タミフル主原料「八角」が中国で価格急騰
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新型インフルの切り札のエース(?)と期待されている、抗ウイルス剤「タミフル」の原料は、なんと、中華の香辛料「八角」です。
今回の騒ぎで、価格急騰だそうです。
「タミフル」主原料の「八角」が中国で価格急騰(サーチナ) - Yahoo!ニュース. (5月6日16時42分配信 サーチナ)
新型インフルエンザ(H1N1型)の感染拡大に伴い、予防に有効とされる治療薬「タミフル(正式名称:オセルタミビル)」の主原料となる香辛料「ダイウイキョウ(八角)」の価格が急上昇している。タミフルの製造元のスイスの製薬大手、ロシュ社の上海ロシュ・ダイアグノスティックス(上海羅氏製薬有限公司)は5日、「現在、タミフル製造に必要なダイウイキョウの在庫量を確保し、急ピッチで製造を進めている」と発表した。中国経済網が6日付で伝えた。
上海ロシュの曹勇スポークスマンによると、ロシュ社は世界保健機関(WHO)に対し、インフルエンザ治療薬『タミフル』約500万人分を提供したほか、各国政府からの発注分、約2億2000万人分の出荷を済ませており、「同社は現在、タミフルの主原料となるシキミ酸を多く含む香辛料『ダイウイキョウ(八角)』の在庫確保に努め、急ピッチで製造を進めている」と発表、持続的、かつ速やかな供給を保証すると述べた。
ダイウイキョウは中国で毎年3―5月に収穫され、乾燥させたものは「八角」として親しまれる。香辛料や健胃薬としても用いられ、世界シェアの約80%を中国が占める。中でも広西チワン族自治区は主要産地として知られている。
「八角の市場価格急騰」の一因は、中国衛生相の陳竺大臣がこのほど発表した、「豚肉の調理に八角を用いれば、インフルエンザ感染予防に役立つ」との談話によると見られている。市場関係者は現状について、「卸売価格だけでも約30%の高騰がみられる」と説明、市場には、八角のインフルエンザへの効用を聞きつけた多くの人が購入に押し寄せているという。(編集担当:金田知子)
抗ウイルス剤 オセルタミビル(商品名タミフル スイスのロッシュ社、中外製薬)製造の出発原料は、香辛料「八角」の成分シキミ酸。
10回の化学反応を経て生産される。
現在ではシキミ酸の3分の1ほどを遺伝子組み換え大腸菌による生合成で量産していう(ウイキペディア)。
タミフルはシキミ酸とは別物に変わっているわけで、八角を食べてもタミフルの効果はない。
八角は漢方薬であり、薬名は、大茴香(ダイウイキョウ)。
モクレン科の八角茴香の成熟果実を乾燥したもの。
茴香(小茴香)というのがあり、この方がくすり的には利用は多い。
こちらは、セリ科。安中散という胃の機能が低下した時に使用する有名処方に配合される。
共に辛温の気剤とされるが、大茴香の方が温性が強いとする説もある。
日本で、おもいっきりなんとかなどの健康テーマのTV番組が放映すると、あっという間に、空虚なブームが起り、あっという間に消えていくことが繰り返しているが、同じ現象が起っているということか。
こんなことで貴重な医薬資源が浪費されるのは困ったこと。
商売のために、意図的に、仕組まれたことかもしれない。
タミフルに関する記事は、
タミフルの嫌疑は晴れた?
http://blogmasaki-ph.cocolog-nifty.com/blog/2008/07/post_d4e2.html
厚労省研究班がタミフル、異常行動「否定できず」
http://blogmasaki-ph.cocolog-nifty.com/blog/2009/04/yomiuri-onlin-2.html
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