途上国での感染拡大に危機感
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リンク: WHO、途上国での感染拡大に危機感 : ニュース : 医療と介護 : YOMIURI ONLINE(読売新聞).
【ジュネーブ=平本秀樹】世界保健機関(WHO)は11日、新型インフルエンザ(豚インフルエンザ)の警戒水準を最高度の「フェーズ6」に引き上げ、「世界的大流行(パンデミック)」を宣言した。WHOには、パンデミック宣言を後ろ盾に、アフリカをはじめ途上国への支援を加速したい狙いがある。
マーガレット・チャン事務局長は11日の記者会見で、「恐らく最大の懸念は、このウイルスが途上国で、どのように広がるか分からないことだ」と述べ、途上国での感染拡大に対する危機感を示した。
冬を迎えた南半球では、豪州のほか、南米チリでも感染者が急増している。一方、サハラ以南のアフリカ諸国では、新型の感染例は確認されていないが、南アフリカでは、既に季節性インフルエンザが流行し始めている。WHOの進藤奈邦子医務官は「同時に新型も流行すれば、季節性と新型の遺伝子が混ざり合い、重症度が高まる恐れもある」と警告する。
チャン事務局長は、「パンデミック宣言は、豊かな国も貧しい国も、大国も小国も連帯して感染拡大を食い止めなくてはならないという国際社会へのシグナルだ」と強調した。だが、対策の柱となる新型ワクチンが流通するのは、9月ごろになる見込みで、南半球の冬には間に合わない。当面は抗ウイルス薬に頼らざるを得ない。WHOは、途上国にも十分な量の抗ウイルス薬が行き渡るよう、先進国に協力を求める方針だ。
(2009年6月13日 読売新聞)
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