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2009年5月23日 (土)

医薬品郵送販売禁止は憲法違反

埼玉県ふじみ野市 マサキ薬局 の 漢方なブログです。漢方・健康情報を中心に書いて行きます。
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改正薬事法が6月1日から施行されるに伴い、一部を除く医薬品の郵送等による販売が禁止される。
とんでもない狂った改正であるとして、実施目前にして、ネットなどで郵送等で販売している業者にとどまらず、様々な立場から猛烈な反対の声が上がってきた。

この問題に関するシンポジウムが、「ネット医薬品販売への規制は憲法違反ではないのか~シンポジウム」と題して昨日(5月22日)行われた。

呼びかけ人代表は、世耕弘成(自民・参)、鈴木寛(民主・参)の両議員、
その他呼びかけ人に名を連ねていたのが、山内康一(自民・衆)、市村浩一郎(民主・衆)、田村謙治(民主・衆)で都合5名。

パネラーに、医薬専門家として、開原成允(国際医療福祉大学大学院長)、西山正徳(国際医薬戦略研究所代表、前厚生労働省健康局長)の両氏、
法律学者として、安念潤司(中央大学法科大学院教授)、
IT学者として、國領二郎(慶應義塾大学教授)、
行政関係者として、浅野史郎(慶應義塾大学教授、元厚生省)、
消費者として、3名、
関係事業者として、後藤玄利(NPO法人日本オンラインドラッグ協会理事長)、別所直哉
(ヤフー株式会社CCO兼法務本部長)、三木谷浩史(楽天株式会社代表取締役会長兼社長)、三澤克仁(株式会社ミサワ薬局専務取締役、薬剤師)
が予告どおりの参加者。

90分にわたるディスカッションの一部始終がネットに動画とテキストでアップされている。

ネット医薬品販売への規制は“憲法違反”ではないのか~シンポジウム開催 - 『内憂外患~どうするニッポン』 - Infoseek ニュース.

シンポジウムについて

 2009年6月から、厚労省は約70%もの一般用医薬品の通信販売を “省令”により禁止しようとしている。これに対し、インターネットでの医薬品販売業者や楽天・ヤフーなどのネット事業者が、「消費者の権利を制限するものではないか」、「通信販売を規制する根拠がない」などと、その違法性を訴えている。
 ネット上では、この“薬事法改正”に対する反対署名が約144万筆を超し、各種メディアでも制度の是非をめぐり議論がされるようになった。それを受けて、2009年5月21日、制度改正の是非に関して、自由民主党(参)世耕弘成議員及び(衆)山内康一議員、民主党(衆)市村浩一郎議員、(参)鈴木寛議員及び(衆)田村謙治議員の5名が呼びかけ人となって、シンポジウムが開催されることとなった。

世耕議員挨拶

 「改正薬事法は私ども与党が通したが、ネット販売禁止には疑義がある。省令レベルだけで禁止にするのはおかしい。省令ひとつで900万人のマーケットを消すのはおかしい。何度も厚労省から説明をうけたが、その内容は納得できない。対面販売の重要性を訴えるが、たとえば私が風邪を引いていて、薬を買って帰ったら妻も風邪を引いていたとする。そうしたらきっとわたしは薬を分け与えるだろう。つまり、厚労省の回答は完全に論理的に破綻しているわけだ。象徴的な受け答えがあった。『目の前にいる販売員の方と、スカイプなどで薬剤師と会話するのとどっちが安心か?』と聞くと、『目の前にいる人と話す人の方が安心』と答えた。しかし、今まで顔色で薬を出してくれた薬剤師はいない。そういったことから今回の改訂に疑問をもった」。

