小腸内視鏡(3)
ふじみ野市 マサキ薬局 の 漢方なブログです。健康情報を主体に書いて行きます。
カプセル内視鏡検査から2日後にダブルバルーン内視鏡検査を行いました。
胃カメラや大腸カメラと違う機構で小腸が検査できる内視鏡を考案したのは、自治医大消化器内科教授の山本博徳先生で、機械が発売されたのは2003年のことです。
開発の経緯は、こちらに掲載されています。
車を運転中にひらめいた発想だったそうです。
内視鏡をオーバーチューブと呼ばれる筒の内側に通し、それぞれの先端にバルーンが取り付けてあります。
空気を入れて膨らませると腸壁に密着し、くねくねする小腸に固定させることが可能になります。
内視鏡と外筒のバルーンを交互に膨らませながら動かすと尺取虫の動きで内視鏡を前進・後退させることができるというわけです。
この小腸内視鏡の長さは2メートルだそうです。
小腸は6~7mあるといいますから4、5m足りないわけです。
これで全域を見る事ができるのかと疑問になります。
しかし大丈夫なのです。
尺取虫の動きの原理で、アコーディオンの蛇腹のように小腸をたたみながら検査して行けるからです。
内視鏡の挿入は、経口と経肛門の両方が可能です。
小腸の下部を検査するときは肛門から挿入し、小腸の上部を検査するときは口から挿入します。
検査の苦痛度は、口からの方が大きいそうです。
この内視鏡でできる処置は
生検(組織の一部を採取すること)
止血術(消化管で起きている出血を止めること)
EMR・ポリペクトミー(ポリープや癌の組織を取り除くこと)
バルーン拡張術(腸管の狭窄部分をバルーンを用いて拡げること)
などです。
kiyohikoの検査は、朝8時から準備が始まりました。
まずナウゼリン錠とガスモチン錠を内服します。
消化管の動きを良くしておこうという目的でしょうか。
9時にニフレックという経口の腸管洗浄剤を飲み始めます。
2リットルを2時間かけて飲みます。
10年前にも大腸検査で飲んだことがありますが、グレープフルーツ味で以前より味が良くなって飲みやすくなっていました。
排便4、5回後に透明な便になり、検査の準備態勢は整いました。
昼食はもちろん抜きで、検査を待ちます。
食事の変わりは栄養補給の点滴です。
この日は検査がいくつも入っていて、予定から遅れて、18時検査開始になりました。
緊張と集中を要求される仕事が連続する施療者側のドクターや医療者は患者よりも大変です。
小腸の下部に嫌疑かかかっていたので、この日は経肛門で始まりました。
大腸部分を進むときは過去に受けた大腸検査の感じと変わりません。
小腸に入る頃だったと思いますが、不安や苦痛を和らげる目的で、鎮静作用薬を点滴で入れてもらいました。
おかげで、頭が少し朦朧としている状態の中で検査は進み、苦痛を感じることはありませんでした。
内視鏡の尺取虫の動きはあまり感じとることはありませんでした。
小腸半分強進んだところまで検査してこの日の検査は終了となりました。
所要時間は約2時間でした。
カプセル内視鏡の結果もある程度出ているからでしょう、小腸上部に問題はないと判断されて、経口挿入で行うダブルバルーン内視鏡の検査は免除と相成りました。
これは助かった! でした。
つづく
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