることによっても刺激される。例えば、唐辛子と同じく交感神経を活性化するとされるカフェインを同時に摂取すると、それぞれの食材を別々に摂取するのに比べ、エネルギー消費量が大きく増加するという研究成果もある。
今後、褐色脂肪細胞を活性化させる唐辛子の摂取方法などが注目されそうだ。
トウガラシは漢方では、番椒(ばんしょう)とよばれ、辛温の気剤と規定される。
トウガラシチンキ(健胃薬)、トウガラシ・サリチル酸精(育毛剤)として使われる他、民間的に外用につかわれてきた。
肥満対策に辛味と酸味の補給が不可欠。
瘀血(おけつ)や血証の強い人は辛温の気剤(香辛料)が苦手になってくる。
口中の粘膜が刺激されて嫌な人、胃が弱っていてだめな人もいる。
香辛料の役割についてはこちらを。
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