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2009年2月 4日 (水)

命の燃料酢が肝心、東大チーム解明

ふじみ野市 マサキ薬局 の 漢方なブログです。健康情報を主体に書いて行きます。

2月4日asahi.comのニュースです。 

極度の飢餓状態にある人や糖尿病患者にとって、酢がかなり重要なようだ。東京大先端科学技術研究センターの酒井寿郎教授(代謝学)らがマウスで明らかにした。3日付米科学誌セル・メタボリズム(電子版)に掲載される。

 体内では、代謝によってできるATP(アデノシン三リン酸)が、体を動かしたり体温を維持したりするエネルギー源となっている。ATPを生み出すには、瞬発系の運動ではブドウ糖を、持久系の運動だと脂肪酸やケトン体を主に使うことが知られている。

 チームはATPをつくる代謝経路に酢酸も関係していることに着目。遺伝子操作し、ブドウ糖や脂肪酸は代謝できるが酢酸は代謝できないマウスをつくった。このマウスと正常なマウスで、エサを与えた場合と48時間絶食させた場合を比較。酢酸を代謝できないマウスだけが、絶食状態のときに著しく体温と持久力が低くなることがわかった。

 酒井教授は「ブドウ糖の吸収、利用が極端に低い糖尿病患者に、血糖値を上げないエネルギー源として酢が役立つかもしれない」としている。(小林舞子)

酸味の食物のはたらき

酸味は、収斂作用があり、肝・胆・目によい。

古来、物事の大事なことを肝腎といい、調味の加減、味加減から健康度を表すのに、塩梅といって、酸味を重視しています。
それにもかかわらず、漢方の薬物療法の分野では、酸味薬もその薬方も極めて少数です。
これは、肝胆の病の療法は、直接補瀉より間接補瀉が主体であり、酸味は日常の緑野菜・果物・酢・梅干などから補給されていたことを物語っています。
今日の日本の食生活を見ると、青野菜と梅干や食酢の摂取の激減に加えて有機酸の補給源であった柑橘類やリンゴなどの果物が、酸味の少ない甘味の多い果物に変わってしまい、肝胆の備えがおろそかになった結果、肝炎、肝硬変、眼病から癌疾患までが激増しています。
五味の中でも特に酸味の摂り方の改善が大切な時であると言えます。

酢や天然の酸味は、食品の鮮度を保ち、腐敗を防ぎ、脂肪を中和して淡白にし、口中を爽やかにして食味をすすめ、疲労や夏負けの原因である血液の酸性化を弱めます。
筋肉疲労、肝に負担のかかる宿酔いや動脈硬化にも効果が認められています。
ただし酢を飲みすぎると胃をいため、冷し過ぎますから、二味の配合の原理にしたがって甘味を加えた二杯酢とし、さらに辛温の酒を加えた三杯酢としても使用します。
漢方では肝臓の窓は目ですから、めまいや赤目・青目には酸味を、口の苦み・のどの乾きや吐き気を覚えたり、食欲不振・胸や脇の圧迫感を自覚したり、微熱のある時は、酸味と甘味・苦味の適応症と指示しています。(マサキ薬局ホームページ)

つづく

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