大衆薬の通販禁止に異論噴出
埼玉県ふじみ野市 マサキ薬局 の 漢方なブログです。漢方・健康情報を中心に書いて行きます。
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最近われわれ薬局関係者の頭を悩ます問題が起っています。
クスリのネット販売や通信販売、クスリの郵送による販売が禁止されようとしてしていることです。
クスリを使用するに当たっての安全性を向上させるという名目で、全く消費者の利益・利便性を無視した暴挙なんです。
的確な解説があります。
ダイヤモンド社のビジネス情報サイト ダイヤモンド・オンライン
「薬の通信販売禁止」をごり押しする“既得権死守勢力”の隠された狙い
ぜひお読み下さい。
問題点のポイントは3点です。
第一は、「物理的困難」だ。薬局、薬店が存在しない僻地や離島に住む人々にとって、薬の通信販売はライフラインである。
第二は、「身体的困難」である。例えば自動車の運転が不適な高齢者が激増している。そういう彼らは、薬局、薬店が近くにあっても気軽に買いに行くことは難しい。
第三は、「社会的困難」で、働きながら子育てに取り組む女性、とりわけシングルマザーは細切れの時間を巧みに使って家事に当たる。ようやく息をつく深夜、薬局、薬店が開いていない。
この点に対する厚労省の回答は
例えば、「家庭での置き薬は禁止されていないので、親族などに依頼するか、時間的余裕のあるときに買い置きをすればいい」などという愚にもつかないものだ。
通信販売禁止によって生じる問題点を解決しようとする姿勢がまるで感じられないこの回答を、どう解釈したらいいのだろうか。
この規制案が出てきた背景は
この規制は何か重大な問題、例えば見過ごせない薬害などが起こったのが議論の発端だったのだろうか。そうではない。国領・慶大教授は、「私の知る限り、リスクの指摘は頻繁になされているが、薬害の重大実例が取り上げられたことはない」と言う。
その狙いは何か
実は、改正薬事法の標的は、通信販売業者ではなく小売りの新規参入組であった。複数の関係者によれば、規制緩和に乗って多くの小売業者が薬販売に乗り出すことに、既存の薬局、薬店業界が危機感を抱いたのが発端であった。もっと言えば、「ドンキホーテなどの大型デイスカウント店が安売りのみならず、家庭へのデリバリーまで始め、それがコンビニに広がるに至って看過できなくなった」のである。
そして最後は
小泉構造改革で打撃を受けた既得権者が、社会的弱者の味方である振りをして、論理をすり替え、自己保身の反転攻勢に出ているのである。
と結んでいます。
上の論説の適否は別にして、現状を云うと、マサキ薬局に限らず、どこの漢方薬局でも、遠方の方や体調が悪く来店できない方には、電話等でしっかり様子を確認した上で、クスリを宅配便などで送ることで対応しています。
これができなくなることは、消費者・病人・患者にとっては大変な不利益・不便をもたらすことになります。
消費者を無視した、現状を把握していない人たちによる、とんでもないばかげた議論から生まれた愚策としか言いようがありません。
消費者の選択を重要視しない発想から生まれていることに危険なにおいを感じます。
サンケイ新聞がネット上でアンケートをとっています。
ぜひ、規制反対の声をお届け下さい。
大衆薬の通販禁止「規制に賛成?」「購入に不安ある?」 - MSN産経ニュース.
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