« 2008年12月 | トップページ | 2009年2月 »

2009年1月の29件の投稿

2009年1月31日 (土)

インフルエンザの感染者数が急増中

ふじみ野市 マサキ薬局 の 漢方なブログです。健康情報を主体に書いて行きます。

埼玉県の感染症発生動向調査のサイトによると、1月に入ってからインフルエンザの感染数のグラフが、急カーブで上昇しています。

Srvchart0904
定点当たりの報告数が、1月第1週は10以下だったのが、第4週では第3週の倍に増え50に迫っています。

中国の状況は、鳥インフルエンザ相次ぐ、警戒強める中国とasahi.comにあります。
鳥インフルエンザが人から人へ感染したとの情報もあるようです。
そうなるとパンデミックの始まりかもしれません。

個人の対策は、君子危うきに近寄らず、逃げるに如かず、に尽きますが、不摂生をせず体力、抵抗力を温存しておくことが大切かと。

ゾクゾクしておかしいなと感じたらできるだけ早く漢方式で対策を取ることが最良だと思います。
早ければ早いほど薬の効果が発揮されます。

体力を補う補助剤を併用することも早く治すコツのひとつです。
マサキ薬局のサイト、風邪とインフルエンザの項をご参考にどうぞ。

インフルエンザについては厚労省が詳しく説明しています。
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou01/07qa.html#q18

国家的な見地からは、こんな重要な指摘がなされています。
mikoさんのサイト、「インフルエンザ どうする」というエントリー。
http://miko.iza.ne.jp/blog/entry/893487/

mikoさんのここも見逃せません。
http://miko.iza.ne.jp/blog/entry/142586/

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年1月30日 (金)

インフルエンザの万能ワクチン開発 

ふじみ野市 マサキ薬局 の 漢方なブログです。健康情報を主体に書いて行きま

明るいニュースの気がします。

インフルエンザの万能ワクチン開発 厚労省研究班(産経新聞) - Yahoo!ニュース.

1月30日8時3分配信 産経新聞

 新型インフルエンザを含め、あらゆるタイプのインフルエンザウイルスに効く可能性があるワクチンを厚生労働省の研究班が開発したことが29日、分かった。マウスを使った動物実験で効果を確認しているが、人間に接種した場合の副作用などを詳細に調べる必要があり、実用化には数年はかかる見通し。

 研究班は、国立感染症研究所と北海道大、埼玉医科大、化学メーカー「日油」(東京都)。27日に感染研で行われた専門家の会合で中間発表が行われた。

 現在使われているワクチンは、インフルエンザウイルスの表面にトゲのように突き出しているタンパク質を基に製造。ワクチンによって体内に作られた抗体が、トゲ状のタンパク質を確認して増殖を防ぐ仕組みだが、トゲ状のタンパク質は毎年のように形が変異するため、そのたびにワクチンを製造し直す必要がある。

 開発中のワクチンは、変異しにくいウイルス内部のタンパク質に注目して製造された。抗体が内部のタンパク質を確認すると、細胞そのものを攻撃し、増殖を防ぐ。

 製造されたワクチンは、今季流行中の「Aソ連型」と「A香港型」、さらに新型インフルエンザに変容する可能性がある「H5N1型」の鳥インフルエンザの3種類に共通する内部タンパク質を基に作られた。

 マウスに接種し、それぞれのインフルエンザウイルスを感染させたところ、ウイルスの増殖が防げたことが確認されたという。マウスには人の遺伝子が入れられており、人にも効果が期待できるという。

 研究班は今後、ワクチンメーカーを選定し、人間に接種した場合の安全性を確認後、人体を使った治験(臨床試験)を行う。

 研究班の内田哲也主任研究官は「人工合成タンパク質を使っている点で安全性も高い。人間への安全性を確認し、早期の実用化を目指したい」としている。

日本では新薬が上市されるまでに、長い期間がかかります。

パンデミックが起こる前にこのワクチンが実用化されることを願いたいものです。

治験が完了するのに何年かかるのでしょうか。

申請された新薬の審査期間は、日本は20ヶ月、欧米は半分近く短いと聞きます

課題は迅速性でしょうか。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年1月29日 (木)

カロリーセーブなら記憶力Up!

ふじみ野市 マサキ薬局 の 漢方なブログです。健康情報を主体に書いて行きます。

節食すると記憶力が向上するそうです。

カロリーセーブなら記憶力Up!…ドイツで研究発表 : 科学 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

 【ワシントン=増満浩志】健康な中高年が摂取カロリーを制限すると、記憶力が向上するという実験結果を、独ミュンスター大学の研究チームが26日、米科学アカデミー紀要電子版に発表した。

 やせ過ぎていない50~79歳の男女49人を3グループに分け、19人にはカロリー摂取量をふだんより30%減らしてもらった。別の20人は認知症の予防に役立つという説のある不飽和脂肪酸の摂取をふだんより20%増量し、残る10人は従来の食生活を続けた。

 実験前と3か月後に言葉を覚えるテストを行った結果、カロリーを抑えた19人の点数は約20%も上昇した。他の2グループは成績に変化が見られなかった。

 カロリー制限によって、体内の血糖値を調整するインスリンが効きやすくなった人ほど、成績の伸びが著しかった。こうした体質が、脳神経に何らかの良い影響を与えているとみられている。
(2009年1月27日10時40分  読売新聞)

どういうメカニズムなんでしょうか。

食を減らせば消化管にまわる血液は少量ですみ、その分、頭に巡る血液が増えるから?

不飽和脂肪酸の功績?

認知症と関係あるβーアミロイドが変化?


フェルラ酸は関係しない

とにかく減食しなくっちゃ(自戒)。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年1月28日 (水)

フグ中毒 山形で7人中毒

ふじみ野市 マサキ薬局 の 漢方なブログです。健康情報を主体に書いて行きます。

珍しい形(?)のフグ中毒事件が起こっています。

リンク: なじみ薄いフグ、東北6県に規制条例なし…山形で7人中毒 : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

山形県鶴岡市の飲食店でフグの白子(精巣)を食べた7人が意識障害になるなどした中毒事故で、店長(65)は白子料理を作ったのは初めてだった。

 フグに関する知識もほとんどなかったという。

 26日夜に中毒が起きた「鮮魚料理きぶんや」は、地元の人によると「魚料理がおいしい」と評判で繁盛していた。県警の調べに対し、店長は白子を出した理由を「常連客で以前にフグの空揚げを出したことがあり、同じ料理だと申し訳ないと思った」などと話しているという。

 さらに、「トラフグ以外の白子に毒はないと思っていた」と打ち明け、捜査員を驚かせた。実際は逆で、トラフグの白子には毒がなく、今回出されたヒガンフグの白子には毒がある。

 フグの毒に詳しい東京医療保健大の野口玉雄教授は「フグ毒の正体はテトロドトキシンという化合物。青酸カリの500~1000倍の強い毒性があり、2ミリ・グラム程度の摂取で成人が絶命するとされる。加熱しても、分解しない」と言う。

 中毒になると、5分ほどで舌と唇がしびれ始め、次第に全身に伝わっていく。致死量を食べた場合は、嘔吐などの末、6~8時間で呼吸困難に陥り絶命する。解毒剤がなく、治療は毒を吐き出させ、人工呼吸器を着けるしかないそうだ。

 このため、フグの販売や調理は、都道府県の条例などで規制されている。しかし、厳しさには差がある。

 東京、京都、山口など19都府県は免許が必要で、専門の試験がある。東京の試験は、5種類のフグを選別し、20分以内に毒のある部位を取り除いて皮を引き、刺し身にしなければならない。無免許で販売、調理すると懲役などの罰則もある。一方、学科や実技の講習を受けて登録するだけでいい自治体もある。

