森林セラピー(3)
ふじみ野市 マサキ薬局 の 漢方なブログです。健康情報を主体に書いて行きます。
読売新聞・健康プラスの、森林セラピーの続き、「何が癒しの効果を引き出すのか」です。
注目は、フィトンチットという樹木が放散する化学物質。
本来、樹木にとって有害な生物を遠ざけるための物質だが、人間をリラックスさせる作用があることが分かってきた。
50~100種類の化合物の集まりであるフィトンチットは、樹木の種類によって、成分や量が異なる。
放散が最も多いのはトドマツ。
一般に、スギやヒノキなどの針葉樹の方が、ブナなどの広葉樹より揮発成分が多く、香りが高い。
森林総合研究所によると、フィトンチットの放散量は季節によって異なり、気温が高くなる5月頃に急激に増え始め、6月から8月にかけてピークを迎える。
夜間に比べて昼間は量が少ない。
雨上がりなど湿度が高い環境の方が、放散が活発になるという。
朝もやの早朝、森林の散歩が気持ちよいのは、このフィトンチットの放散が関係しているかもしれない。
森林の中でフィトンチットの濃度が最も高いのは、地表から40㌢付近。
ベンチに座ったり、寝転んで読書をしたりするのは、効果的。
フィトンチットの影響は大きいが、それだけではないらしい。
心理テストで好まれるのは落葉広葉樹の明るい森林。
安心感があり、活気が高まるという。
逆に鬱蒼とした針葉樹林は、なれない人には不安感を与えることもある。
小川のせせらぎや、鳥の鳴き声、足元から伝わる土の感触など、森林では、様々な要素が、人間の五感を刺激する。森林総合研究所は来年度から、こうした五感への働きかけが生理的にどんな影響を与えるか検証し、森林の種類によって癒しや免疫機能向上の効果がどう異なるのか調べる。
● 50~100種類の化合物
● 針葉樹(トドマツ、ヒノキ、スギ)は広葉樹(ブナ、ミズナラ、カシ)に比べて多い
● 夏場に多く放散
● 空気中の濃度は夜間、朝方に高く、昼間は低い
● 雨上がりなど、湿度が高いと放散が活発化
フィトンチット(フィトンチッド、pytoncide)は、フィトン(植物)がチッド(殺す)ということが名付けの由来です。
名づけ親は、1930年頃の旧ソ連のB.P.トーキン博士だそうです。http://www.phyton-cide.org/info.what.html
主成分は、テルペン類のようです。
つづく
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