アルツハイマーには漢方!
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リンク: アルツハイマーには漢方!…阪大の研究で効果分かる : 科学 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
幻覚や妄想などアルツハイマー病の周辺症状にも処方される漢方薬「抑肝散(よくかんさん)」に、症状の原因と考えられる脳の神経細胞死を抑える効果があることが、大阪大の遠山正彌教授、松崎伸介助教らの研究でわかった。
松崎助教らが着目したのは、細胞内のたんぱく質の形を整える小胞体にある遺伝子で、遺伝性のアルツハイマー病患者に変異が多いプレセニリン1(PS1)。PS1が変異した小胞体は、神経伝達に重要なカルシウムの濃度変化に対応できず機能が低下、不完全なたんぱく質が蓄積して細胞死が起きる。
実験では、PS1を変異させた実験用の神経細胞を使い、小胞体内のカルシウム濃度を変化させる薬剤を投与。約60%が死滅したが、抑肝散を加えると死滅率は約25%に減った。
抑肝散は子供の夜泣きや疳(かん)の虫などを抑えるために使われてきた漢方薬。遠山教授は「患者の多くを占める老年性アルツハイマー病も小胞体の機能低下が関係しており、今回の結果と同様の仕組みで周辺症状を抑えている可能性が高い」と話している。
(2009年3月3日22時47分 読売新聞)
抑肝散の処方構成は、ソウジュツ、ブクリョウ、センキュウ、トウキ、サイコ、カンゾウ、チョウトウコウという7種の漢方薬です。
血流を活発にする生薬の組合わせで、脳血流を改善し認知症の改善につながるのでしょう。
その他、よく使われる当帰芍薬散、黄連解毒湯、なども血剤中心の処方構成になっています。
当帰などには、アルツハイマーの原因物質β-アミロイドを抑制するフェルラ酸があることがわかっています。
このことも効果に関係していると考えられます。
現代医薬学的手法で漢方薬の薬理が解明されていくのは光明です。
漢方の特徴は、病んだ部位にだけスポットを当てるのではなく、有機的に関連する臓腑のバランスを整えることで回復させる点にあります。
そのことを踏まえた形で研究が進むことを望みます。
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