 東北6県にはこういった条例そのものがない。山形県は要綱で資格制を定めているが、違反しても罰則はない。「東北地方はフグに対するなじみが薄く、規制の必要がないため」と県では説明する。1955年以降、山形県内で起きたフグ中毒事故は6件。すべて自分で釣るなどして家庭で調理したもので、飲食店での発生は初めてだ。

 店長は、県が定めたフグを扱うための講習を受けておらず、資格もなかった。調理師の免許さえ持っていなかった。フグは市内の鮮魚店から仕入れていたが、鮮魚店側も店長の資格の有無を確認していなかった。野口教授は「調理を資格者に任せるのは常識。その信頼を裏切る飲食店があるとは」とあきれる。

 (山形支局 古屋祐治、地方部 北出明弘)
 (2009年1月28日06時07分  読売新聞)

  動物性食中毒の発生数
          件数   患者数  死亡数
  18年     39    89     3
  19年     35    79     2
      死亡事例は家庭でのフグ調理

フグの毒はテトロドトキシンという神経毒で、ご存知のとおり、あたるとしびれが生じ、呼吸麻痺で命をとられます。

この毒はフグが体内で生成したものではなく、微生物が産生した毒を、フグが餌を介して取り入れ、体内に蓄積したものです。
従って、毒が存在しない環境で育てたフグには毒はないということになり、毒なしのフグの養殖が可能だそうです。
当然、フグ自身はこの毒にあたることはありません。

調理の免許などの制度・規定が、県によって違うのは面白いですね。

昔は毒キノコなどの中毒のときは、漢方で対応したわけですが、黒豆に少量の甘草を加えて煮た煮汁を使っていました。
120㌘の黒豆と少量の甘草とを200ccの水でざっと煮て煮汁をとり、二回に分服します。
たちどころに効果があると聞いています。
覚えていると役に立つことがあるかもしれません。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年1月27日 (火)

薬膳・漢方健康料理 杏仁焼肉

ふじみ野市 マサキ薬局 の 漢方なブログです。健康情報を主体に書いて行きます。

三千年の昔から料理は最良の薬だった。

杏仁焼肉(しんれんしゃおろう) <豚肉の杏仁煮 三~五人前>
  
杏仁の芳香がばら肉に溶け込み、うまみがグット引き立つ

P1000357

主材料

 豚肉(ばら肉)…500g

 杏仁…30g
  (バラ科アンズの種子を乾燥したもの。杏仁豆腐に使われる)

  

副材料

 ラード…15g  生姜……15g   ねぎ……15g  

 塩 ……4・5g  氷砂糖…30g   黄酒……30g
              (黄酒は日本酒で代用可)
 
しょうゆ…15g スープ…750g

作り方

1.            豚肉は水洗いして、2~3㎝角に切っておく。

2.            ねぎはぶつ切りにし、しょうがは薄切りにしたものを

      たたいてつぶしておく。

3.            杏仁は皮をむいてつぶしておく。

4.            中華鍋を強火にかけてラードを溶かし,氷砂糖15gを

      入れる。 それが飴色になってきたら1.の材料を

   加え、色づくまでイタメてスープを注ぐ。

5.            煮立ってきたらアクを除き、氷砂糖15g、しょうゆ、
 黄酒、塩および2.3.の材料を入れ、およそ
 15分間煮たて、火を弱めて、更に一時間半煮込む。

6.            煮汁が色濃くなってきたら、しょうがとねぎを除いて
 皿に盛りつける。

薬味薬性

 杏仁は甘温で、肺・大腸経に入る。

 配糖体を含み、独特の芳香が好まれ、杏仁粥、杏仁飴

 などの 材料として使われる。

 
豚肉は甘微寒で、脾・腎経に入る。タンパク質、脂肪
 などを多く含む。

効能

 杏仁には、咳を止め、喘息をおさえる働きがある。

体液不足などが原因で起こる腸内の乾きを潤し、便通をよくする。

豚肉には腎機能を活発にする働きがある。

このような方におすすめします

⑴ 慢性気管支炎でお悩みの方

⑵ 痰は少ないが、よく咳が出る方

⑶ 便秘でお悩みの方

⑷ 食欲不振ぎみの方


(参考:雄渾社 漢方健康料理)

ばら肉なのに、油っぽさがありません。
煮込む時間が長いからでしょう。
おせちに加えています。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

薬膳・漢方健康料理

ふじみ野市 マサキ薬局 の 漢方なブログです。健康情報を主体に書いて行きます。

三千年の昔から料理は最良の薬だった。

古来中国では、食事で病気に対応しようという一種の食事療法が大変深く研究されています。
それらは薬膳と称せられ、もちろん漢方薬も多く使われ、民間療法のレベルにとどまらず学問的根拠を持つものです。

食物はその持ち味である酸苦甘辛鹹の五味と、天然の色彩である青赤黄白黒の五色を具えています。

一般にはそれをただ味覚や視覚などの側面からのみ受け止めているにすぎません。
その点中国医学(漢方)では、経験的に整理された薬味薬性、食味食性によって、味や色が人体に及ぼす効果までしっかり捉えています。

この考え方を調理の基準としてつくられたのが漢方料理です。

漢方には「医食同源」「薬食一如」という言葉があります。
薬にたよる前に、まず日々の食事で健康を維持すべきであるというのがこの言葉の意味です。


紀元前8世紀、西周の時代にはや、食物による病気の治療を専門にする医師として「食医」が存在していました。
日本でも食物療法は、鍼灸、マッサージや入浴療法などの物理療法以上に評価され、貴族や将軍、大名に迎えられた健康管理者の侍医団の中でも,食医は最上位にありました。
この思想、伝統は中国では今も受け継がれているのです。

我が家でよくつくり、おせち料理に加えたりもする漢方料理を紹介していきたいと思います。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年1月26日 (月)

インフルエンザワクチンは打ってはいけない 週刊ポスト・2.6.

ふじみ野市 マサキ薬局 の 漢方なブログです。健康情報を主体に書いて行きます。

週刊ポスト・2.6.号
[検証リポート]やっぱり効かない予防接種
「インフルエンザワクチンは打ってはいけない」
http://www.weeklypost.com/090206jp/index.html

「血中に打つワクチンでは粘膜に抗体ができず防げない。死に至る副作用の例も」
(元国立公衆衛生院疫学部感染症室長・母里啓子氏)
さあ、あなたはどうする?

