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2009年6月18日 (木)

移植法A案 衆院通過、年齢制限は撤廃

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リンク: 移植法A案が衆院通過、年齢制限は撤廃 : ニュース : 医療と介護 : YOMIURI ONLINE(読売新聞).

 臓器移植法改正案は18日午後、衆院本会議で採決され、脳死を「人の死」とすることを前提に、現行では禁止されている15歳未満からの臓器提供を可能とすることを柱としたA案が賛成多数で可決された。

 審議の舞台は参院に移るが、A案の成立に消極的な意見や慎重審議を求める声が出ており、成立までには曲折も予想される。

 採決は記名投票で行われ、投票結果は賛成263、反対167だった。投票総数は430だった。共産党は時期尚早との理由で採決を棄権し、そのほかの政党は個人の死生観や倫理観に基づく問題であるとして、党議拘束をかけず議員個人の判断に委ねた。

 A案は脳死が「人の死」であることを前提として、臓器提供の条件について、書面による生前の意思表示と家族の同意を必要としている現行制度を大幅に緩和した。本人意思が不明でも生前の拒否がない限り家族の同意で臓器提供できるよう改める。現行では臓器提供の意思表示ができる年齢を15歳以上としているが、本人意思が不明でも臓器提供が可能になることで年齢制限は撤廃され、乳幼児からの臓器提供が可能となる。また親族への臓器の優先提供についても本人の意思表示ができると定めている。

 国会に提出された四つの改正案のうち、最も臓器移植の機会を拡大する可能性があり、患者団体や日本移植学会などが支持していた。

 残る3案は、臓器提供可能年齢を現在の「15歳以上」から「12歳以上」に引き下げるB案、脳死の定義を厳格化するC案、15歳未満について家族の同意と第三者による審査を条件に可能とするD案だったが、最初に採決されたA案が過半数の支持を得たため、採決されないまま廃案となった。

 A案は同日中に参院に送付され、参院厚生労働委員会で審議が行われる見通しだ。参院の民主、社民両党の有志議員はC案の考えに近い新案を参院に提出する構えを見せており、西岡武夫・参院議院運営委員長は「参院でまだ何の議論もしていない。この問題は慎重にあらゆるケースを考えないと禍根を残す」として、一定期間の審議が必要との認識を示している。

 現行の臓器移植法は1997年6月に成立した。施行後3年の見直し規定があり、臓器提供条件の緩和や15歳未満の臓器提供を認めるよう、患者団体や日本移植学会が法改正を求めてきた。2006年にA、B両案が与党の有志議員によって国会に提出された。C案は両案の対案として、野党の有志議員によって07年に提出されたが、長らくたなざらしの状態が続いていた。

 昨年5月、国際移植学会が自国外での臓器移植自粛を求めた「イスタンブール宣言」を採択し、世界保健機関(WHO)も臓器移植の自国内完結を促す指針を取りまとめる方向となった。このため、15歳未満の臓器提供が禁止されている日本の小児患者は臓器移植を受ける道が閉ざされる可能性が出てきたことから、にわかに同法の改正論議が活発化した。

東京財団が6月11日に、この改正案に関して緊急声明を出しています。

人の「死」は法律で「定義」するのが「本当に」いいのでしょうか

呼吸をしない、冷たくなった身体、そうした事実を以て、古来、人間も動物も死を受け入れてきました。しかし、医学の進歩により「脳死状態」という新たな状況が生まれたことで、私たちの思いや考えは、生と死の狭間で揺れ動いています。

長い間、心肺停止が一般的な死でした。しかし、現在は電気ショックや心臓マッサージにより蘇生する人も多くいます。医学の進展とともに、死の認識は、変わっていきます。近い将来、「脳死」からの蘇生が可能になっても不思議ではありません。

にもかかわらず人の死を「法」といういわばデジタル的な判断の世界にゆだねてしまってよいのでしょうか。法律で一度、決められれば、「死」は解釈の問題へと転化されていきます。法律の専門家集団である日本弁護士連合会は97年と08年に、それぞれ会長声明でこのことに対する強い疑念を表明しています。

法律で死を定義すれば、脳死状態あるいはその直前の人を救うより、移植医療の進展に力が注がれるようになるかもしれません。保険の適用範囲もかわるかもしれないのです。

脳死は人の死と定義している国もいくつかありますが、それは医療保険制度や医療現場での医師の裁量に関するルールなどと併せて見なければなりません。だからこそ、私たちはこの問題に対する日本人としての対応の仕方を徹底して考えるべきだと考えるのです。

従来、脳死を一般的な人の死とすると主張してきたA案の提案者の間ですら脳死の位置づけが揺れています。厚生労働委員会の審議で、A案提案者の中から「(臨床的)脳死は死ではない」との答弁があったのです。このまま、A案*が立法化されれば、さまざまな法解釈が生まれ、医療現場が混乱することは必至です。

臓器の提供者とその家族が100%納得して移植が行われるのはいいことです。しかし脳死を人の死として法律で定めることは別次元のことです。それによって移植が増えるわけでもないでしょう。

人の生死を法律で定めることの重大性、将来に残す影響の大きさをすべての国会議員の良識にかけてもう一度じっくりと議論して頂きたくこの声明を出す次第です。


現行法では、「脳死した者の身体」を「移植術に使用されるための臓器が摘出されることとなる者であって、脳幹を含む全脳の機能が不可逆的に停止するに至ったと判定されたもの」と定義するのに対し、A案では「脳幹を含む全脳の機能が不可逆的に停止するに至ったと判定されたもの」と定義、太字部分が削除されている。 2009年6月11日

kiyohikoは、この声明に同感です。

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