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2009年7月 4日 (土)

食の安全と安心 リスク評価とリスク管理

ふじみ野市 マサキ薬局 の 漢方なブログです。漢方・健康情報を主体に書いて行きます。
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1カ月前のことになりますが、参院で野党が政府提案の食品安全委員会委員の一人を否認しました。

リンク: NIKKEI NET(日経ネット):政治ニュース-政策、国会など政治関連から行政ニュースまで.

参院、食品安全委の吉川氏を否決 同意人事案

 参院は5日午前の本会議で政府が提示した6機関15人の国会同意人事案のうち、食品安全委員会委員に吉川泰弘東大大学院教授を充てる案を民主党など野党4党の反対で否決した。米国産牛肉輸入再開を決めた食品安全委プリオン専門調査会座長を務めたことなどを反対理由に挙げている。

 衆院は4日の本会議で15人全員に同意しているが、任命には衆参両院の同意が必要なので、吉川氏の人事案は白紙に戻る。

文中、「米国産牛肉輸入再開を決めた」とあるのは??です。

安全委員会に輸入再開を決める権限はありません。
権限を持つのは農水省でしょう。
リスク評価を行うのが仕事であって、科学的に作業を行った結果を報告しただけでしょう。
「結論は全頭検査をしてもしなくてもリスクに差はない」が結論だったと理解しています。

参考 知らなかったBSEの性格(2)
    BSE検査を緩和へ

この結論は普通に当たり前のことで、世界中この認識と聞きます。
もしこの評価がおかしいと思うならなら科学的に反論・反証して論破しなければなりません。
それが正道というもの。

野党の先生方の行為は、民主主義に悖るまことに愚かというほかありません。
黙視できない日本学術会議は6月30日に会長談話を、食品安全委員会は7月1日に委員長談話を発表しこの理不尽さを訴え国民に理解を求めています。

食品委員会委員長談話と日本学術会議会長談話はこちらで読める。
http://www.fsc.go.jp/sonota/iinchodanwa_210701.pdf

食品委員会委員長談話 21年7月1日

平成15年に設立された食品安全委員会は、本日、6周年を迎えました。
委員会は、BSE 問題を巡る対応についての反省から、「科学」を尊重して食
品の安全を守っていくことを目的として生まれました。そして、その使命は、
リスク評価とリスク管理を明確に分離する「リスク分析」の枠組みの中で、
委員会が科学に基づきリスク評価を行い得る「独立性と中立性」がしっかり
と守られることにより初めて全うされるものと言えます。
先日、委員会委員の国会同意人事において、参議院が吉川泰弘・東京大
学教授の人事案を否決しました。この参議院の対応に関しては、6月30日
に日本学術会議会長が「食品安全のための科学」に関する会長談話(別紙)
を発表し、その根底に存在する「重大な誤解」について警鐘を鳴らしてくれ
ました。当委員会及びその関係者も思いは同じです。
この6年間、委員会は、科学に基づき中立公正にリスク評価を実施するこ
とに誠心誠意努めてまいりました。そして、国民の皆様に「科学に基づく新
しい食品安全を守るしくみ」についてご理解いただけるようリスクコミュニケ
ーションにも力を入れてきました。しかし、残念ながら、この「科学に基づく
新しい食品安全を守るしくみ」や委員会の役割や機能、そしてこれまでの取
組はまだ十分に浸透しているとは言えません。中でも、委員会は米国産牛肉
のBSEに係る食品健康影響評価を科学的知見に基づき中立公正に行うこと
に誠心誠意努め、また、その姿勢を貫き通すことができたと考えており、この
ようなことが理解されず、先月の国会において、今回の判断が行われたこと
は、とても残念です。
食品安全行政に後戻りは許されません。委員会が「科学」に基づきリスク
評価を実施していくためには、その「独立性と中立性」がしっかりと守られ
なければなりません。このためには広く国民の皆様に、「科学に基づく新しい
食品安全を守るしくみ」についてご理解いただくことがどうしても必要です。
国民の皆様のご理解とご支援を心からお願い申し上げます。

日本学術会議会長談話 21年6月30日

つい先ごろ、参議院本会議において、内閣府食品安全委員会の下に設置されたプリオン専門調査会の座長であった科学者を、食品安全委員会委員に推す人事が否決されました1。科学者が直接責任を問われるのは、故意に不正行為(ねつ造、改ざん、盗用など)を行った場合と科学的判断を誤った場合などですが、問題にされた事例はそのいずれにも当てはまりません。
この出来事の根底には「安全のための科学」に対する重大な誤解があると考
えられますので、国民の皆様に正しいご理解をいただきたいと考え、談話を発表することにしました。
食品の安全を守るためには、科学的観点のみから行う「リスク評価」の実施
が重要です。これは、例えば食品中に含まれる有害な微生物や化学物質などを摂取した場合、どのくらいの確率でどの程度健康への悪影響が起こるのかを科学的に評価するもので、これを上記の内閣府食品安全委員会が担当しています。
一方、このような科学的な「リスク評価」の結果を踏まえて、技術的な実行可
能性、費用対効果、国民感情など様々な事情を考慮し、関係者との十分な対話を行った上で適切な政策・措置を決定・実施する作業が「リスク管理」です。
これは厚生労働省や農林水産省等の行政機関が担当します。
こうして「リスク評価」と「リスク管理」を分離することにより、リスク評価の科学的な独立性と中立性が図られるとともに、リスク管理機関が、リスク評価を前提としつつ、その他の様々な事情を考慮して政策・措置を決定・実施する裁量が確保されています2。しかし、残念ながら、このような仕組みが各方面でまだ正確かつ十分に理解されていないために、誤解や混乱が起こっていると考えられます。
今回の出来事に関する第1の問題は、リスク評価者である食品安全委員会が、データ不足のために科学的評価は困難であることを承知しつつも、食用牛肉のリスクを評価したとして非難された点です。一般に科学の結論を得るためには多くのデータが必要であり、データが多ければ多いほど不確実性は減ります。
科学者は長い時間をかけてデータを集め、少しでも確実な結論を得る努力を続けます。

こんなピンボケの反対をするのでなく、改正薬事法に便乗した、郵送販売を禁止する悪しき省令の廃止こそ国民の医療福祉にとって大きなマイナスをもたらす事に気付いてほしいものです。

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