東京・町田市の「鶴川サナトリウム病院」で起きたインフルエンザ集団感染。
1月22日までの発症者数は患者と職員を合わせて計118人で、うち3名が死亡した。
衝撃的だったのは、その発症規模ではない。発症者のうち約9割が予防接種を受けていながら、罹患したことである。

実際、「インフルエンザは効かない」と指摘する専門家がいる。元国立公衆衛生院(厚生省管轄。現・国立保健医療科学院)で疫学部感染症室長を務めた経歴を持つ、医学博士の母里啓子氏だ。
ワクチン接種とは、死んだウイルス、あるいは弱毒化したウイルス(抗原)を注射などの方法で投与して体内に免疫原(抗体)を作らせること。これによって同種のウイルスが入ってきた際に、抗体がそれらを攻撃撃退するーという仕組みとされる。

しかし、母里氏はこう指摘する。

「インフルエンザウイルスは変異のスピードが速い。ひとりの患者が罹った時と治りかけの時でさえ、かなり変異している場合があります。つまり、流行の何か月も前にこの変異を予測して、対応するワクチンを作ることは事実上、不可能なんです」

さらに注射による接種にも欠点があるという。

「ウイルスの侵入口は喉や鼻です。注射によって血液中に抗体を作っても、喉や鼻の粘膜は無防備なままなので、感染を防ぐことはできません」

実は厚労省も“効かない”ことを認めていた。

1962年以降、予防接種方によって3歳から15歳までの児童・生徒に集団接種が義務付けられていた。
しかし、94年に厚生省(現・厚労省)の公衆衛生審議会が「インフルエンザワクチンは効果的でないので接種対象から外すべき」との意見書を厚相に提出、それを受けて任意の個別接種へ移行していたのである。

母里氏が語る。

「こうした理由から、『予防接種に意味がない』のですが、それだけでは済みません。マイナス面を考えれば、『打ってはいけない』と断言します」

予防接種にはリスクが存在する。
厚労省の発表する『医薬品・医療機器等安全性情報』によると、07年度のインフルエンザワクチンによる副作用の報告数は122件あり、死者は4名を数える。
母里氏が「打ってはいけない」とする理由は、こうした副作用があるからだ。

中略

前出の122件の副作用報告には、「発熱」「発疹」「痙攣」「肝機能障害」などのほか、「ショック・アナフィラキシー」「ギラン・バレー症候群」「急性散在性脳脊髄炎」といった症状が並んでいる。

中略

ここまでは医学的な見地からの弊害だが、母里氏は心理的、行動学的な“副作用”を付け加える。
「注射を打ってもらうために病人で混み合う病院へ行くこと自体が感染リスクを高めます。また、予防接種を受けたという安心感からか、うがいや手洗いなど基本的な予防策をおろそかにする人が多い」(母里氏)

とはいえ、一方では「ワクチン注射で血中に抗体を作れば、“症状の重篤化”を防ぐ効果が期待できる。副作用のマイナス面より、予防効果というプラス面のほうが大きいと考えます」(生田和良・大阪大学微生物病研究所教授)という意見もある。さて、あなたはインフルエンザワクチンを打ちますか?

とあります。

同趣旨でもう少し詳しい、週刊誌の特集が過去にありました。
週刊文春・2005.1.20.です。
タイトルは、「インフルエンザ予防注射は打ってはいけない」で、椎名 玲、吉中由紀の署名つきの記事です。

今回の母里氏も登場しています。
そのほか、予防注射に関係する厚労省のデータを疑問視し批判している、大阪赤十字病院・山本英彦医師、慶応大学医学部講師・近藤誠医師などの意見が載っていました。

新型インフルエンザ H5N1型の脅威、タミフル耐性の大きな問題もあります。

参考に、マサキ薬局のホームページのこちらもどうぞ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年1月24日 (土)

多剤耐性アシネトバクターで院内感染、4人死亡

ふじみ野市 マサキ薬局 の 漢方なブログです。健康情報を主体に書いて行きます。

リンク: 薬が効かない!アシネトバクター菌に23人院内感染4人死亡 福岡 - MSN産経ニュース

薬が効かない!アシネトバクター菌に23人院内感染4人死亡 福岡

2009.1.24 00:03

厚生労働省は23日、福岡大学病院(福岡市)の救命救急センターに入院していた10代から80代の患者23人が、アシネトバクター菌に院内感染していたと発表した。感染者のうち肝炎で入院していた20代の女性と50~60代の男性3人の計4人が死亡したが、感染との関連は薄いという。

 残り19人のうち、10人は現在も入院中で、9人は他院に転院している。

 厚労省などによると、院内感染が発覚したのは昨年12月1日。患者8人に感染が見つかり、病院側が調査を行ったところ23人に感染を確認、今月20日、保健所に届けた。

 感染経路は判明していないが、23人のうち22人が入院後に人工呼吸器を使用、人工呼吸器からも菌が検出されており、保健所などが関連を調べている。

 アシネトバクターは土壌や水中など自然界に広く存在する細菌で、健常者に害を及ぼすことはないが、免疫力の低い重傷や重病患者は、肺炎などを発症し死亡することもあるという。多くの薬剤が効かないため、重大な院内感染の原因菌として海外では注意喚起が行っている。

アシネトバクターは、ひとの皮膚の常在菌でもあります。

吉田製薬のサイトにある「Y's Letter」という病院感染に関する情報通信に、皮膚常在菌に関する解説があります。

ヒトの健常皮膚にはグラム陽性球菌であるStaphylococcus epidermidis(表皮ブドウ球菌)などcoagulase-negative staphylococci(コアグラーゼ陰性ブドウ球菌:CNS)、グラム陽性桿菌であるCorynebacterium spp.(コリネバクテリウム属)などが常在し、グラム陰性桿菌であるAcinetobacter spp.(アシネトバクター属)が常在することもあります。
これらの細菌は平素無害ですが、体内挿入人工物や血管カテーテルに関連する血流感染などを、特に易感染患者において起因することがあります。

詳しくはこちらをどうぞ。

Acinetobacter spp.はブドウ糖非発酵グラム陰性桿菌で、21種類に分類され、A. baumanni、A. johnsonii、A. calcoaceticus、A. hamolyticus、A. junii、A. Iwoffii、A. radioresitensなどがあります30)。臨床的に重要な菌はA. baumanniで、Acinetobacter spp.臨床分離株のうち約72.9%がA.baumannであったとする報告もあります31)。
Acinetobacter spp.は通常、環境や土壌に広く生息し病院のみならず家庭の洗面台など湿潤な室内環境から検出されますが、しばしば健常人の皮膚にも常在します。
健常人に対しては病原性が弱い菌ですが、重い基礎疾患を有し人工呼吸器を使用している患者において肺炎、血管カテーテルを挿入している患者において菌血症を起因することがあり、外傷感染、手術部位感染、尿路感染、敗血症、髄膜炎、心内膜炎、腹膜炎などの起因菌ともなります。

とあり、

皮膚常在菌は通常は病原性の弱い菌ですが、病院においては侵襲的な処置が頻繁に行われ、感染防御機能の低下した患者が多く存在するため、重要な感染起因菌となる可能性が高いことに注意が必要です。手指衛生や手袋の着用など基本的な病院予防対策を確立することが肝要です。

と結ばれています。

MRSAの問題が騒がれだしてからかなり経ちますが、このようなイタチゴッコ・モグラタタキのような耐性菌の問題は、現代医薬学の宿命なのでしょうか。

東洋医学の英知を取り入れて、自己免疫力、自然治癒力を維持し高めて対抗、防衛することをもっと重要視してほしいものです。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2009年1月23日 (金)

風邪は万病のもと(2) 再掲

ふじみ野市 マサキ薬局 の 漢方なブログです。健康情報を主体に書いて行きます。

西洋薬の風邪の治療法

1)解熱・鎮痛薬     脳の発熱中枢をマヒさせる

2)抗ヒスタミン剤    粘膜からの分泌をとめる

3)鎮咳去痰剤     エフェドリン・コデインなどで麻薬系

4)化学療法剤     細菌を殺す

東洋流の治療法

崩れたバランスを整えます。
その為には呼吸器の症状だけなく、全身症状をチェックし、補正します。
その事で、体の自然治癒力を高め、害邪を体外に追い出すわけです。
風邪のときは水分代謝の崩れが多いので、水剤・気剤が基本になります。
炎症があるときは、柴胡剤や苦味剤を加えます。
長引いて、体が弱ってきているときは元気をつける補剤を使います。

