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2009年2月11日 (水)

甘味の食能

ふじみ野市 マサキ薬局 の 漢方なブログです。健康情報を主体に書いて行きます。

五味の食能の三つ目は、甘い食べ物の役割についてです。

 あまい味で緩める作用と滋養強壮作用があり、脾胃によい

  ┌温 うどん・鰻・鮪・鯛・牛肉
甘┼平 ごま・大豆・米・甘薯・蜂蜜
  └寒 砂糖・なす・きうり・柿


甘味の食物は調味料の砂糖・蜂蜜・水飴・甘草・大棗などだけでなく、食物療法(食養)上では穀物・豆類・魚や肉類など、主食となる食物が属しています。

ですから不自然な精製糖や酸糖化の飴などはこの原理に反していて食害がありますから除外しなければなりません。

甘味の食物は上下左右と寒熱の歪みのない平の食物ですから常食されます。

しかも甘味の食物にはこれらの歪みを平にする重要な働きがありますから、酸苦・辛酸の味を和らげマイルドにして食べやすくしてくれます。

ことに酸味の強い食物には少量の蜂蜜や砂糖を加えると酸味が和らいでおいしく頂けます。

甘味には緩和する、ゆるめる、うすめる薬能があります。緊張をゆるめる、激痛をゆるめる、中毒を解毒する、熱をゆるめるなどの働きです。

何年か前に毒殺事件で有名になったトリカブトは漢方では冷えによる痛みや下痢、四肢の痛みなどには欠かせない薬物です。

その毒性をゆるめたり解毒したりするために、甘平の黒大豆と甘草の煎液を使い、服薬時は必ず蜂蜜や甘草をあわせて使います。

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