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2009年2月13日 (金)

鹹味(かんみ)の食能

ふじみ野市 マサキ薬局 の 漢方なブログです。健康情報を主体に書いて行きます。

五味の食能の五つ目は、鹹(塩からい)食べ物の役割についてです。

鹹(かん) 塩からい味で軟らげる作用があり、腎・膀胱・耳・骨によい。

  ┌温…めざし・干物・栗・みそ
鹹┼平…しじみ・ひじき・わかめ
  └寒…食塩・のり・かに・こんぶ

鹹味の食べ物は食塩・味噌・醤油をはじめ一般に塩辛い、塩化ナトリウム・カルシウム・マグネシウムなどミネラルの多い食べ物です。

それらは人体の腎臓・膀胱の働きを補い、骨髄を健強に保ち、肝胆の働きを活発にし、肺・大腸や皮毛や呼吸器の働きを助け、脾臓と肌肉に有益に作用します。

ただし塩分は、心臓循環系に負担をかける欠点があるので、食物の調理には、心臓のオ-バ-ヒ-トを抑える苦みを添えることが大切です。

天然の食塩と緑野菜には苦汁(マグネシウム塩)が含まれています。

静物である植物は、陰性のカリウムが主体となり、動物や人間は、陽性のナトリウムが主体となっています。

血液や肉類に0.7%の塩化ナトリウムが含まれているように、塩分は人体に必須の食べ物です。

「塩気が足りぬと力がでない」と云われますが、塩分が欠乏すると、尿が出にくくなり、水分代謝の逆流が起こって、神経の活動が遅れ、筋肉の収縮力が弱くなることを、近代医学的にケンブリッジ大学のホジキン教授らが実験で実証しています。

塩分が不足した人は行動がスロ-モ-になり、筋肉の活動が低下し、頭脳の働きが鈍くなり、しまりのない人となり、遂には赤ちゃんか、恍惚の人のように、よだれを垂らすことになります。

涎は人の排泄する体液の中で、塩分がもっとも少ないものだからです。

最近の食塩恐怖症による減塩は、水分代謝の逆流を招いて、皮膚炎・アレルギ-症・鼻炎・花粉症・浮腫・神経症などを悪化させています。

何故なら、塩分がなくては、汗も小便も出せないので、皮膚や頭部や鼻から気体として水分代謝を強いられているのが、これらの疾患の一番大きな原因だからです。

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