繁用される漢方処方

麻黄湯     悪寒、発熱、関節痛、喘咳、乳児の鼻づまり

葛根湯     悪寒、項背のこり、頭痛、扁桃痛、鼻炎、蓄膿症

小青龍湯   微悪寒、発熱、頭痛、喘咳、水様痰、鼻炎、くしゃみ

小青龍湯桔梗石膏   上記症状で口渇、咽喉の痛み。咽喉周囲炎

五苓散     頭痛、発熱、口渇、嘔吐、下痢、尿量減少

柴胡桂枝湯  悪寒、発熱、頭痛、咳、体疼痛、ねあせ

小柴胡湯   往来寒熱、胸脇の圧迫感、口苦、咽乾、食欲不振、咽喉炎、中耳炎

大柴胡湯   頭汗、頭重、耳鳴、悪心、嘔吐、胸脇心下部のつかえ、便秘、喘息

五虎湯    口渇、激しい咳、気管支喘息、小児喘息

半夏厚朴湯  のどにひっかかる咳、咽喉狭窄感、せきばらい、声がれ

麦門冬湯   痰のからむ咳、体力衰えている人の咳、気管支喘息、気管支炎

人参養栄湯  体力弱い人のかぜ・咳、胃腸の弱い人の長引くかぜ、貧血・低血圧の人のかぜ

甘草エキス   急性の咽喉痛、皮膚粘膜の炎症、薬物疹の緩解

養生法

●口渇にだまされて余分な水分を飲まないこと

●冷たいものは口にしないこと

●しょうが、にんにく、ねぎ、くづ湯など温まるものを摂る

●梅干、ハトムギなどは尿の出を良くして治りを早めます

●部屋の換気、体力消耗を防ぐ工夫・早寝・安静

マサキ薬局のホームページ、風邪とインフルエンザの項も参考にどうぞ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年1月22日 (木)

風邪は万病のもと(1)再掲

ふじみ野市 マサキ薬局 の 漢方なブログです。健康情報を主体に書いて行きます。

風邪やインフルエンザが流行しています。
人体の生理に合った漢方式の養生法について、以前(20年8月19日)のエントリーを再掲します。

風邪の原理と確実な治し方

Kaze022_4

寒さを受けたり、天候の悪い日が続いたりするとからだの中の水分が停滞します。
日頃すいぶんや冷たいものを多くとっている人は、こんな時体から水が溢れるようなことが起こります。この停滞や溢れはいろいろな病気の原因となり、健康を損なうことにつながります。

かぜの原理と諸症状

1)上気道(鼻・のど・気管)から溢れると
  咳・鼻水・くしゃみ・涙目・痰・喘鳴

2)やむをえない発散は
  発熱・悪寒(さむけ)・汗

3)リンパ節に停滞すると
  頭痛・関節痛・咽喉痛・扁桃炎

4)消化管(胃腸)から溢れると
  腹痛・下痢・嘔吐・食欲不振

5)慢性的な停滞は
  中耳炎・耳だれ・神経痛・鼻炎・蓄膿症

これらの水分代謝異常を正常化することが根本的な治療法です。Kaze023_2

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年1月21日 (水)

小腸内視鏡(8)消化管出血

ふじみ野市 マサキ薬局 の 漢方なブログです。健康情報を主体に書いて行きます。

小腸などの検査入院顛末記のつづきです。

12月12日に退院しましたが、発症10月11日ですから、2ヶ月かかったわけです。

3病院にお世話になり、その間入院していたのは丁度半分の30日でした。

消化器に問題が起こったのですから、どんな食事を摂るか重要問題です。

最初に入院した病院では、入院していた6日間全て禁食。

2番目のスズキ病院は、検査に消化器を空っぽにして臨むため、入院6日間で絶食は2日間ありました。

食事を摂れる様になってからの内容は、5分粥で1日1200㌍、塩分9gの設定でした。

3番目の日本医大病院の食事は、低残渣食でお粥かパン、塩分7㌘、1800㌍の設定でした。

081211_080901

12月11日の朝食
パン(ジャム)、チキンスープ、和風サラダ、ヨーグルト、ゼリー

081211_120101

12月11日の昼食
粥、カレイ照り焼き、青梗菜卵とし、プリン

081211_180601

12月11日の夕食
玉子粥、すまし汁(麩)、出し巻玉子・サラダ(ノンオイルD)、焼たら(人参・大根添え)、ミカンゼリー、リンゴジュース

日本医大の通常食の場合、栄養素の配分比率は、
  糖質       55%
  タンパク質  15~20%
  脂質      20~25%
となっていると聞きました。

kiyohikoのいつもの家庭での食事とはずい分違っています。
カロリーと塩分が大違いです。
カロリーは日常の半分、塩分も半減近いと思います。
栄養素に関しては、脂質が激減です。
カロリーの高い油類は使う量が少なくなり、揚げ物や炒めものも少なくなるのでしょう。

こんなに違うと、口になじまず美味しくないはずなのですが、塩辛さも薄く感じず、意外においしいのです。

考えてみました。

入院中はベッドで寝ているだけで汗をかく運動をしません。
食事の量が少なく、間食もしないし、水分を欲しません。
従って水分の摂取量が日常よりずっと少なくなっています。
余分な水が体にたまりません。
水滞の状況が生まれないのです。
汗や尿で水分を排泄するのには塩分が必要です。
余分な水が体に少ない状態なら塩分摂取量は少なくて問題ないということなのでしょう。

うす味といえば、京料理の特徴のひとつです。
なぜでしょうか。
京都はお公家さんの社会でした。
京料理はお公家さんの料理から派生してます。
お公家さんは肉体労働をしませんから、上の理屈から云って塩分摂取が少なくてよいわけです。
そのため京料理は薄味になったと説明することができます。

入院して体を休め、病院給食の食事をしていると、体に変化が起こってきました。
まず血圧です。
平常は、上の血圧が150前後、下の血圧が90前後でなのですが、入院すると日毎に数値が下がっていきました。
最終的には、上が110代、下が70代になりました。

その他肝機能、高脂血症関連の検査項目なども軒並み良くなってくるのです。
臨床検査技師の方が、「入院して短時間に数値が良くなりますね」感想を話してくれました。
日頃体調管理の漢方薬を常用しています。
また不摂生をしたときは、すぐに毒消しの漢方薬を服みます。
これが効いていて、節制するとすぐ改善するのだと解釈しています。

もう一つの変化は、お腹の調子、便の状態がとてもよくなったことです。
排便が快調で、固さ、大きさ、色的に健康な便になったのです。
この要因はひとえに、脂質の摂取が少ないことにあると考えています。
脂質・油ものの摂取量が多いと、便はやわらかくなり、更に多くて腸の水滞が加わるとヘドロ状の便になります。
不摂生をして飲みすぎ食べすぎでそういう状態がよくあったのですが、入院以後現在はなくなりました。
これは退院後も入院で学習したことを継続実践しているおかげでしょう。

1月9日に最終診断結果を聞きました。
11月末の時点では、内視鏡で小腸に潰瘍、炎症などの異常が見られなかったというのです。
10月の時点で大腸内視鏡に映っていた異常なものはなくなっていたのです。
この1ヶ月で自然に治癒したということなのでしょう。
クローン病その他の疑いもないことが確認できている。
ということで、無罪放免と相成りました。

入院中の加療は、絶食して消化管を休ませ、栄養は点滴で補給する。
点滴の中に止血剤を混ぜるということぐらいしか方法はありません。
養生に気をつけて自然治癒力で快復するのを見守っていくという経過でした。