鈴木寛議員挨拶

 「私は前職で助教授として、ネット社会を構想し、勉強してきた。健康は大事だが、この省令についての考え方は、憲法と民主主義に対する蹂躙だ。一時に大量の薬が売られてしまう問題がネットにはあるというが、ネットはこういうコントロールがもっとも得意なツールだ。一日に同じカードの人が買う人規制かけるのは得意なのだから。ネットの特性についてまったく理解されていない。
憲法の精神を改めて確認してほしい。今現在、これまで何十年ネットが世の中に出てから、行われてきた薬のネット販売は、いまこの状態でやれているのに、これからできなくするのはおかしい。14年間なぜ、ネット販売を禁止してこなかったのか、そこから論理破綻している。

 現にネットを利用している消費者がいる。今後、できなくなれば、まさに憲法13条に定める生存権、経済活動の自由に触れる。基本的人権に反する。大学では、基本的人権を制限するには、必要最低限の規制でなくてはいけないと教えている。(規制の)バランスは国民的に議論しなくてはならない。憲法の大原則である。国会ですら、議論していないのは憲法に対する蹂躙だ。

自動車が世にでてきたときに、これを使って犯罪がおこったら、自動車をなくせという理論と同じ。使い方はまちがっていはいけないが、ネットでも薬事の専門家をおき、しっかり管理体制を整えば、問題はない。民主主義を無視した自由権の侵害は、役人の暴走。役人の暴走があれば、憲法でそれをとめなくてはならない。本当にこの国に何がベストかを考えてみたい。

安念潤司(中央大学法科大学院教授)

さまざまな問題があるが、憲法21条に違反している。国民の自由を奪う内容だ。自由な職業活動から生ずる活動、その規制は凡例がある。1977年の薬事法だ。「自由な職業活動を規制するときには弊害を防止するために最も少ない手段をとりなさい」とある。つまり、なんでも弊害を防止すればよいというのではなく、職業選択の自由が奪われない方法を選択しなければならないということだ。
 今回の規制の目的は、薬害防止発生の規制。それには、すべての薬品の販売を禁止することしかない。しかしそれはできない。対面で相談しても薬害はゼロにならない。ネット販売は薬剤師が対面販売するのに加えて、よりリスクを高めるのか? そうではないだろう。薬剤師が販売すること、顔色をみる、これらは大切だが、薬剤師は医師ではないので顔色だけではどの程度の助言ができるかは疑問だ。
 ネットの場合は、顔色はみられないが、詳細な情報を提供できると言ったメリットがある。ネット販売は対面販売において、特段リスクが高いわけではない。

最後に共同声明の案文を世耕議員が読み上げ、会場一同の同意のもと閉会。

根幹の問題を法律ではなく、一片の省令で決定するのは、民主主義にもとる行為。
もう一度国会で審議し、論議を尽くすべし。
この問題は、法律に定めるのが相当な重要な事項である。
その決着を見るまでは、従来どおりの販売方法を認めるべし。
と言う結論。

そもそも、対面販売を金科玉条にしていながら、代理人に販売することを認めるのは、理屈の崩壊、自己矛盾の極み。
患者の症状を確認し、それに合ったクスリを数ある製剤の中から選定するのは、薬師(薬の専門家=くすし=くすりし)の職務。
患者の症状に関する情報の把握が重要なことは言を待たない。
特に漢方は証をとらずして適切な選薬はできない。
許すとされる代理人に販売をする時、行政が仰る患者の顔色をどうやって覗えばよいのか?
もし代理人から患者の症状をしっかり聞き取ることが可能と仰る人にはお手本を見せてもらいたい。
充分な聞き取りなどできるわけがないではないか。
電話などで本人と直接に、事情によっては間接に話をして、くすりの選定を行うことの方がはるかに良いではないか。

現実問題として、市販薬は、商品名を指定して購入する人が、一般の薬局・薬店・ドラッグストアでは半数以上ではないだろうか。
有名OTC薬には、継続愛用者が多く、自身の体験で自分に合った使い方を会得している人が多い。

一般消費者の方々には、動画をみて是非薬事行政の正しいあり方について考えてみていただきたいと願う。

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