自然治癒力が治癒の大きな要因なわけですから、11月の一月間は、自然治癒力を助けるにはどうするかが問題と考えました。
漢方薬、保健薬の活用に頭をつかいました。
その効果が大きかったのだろうと考えています。
それについては、つぎの機会にゆずります。

| | コメント (0)

2009年1月20日 (火)

小腸内視鏡(7)消化管出血

ふじみ野市 マサキ薬局 の 漢方なブログです。健康情報を主体に書いて行きます。

小腸などの検査入院顛末記のつづきです。

11月25日に入院し、翌日にカプセル内視鏡、1日おいてダブルバルーン内視鏡検査をやったわけです。

カプセル内視鏡検査については、1月12日のエントリーhttp://blogmasaki-ph.cocolog-nifty.com/blog/2009/01/post-34d6.html 、ダブルバルーン内視鏡については、1月13日のエントリー http://blogmasaki-ph.cocolog-nifty.com/blog/2009/01/post-803c.html に書いたようなことでした。

小腸の炎症、出血などの症状は、結核性腸炎やクローン病、ペーチェット病といった難病でもみられます。
そのためそれらの検査もあわせてやることになりました。

小学生以来のツベルクリン(結核のチェック)、眼科検査(免疫性疾患由来の眼科疾患をチェック)もあわせて実施。

それらに関してはどれも問題なしという結果でした。

内視鏡検査での処置として、小腸下部にあったポリープを切除しました。
2cmくらいありそうなかなり大きいポリープでした。
もちろん病理検査にまわされます。

ほとんど問題なくポリープ切除の処置は行われたので、かねて希望していた、翌日から3日間の連続外泊の許可が出ました。
入院でたまった仕事、これから休むための対応の処理をしたくて希望を出していたのです。

ここでトラブルが発生してしまいました。
その間飲み食いには注意していたつもりでしたが、外泊三日目に少量ながら下血が見られたのです。
おそらくはポリペクの部分からと思われる出血です。
何はともあれまた絶食して腸を休ませ傷がふさがり出血が止まるのを待つしかありません。
便から血液が消えるのを確認するのに四日を要しました。
毎日のように採血して貧血の検査です。
貧血が改善しているのを確認できるまでは放免されません。
このため退院が一週間予定から延びることになってしまいました。
退院したのは12月12日になってしまいました。

退院後は、しばらく時間をおいて外来受診し、異常が起こっていないことを確認することになりました。
年明けの1月9日に外来で受診です。
この日に総括した最終的な診断結果を聞ける予定となりました。

つづく

| | コメント (0)

2009年1月19日 (月)

小腸内視鏡(6)消化管出血

ふじみ野市 マサキ薬局 の 漢方なブログです。健康情報を主体に書いて行きます。

小腸などの検査入院顛末記のつづきです。

消化管出血の病変部位は小腸の疑いが濃いということで、小腸の内視鏡検査が必要になりました。

小腸内視鏡は新しい技術で今は普及の過程で、検査が可能な病院はまだ数少ないようです。

kiyohikoは幸いスズキ病院の院長先生の紹介で、日本医科大学で検査を受けることができるようになりました。

難しい病気の患者さんはこういう大学病院などに集中するので、緊急性の高い病状でなければすぐに検査というわけには行きません。

予約してから検査の順番待ちがあるわけです。

初診のときにドクターの問診と検査の概要の説明を受けます。

検査のリスクについても丁寧に説明がありました。

小腸の内視鏡検査のリスクは、今はほとんどの医療機関の消化器科で気軽に受けられるようになっている胃カメラや大腸カメラのリスクと差はないといえるようです。

インフォームドコンセントが尽くされた後に予約がなされます。

11月25日に入院し検査に入ることになりました。

約一ヵ月後の予約です。

先にカプセル内視鏡検査をやり、1日置いて経肛門のダブルバルーン内視鏡を実施します。

その結果をみてから、必要があれば数日後に、今度は経口のダブルバルーン内視鏡をやるかどうか判断するということになりました。

つづく

| | コメント (0)

2009年1月17日 (土)

この土日はブログの更新できません

ふじみ野市 マサキ薬局 の 漢方なブログです。健康情報を主体に書いて行きます。

1月17日(土)、18日(日)は日中医薬研究会の例会とJCOEというかき肉エキスの研究会に終日出かけますので、ブログの更新ができません。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年1月16日 (金)

小腸内視鏡(5)消化管出血

ふじみ野市 マサキ薬局 の 漢方なブログです。健康情報を主体に書いて行きます。

検査入院顛末のつづきです。

地元の病院を退院したのがお昼前、一旦自宅へ戻り仕度をしてすぐ転院先の病院へ向かいます。
転院先は、40年来の付き合いの、野口医学研究所の浅野理事長が心配して紹介してくれた病院で、財団の車で送迎してもらうという至れり尽くせりのお世話になりました。
着いたところは浩生会スズキ病院。
練馬区の中核病院的な清潔感あふれる病院です。
当日は初期のお決まりのコース、X線、心電図、採血と腹部CTの検査。
翌17日、目的の大腸内視鏡の検査となりました。
朝から腸管洗浄液を服用し、1時半から検査開始です。
この病院の内視鏡検査は、静脈麻酔を使って行われます。

病院のサイトでは、

スズキ病院では、昭和55年(1980)より、総ての胃カメラ、大腸カメラの内視鏡検査が静脈麻酔を使って行われており、今年で25年となります。
この麻酔はうとうとと寝ている間、話しかけると理解し正しく反応できます。但、検査中のことは覚えていないため、一度受けられると、その後は安心して検査を受けられる利点があります。
検査終了後は、リバースと言いますが、拮抗薬を使って直ぐに目覚めることができます。最近、10年間は、年平均、胃カメラが2700件、大腸カメラが1180件を行っています。

とあります。

優れた技術の院長の手で、気持ちよく眠っている間に検査は進行し、目覚めたのは検査台のベッドからストレッチャーに移されるときでした。
とてもとても楽な検査でした。
こんな楽な検査なら頻繁にやることになっても全然苦になりません。

問題の検査結果ですが、
大腸に腫瘍は認められない。
ポリープも問題ない。
憩室があるが、そこからの出血の形跡はない。
という事で、大腸に問題は見つからないということなのです。

大腸カメラは、盲腸の部位辺りまで届きます。
そこから小腸の末端部分が15cmくらいが映ります。
そこには病変が見られるというのです。
えのき茸のような形をしたポリープ、炎症性の腫れ、潰瘍の痕と思われるようなものが映っていたのです。
この画像は手許にあるのですが、門外漢にはグロテスクに感じられると思うのでアップしません。

ここより先は大腸カメラでは入れません。
この先の小腸がどうなっているかは、小腸内視鏡を使わなければ検査することは不可能ということです。

翌日、翌々日は土日で治療はなく、月曜日の10月20日に胃の内視鏡検査を実施。
これも静脈麻酔下での検査。
開始と同時に心地よい眠りに落ち、目覚めたときは検査終了という楽なことこの上ない検査でありました。
胃にも出血の要因になる病変は見当たりませんでした。

結局、小腸を精査しなければ診断が確定しないということになります。

さきのエントリーにあるように小腸の検査は、近年開発され普及し始めた小腸内視鏡で検査をすることになります。
小腸内視鏡を駆使できる病院は日本でもいくつもありません、まだ限られています。
その一つが日本医科大学第三内科です。
スズキ病院院長の鈴木先生は日本医大のOBで、その関係があってでしょう、日本医大で小腸内視鏡の検査をしてもらえることになったのです。

つづく

| | コメント (0)

2009年1月14日 (水)

小腸内視鏡(4)消化管出血

ふじみ野市 マサキ薬局 の 漢方なブログです。健康情報を主体に書いて行きます。

kiyohikoが小腸内視鏡検査を受けるに至ったわけのお話しです。

10月11日の土曜日午前7時半頃のことです。
いつものように便意を催しトイレに座りました。
軟らかめの便が排泄されるのを感じた後、突然水瀉性の下痢が出て行く感じがしたのです。
しばらくして何か気になるので立ち上がって便器をのぞき込みました。

なんと便器には大量の深紅の液がたまってっているではありませんか。
下痢ではなく下血だったのです。
量的には200cc近くあったような気がします。

痛みや不快感は肛門部にも下腹にも全くありません。
むしろ排便後の爽快感すらあるのです。

そういえば10年位前に似たようなことがあったのを思い出しました。
そのときは一度の下血をしただけで、続いて起こることはありませんでした。
その時は、気付いていなかった内痔核が破けて出血したのだろうと解釈して気にもしていませんでした。
その出血の時より後に大腸の検査をしていますが、問題なしでした。

今回も一回だけで収まるのだろうと全然心配することもなくトイレから出たのです。

それから1時間ほど経つとまた便意を催しました。
トイレに行くと今度もまた下血です。
一度の下血で鎮まってはくれませんでした。

こういうケースで止血目的で使う漢方薬は、黄連解毒湯のような苦寒血剤、芎帰膠艾湯、うっ血があれば駆お血剤類、田七などが考えられます。

そういうものを服んで仕事を始めたのですが、1、2時間すると下血します。
これから出血が止まったとしても精密な検査を受けておく必要があると感じ、近くの病院を探し始めたのは12時をまわったころでした。
幸い土曜日の午後に外来を開いている病院が近くにあったので受診しました。
丁度連休にかかるので、休み明けまで検査はできない。
入院して待つことになりました。

大慌てで仕掛かりの仕事を整理、引継ぎ、入院です。
傷んだ消化管を休ませなければなりませんから、絶食、水も飲まず点滴で栄養・水分補給です。

入院直後に一度下血したのが最後で、大量の出血は止まってくれました。
初診での直腸指診などで痔の出血ではない、直腸に腫瘍はみられない。
血液が鮮血なので肛門に近い部分からの出血と考えられ、大腸の病変が疑われたようです。

入院から三日目の連休明けに大腸のX線検査・注腸をすることになりました。
傷があるところに造影剤にバリウムを使うのは危険があるので、刺激の少ないガストログラフィンという造影剤を使用しました。

結果、画像からは気になっていた腫瘍は見られない。
小さなポリープがあるが出血に無関係。
上行結腸に憩室が数個あるので、そこから出血した可能性が高い。
という診断結果。

内視鏡による精密な検査を希望したが、この病院は今担当の医師が不在で大腸の内視鏡検査はできないということなので、転院の希望を申し出て承諾をもらいました。

出血が止まったことの確認は、便の状態以外に貧血の検査が重要です。
毎日検査して貧血が進んでいれば出血が続いている、貧血が改善していれば出血は止まっているとみなせます。

kiyohikoのデータは、
               赤血球   ヘモグロビン
10月11日(入院直後)  500万     14.7
10月15日          370万     11.2
10月16日          392万     11.4

相当の失血があったことが数字に出ています。
15日より16日の貧血の程度は改善しており、15日に出血は止まっているとみなせます。

という事で16日に転院となりました。

つづく

| | コメント (0)

2009年1月13日 (火)

小腸内視鏡(3)

ふじみ野市 マサキ薬局 の 漢方なブログです。健康情報を主体に書いて行きます。

カプセル内視鏡検査から2日後にダブルバルーン内視鏡検査を行いました。

Doublebaloon

胃カメラや大腸カメラと違う機構で小腸が検査できる内視鏡を考案したのは、自治医大消化器内科教授の山本博徳先生で、機械が発売されたのは2003年のことです。
開発の経緯は、こちらに掲載されています。
車を運転中にひらめいた発想だったそうです。

内視鏡をオーバーチューブと呼ばれる筒の内側に通し、それぞれの先端にバルーンが取り付けてあります。
空気を入れて膨らませると腸壁に密着し、くねくねする小腸に固定させることが可能になります。
内視鏡と外筒のバルーンを交互に膨らませながら動かすと尺取虫の動きで内視鏡を前進・後退させることができるというわけです。

この小腸内視鏡の長さは2メートルだそうです。
小腸は6~7mあるといいますから4、5m足りないわけです。
これで全域を見る事ができるのかと疑問になります。
しかし大丈夫なのです。
尺取虫の動きの原理で、アコーディオンの蛇腹のように小腸をたたみながら検査して行けるからです。

内視鏡の挿入は、経口と経肛門の両方が可能です。
小腸の下部を検査するときは肛門から挿入し、小腸の上部を検査するときは口から挿入します。
検査の苦痛度は、口からの方が大きいそうです。

この内視鏡でできる処置は
  生検(組織の一部を採取すること)
  止血術(消化管で起きている出血を止めること)
  EMR・ポリペクトミー(ポリープや癌の組織を取り除くこと)
  バルーン拡張術(腸管の狭窄部分をバルーンを用いて拡げること)
などです。

kiyohikoの検査は、朝8時から準備が始まりました。
まずナウゼリン錠とガスモチン錠を内服します。
消化管の動きを良くしておこうという目的でしょうか。
9時にニフレックという経口の腸管洗浄剤を飲み始めます。
2リットルを2時間かけて飲みます。
10年前にも大腸検査で飲んだことがありますが、グレープフルーツ味で以前より味が良くなって飲みやすくなっていました。
排便4、5回後に透明な便になり、検査の準備態勢は整いました。
昼食はもちろん抜きで、検査を待ちます。
食事の変わりは栄養補給の点滴です。
この日は検査がいくつも入っていて、予定から遅れて、18時検査開始になりました。
緊張と集中を要求される仕事が連続する施療者側のドクターや医療者は患者よりも大変です。

小腸の下部に嫌疑かかかっていたので、この日は経肛門で始まりました。
大腸部分を進むときは過去に受けた大腸検査の感じと変わりません。
小腸に入る頃だったと思いますが、不安や苦痛を和らげる目的で、鎮静作用薬を点滴で入れてもらいました。
おかげで、頭が少し朦朧としている状態の中で検査は進み、苦痛を感じることはありませんでした。
内視鏡の尺取虫の動きはあまり感じとることはありませんでした。
小腸半分強進んだところまで検査してこの日の検査は終了となりました。
所要時間は約2時間でした。

カプセル内視鏡の結果もある程度出ているからでしょう、小腸上部に問題はないと判断されて、経口挿入で行うダブルバルーン内視鏡の検査は免除と相成りました。

これは助かった! でした。

つづく

| | コメント (0)

2009年1月12日 (月)

小腸内視鏡(2)

ふじみ野市 マサキ薬局 の 漢方なブログです。健康情報を主体に書いて行きます。

最近オリンパス社のテレビCMでカプセル内視鏡を頻繁にPRしています。
今が旬の宮崎あおいさんがやっていますのでご記憶の方は多いのではないでしょうか。

カプセル内視鏡の大きさは、小指の先ほどの大きさしかありません。
長さ26mm×径11mm、重さ3.45gだそうです。

Yuo_olympus

超小型で高性能なカメラを内蔵しています。
これを水で飲み込みます。

このカメラは1秒間に2枚の写真を撮影しながら消化管の蠕動運動によって進み、最後は便とともに排泄されます。
撮影は8時間ほど可能と聞きますので、2枚×60秒×60分×8時間=57600枚の画像が撮影される計算になります。
自然な状態の小腸をすべて静止画像で観察できるというわけです。

カメラを回収して記録装置を再生するのかと思いますが、使い捨てで回収はしません。
実はこのカメラは画像の情報を電波で体外に取り付けた受信機に向け送信するのです。

受信はお腹の8ヶ所にに貼り付けたセンサーで感知し、腰に巻いたレコーダーで記録します。
記録した画像はワークステーションにダウンロードしてから読影されます。
ここでコンピュータ処理が入るわけです。
5万枚の画像ですから一通り見るだけで何時間もかかる大変な作業だと思います。

カプセル内視鏡で判明、診断される病変は、潰瘍やびらんが多く、血管異形成やクローン病、腫瘍などが見つかっているそうです。

カプセル内視鏡は観察するだけで、ポリープを切除したり焼灼凝固といった治療はできません。
そういった治療が必要な場合は、もう一つの小腸内視鏡、ダブル(シングル)バルーン内視鏡をを使うことになります。
また、腸管が狭窄を起こしていてカプセルが通過できないことが起こることがあるといいます。
そんなときは、あらためてダブルバルーン内視鏡を挿入してカプセルを取り出すか、開腹手術になるそうです。

kiyohikoは朝食抜きで9時にカプセルを飲み込みました。
そしてセンサー、ホルターを装着しました。
右を下にして30分程寝ました。
飲み込んで胃に入ったカプセルが十二指腸へ早く降りるようにするためです。
後は、院内を歩いて運動しました。
4時間後の1時に、昼食です。
このくらい時間を空けると、食物がカプセルに追いつくことはありません。
18時に装着をはずし、終了です。

翌朝腹部X線でカプセルが下行結腸に降りていることを確認。

その後の排便で体外に出たのですが確認はできませんでした。
水洗トイレですから。

つづく

| | コメント (0)

2009年1月11日 (日)

森林公園四季の湯温泉に来ています。

森林公園四季の湯温泉に来ています。
森林公園四季の湯温泉に来ています。
ホテル・ヘリテイジと12階から見える風景です。
社団法人・日本薬局協励会・埼玉支部の新年研修大会で来ていますす。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年1月10日 (土)

小腸内視鏡(1)

ふじみ野市 マサキ薬局 の 漢方なブログです。健康情報を主体に書いて行きます。

昨年11月の終わりに珍しい検査の経験をしました。
小腸の内視鏡検査を日本医大病院で受けたのです。
カプセル内視鏡ダブルバルーン内視鏡の2種類の検査でした。

従来小腸には疾患が少ないとされてきました。
たしかに、胃や大腸に比べると小腸癌をはじめ、小腸の病気はあまり聞かないように思います。

小腸は胃・十二指腸と大腸の間にある消化管で、長さは6mくらいもあり、くねくねと蛇行しています。
そのため胃カメラや大腸カメラの方式では小腸を内視鏡で見る事は不可能だったのです。
小腸を検査できる内視鏡が開発されたのは5、6年前のことで、2003年にフジノン東芝ESシステムのダブルバルーン内視鏡で、また、オリンパスがカプセル内視鏡を発売しています。

Doublebaloon_2

ダブルバルーン内視鏡

Nr041130capslj

カプセル内視鏡

これらの小腸内視鏡で小腸を実際に観察することができるようになって、それまでは診断できなかったような疾患や小腸病変が続々と見つかるようになったそうです。

ちなみにカプセル内視鏡が健康保険適用になったのは2007年10月ですから、1年2ヶ月前のことです。

主に検査の対象となるのは、

消化管からの出血があり、その原因がわからない患者。
小腸からの明らかな出血がある患者。
他の検査の結果、次のような小腸の病気の可能性がある患者。
 クローン病、びらん・潰瘍、ポリープ、炎症、憩室、血管性病変、
 狭窄、吸収不良症候群、蛋白漏出性胃腸症
小腸内の異物除去が必要な患者。

ということです。

kiyohikoが該当したのは、「消化管からの出血がありその原因がわからない」と「小腸に炎症、びらん・潰瘍の可能性がある」ということでした。

つづく

| | コメント (0)

2009年1月 9日 (金)

根津に来ています。

根津に来ています。
日本医大病院に来ました。
根津神社の前です。
小雨に煙っています。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年1月 8日 (木)

美食探偵

ふじみ野市 マサキ薬局 の 漢方なブログです。健康情報を主体に書いて行きます。

たびたび登場の村井弦斎からみのテーマです。

昨年12月に角川文庫から「美食探偵」という本が出ました。(590円+税)

角川書店のサイトでは、

『食道楽』を著した洋行帰りのグルメ作家、村井弦斎。明治三十年の湘南を舞台に、当時の一流文化人である玄斎が、難事件を解決する、傑作時代小説!

と紹介しています。時代が明治の設定だと時代小説になるようです。

この本は2000年3月に講談社から単行本で出ています。
それが今回角川文庫から刊行されたということです。

ジュンク堂書店のサイトでは、

「大隈重信公が館から消失した?」明治30年代、文士として活躍する村井弦斎のもとに、時の総理大臣が忽然と姿を消したという報が入った。執筆の傍ら、ホームズの向こうを張って数々の事件の謎を解く弦斎に、助けを求めにきたのだ。だが、邸宅の植物園には荒らされた跡が……。果たして首相はどこに、なぜ消えたのか? 当時のベストセラー『食道楽』を著した実在の文士を主人公に、気鋭が描く食通探偵小説!
とあります。

気鋭の作家とされている作者は、今時の人となっている、火坂雅志さんです。
言わずと知れた、今年の大河ドラマ「天地人」の、原作者です。
kiyohikoは、大河ドラマをあまり見ません。面白いと思うことが少なかったように思います。
今年は何故か第1回をしっかり見てしまいました。
子役が演技上手だったからでしょうか、チャンネルを変えませんでした。
2000年の単行本を図書館で借りて読みました。
明治の時代設定は懐かしい気持ちがしてくるので不思議です。
今回の文庫本の解説を、黒岩比佐子さんが書いています。
ブログ・古書の森日記で黒岩比佐子さんは、

火坂雅志さんは、来年放映されるNHK大河ドラマ「天地人」の原作者。歴史小説家として、いま最も注目を浴びている人ですが、実は、火坂さんのご自宅は村井弦斎が住んでいた平塚市で、毎年、村井弦斎の命日に開催される弦斎忌でお会いしています。戦国時代を多く書いていらっしゃる火坂さんの作品のなかでも、明治が舞台になっている『美食探偵』は異色作。なにより、あの村井弦斎が名探偵!という設定に意表を衝かれます。火坂さんは来年、これまで以上にお忙しくなることでしょう。

 この小説を手に取る読者の9割以上が、村井弦斎という名前を聞いたことも、彼の小説を読んだこともない、という前提で「解説」を書く必要があったので、短い原稿分量で何を説明するか悩みました。おそらく誰も知らない弦斎の“探偵小説”にも触れています。とはいえ、『美食探偵』は村井弦斎についての知識がなくても、面白く読める小説です。興味があれば、ぜひご覧ください。

と述べています。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年1月 7日 (水)

屠蘇散(とそさん)

ふじみ野市 マサキ薬局 の 漢方なブログです。健康情報を主体に書いて行きます。

昨日書いた七草粥を食べるのは正月七日ですが、元旦に呑む伝統が続いているのが屠蘇酒です。

一家そろって屠蘇を酌み交わし、新年を祝うというのは、日本のどこの家庭でも見られる元旦の光景です。

P1000390

この屠蘇とは何なのでしょうか。
いつからどういう意味で行われてきたのでしょうか。

日中医薬研究会のサイトの掲示板に、渡邉武先生の解説があります。

屠蘇散は中国の三国時代の名医の華佗(かだ)が作った漢方薬と云われ「邪気を屠(ほう)り魂を蘇(よみがえ)らせる」と云われるところから屠蘇と名付けられました。
年の始めに飲めば、その年は災厄を避けられて幸福を招くと伝えられています。
 日本には今から1190年前の弘仁二年(811年)中国の蘇明が来朝の時伝えたもので嵯峨天皇が四方拝の御儀式の後に御用いになったのが始まりで、以後今日まで民間でも天皇に習い、元旦に一家の無病息災と幸福を迎えるために服用しています。
 処方は気剤として桂皮・山椒・防風・酒、水剤として赤小豆・蒼朮・土伏苓・桔梗・烏頭、血剤として大黄から構成されて、健胃・整腸・利尿・鎮咳・去痰・防腐・解熱・解毒・発散などの効果があり、水毒を去り保温の効果が顕著です。
日本では烏頭の毒性を怖れて省いていますが、本来烏頭は今年の干支の玄武で、北の守りの寒さ避けの主藥ですから、無毒化された生薬を使えば、冬の保健薬としての藥効を強化するものです。
 当方は十余年前に漢方を教えた薬剤師の先生が鹿児島で開局し、その時教えた処方で自家製の屠蘇を患者さんに配布したと、暮れに送ってくれましたので、数多い屠蘇散の中から今年はそれで正月を祝いました。

マサキ薬局のホームページにも載せていますのでご覧下さい。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年1月 6日 (火)

七草粥(ななくさがゆ)

ふじみ野市 マサキ薬局 の 漢方なブログです。健康情報を主体に書いて行きます。

正月三が日を過ぎるとスーパーなどの店頭に七草粥の材料のセットが山積みされます。

090106_155201

旧暦正月6日に若菜を摘み、翌7日に七草をいれたおかゆを神に供えた後、家族が食べる習慣は平安時代に始まったと言われています。

このルーツは、古代中国で、正月15日に米・麦・稗・粟・黍・大豆・小豆などを炊きまぜたものを不老長寿を願って食したことに由来するものと言われます。

その後、武家が天下をとってから七草も武家文化の行事になり一層盛んになりました。

現在の七草は、セリ・ナズナ・ゴギョウ・ハコベラ・ホトケノザ・スズナ・スズシロの七種類です。

それぞれに下記のような薬効があり、食べすぎ、呑みすぎで疲れた身体を癒す効果があり、理にかなっています。

セリ(芹 セリ科):鎮痛 健胃 鎮咳 降圧 利尿

ナズナ(ペンペン草 アブラナ科):利尿 解熱 止血 消炎 明目

ゴギョウ(御形 ははこくさ キク科):鎮咳去痰

ハコベラ(はこべ ナデシコ科):歯痛止 健胃 利尿 解熱

ホトケノザ(仏座 たびらこ キク科):打撲・筋骨痛・四肢のしびれ

スズナ(菘 現代のカブ):スズシロと同様の薬効

スズシロ(清白 大根の古称):健胃 解熱 止渇 鎮咳 咽痛

大切にしたい習慣です。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年1月 5日 (月)

大きな蜜柑(2)

ふじみ野市 マサキ薬局 の 漢方なブログです。健康情報を主体に書いて行きます。

P1000389

昨日の鬼柚子と普通のウンシュウミカンを並べた写真です。
直径が3倍くらいあります。

柑橘類の漢方の応用について昨日の続きです。

陳皮(チンピ)
 原典では橘柚(きつゆう)として収載。
 橘皮(きっぴ)、青皮(せいひ)などとよばれるものと同じとされる。
 日本産はウンシュウミカン、中国産はオオベニミカンなどの果皮を乾燥したもの。
 辛温の気剤と規定される。
 配合される処方は非常に多い。
 食欲不振、嘔吐、瀉下、咳嗽、痛みなどに応用する。
 七味トウガラシには必ず配合されている。

Bessi1029

枳実(きじつ)
 日本産はダイダイの未熟果実で、丸ままのものを枳実、
 2横割りにしたものを枳穀(きこく)と称している。
 苦寒の血剤と規定される。
 炎症をとる処方である、大柴胡湯、大承気湯、麻子仁丸、
 枳実芍薬散、排膿散などに配合。
 苦味健胃、去痰、排膿、緩下作用があり、
 腹満、胸満、腹痛、心下の痞、などに応用される。
 Bessi1028

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年1月 4日 (日)

大きな蜜柑

ふじみ野市 マサキ薬局 の 漢方なブログです。健康情報を主体に書いて行きます。

暮れに大きな蜜柑をいただきました。

P1000389初めて見る大きな柑橘類です。

直径は普通の蜜柑の3倍あります。

ザボンにしては表面が凸凹し過ぎ。

グレープフルーツともちがう。

ほんのり柚子のような香り。

正体を教えてもらいました。

柚子の一種で、鬼柚子(おにゆず)、またの名を獅子柚子(ししゆず)といいます。

食用よりも冬至の柚子湯のように、お風呂に入れて使われたり、形が面白いので観賞用にされるようです。

柑橘類は、漢方薬としてよく使われてきました。

陳皮(ちんぴ)、橙皮(とうひ)、枳実(きじつ)など。

これらの応用については明日書きます。

  

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年1月 3日 (土)

安養院美術館・チベット仏教美術展

ふじみ野市 マサキ薬局 の 漢方なブログです。健康情報を主体に書いて行きます。

きのう、目黒不動尊へ初詣での前に、、傍にある臥龍山 安養院 能仁寺に先にお参りしました。

P1000399_3   

写真は本堂です。
本堂の左手に美術館があり、数多くのチベット仏教美術品、仏像や曼荼羅の展示があります。

チベットには行ったことがなく、寺院や仏像などもテレビでしか知りませんが、美術館内部はとても荘厳で神秘的な雰囲気に満ちていました。

内部の撮影は禁止だったので、画像はありませんが、パンフレットの写真を紹介します。

Bessi1026 Bessi1027

感動的です。

一見の価値ありです。

ちなみに、チベットには漢方に似たチベット医学という伝統医学があります。

仏教を修めた人(僧)が寺院で医学を学ぶシステムになっています。

明るいチベット医学(大工原彌太郎・情報センター出版局)という解説書が出ています。

チベットといえば、「囚われのチベットの少女(フィリップ・ブルサール)」という感動的な本が思い浮かびます。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2009年1月 2日 (金)

初詣

初詣
目黒不動尊に初詣に来ています。
快晴で穏やかな日和です。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年1月 1日 (木)

謹賀新年

ふじみ野市 マサキ薬局 の 漢方なブログです。健康情報を主体に書いて行きます。

新年明けましておめでとうございます。

皆様のご多幸を心よりお祈り申し上げます。

皆さんの昨年はどんな年だったでしょうか。

よい年だったことと思います。

kiyohikoの2008年は、色々なことがありました。

幸運のこともありましたが、

一方、困ったこと嫌なことにも遭遇しました。

終盤には健康面でも問題が起こってしまいブログも長く休んでしまいました。

しかし、今はすべてよい経験ができたとありがたく思うようにしています。

おかげで、珍しい経験もできました。

これから報告できればいいかなと思っています。

よいお年をお迎え下さい。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2008年12月 | トップページ | 2009年2月 »