立てば芍薬、坐れば牡丹、歩く姿は百合の花
ふじみ野市 マサキ薬局 の 漢方なブログです。健康情報を主体に書いて行きます。
8月2日のプレゼントの本「わかりやすい漢方薬」のカバーの絵の解説です。
一昨日の画像をもう一度ご覧下さい。
宮田雅之画伯の切り絵です。
美しい和服の女性が、芍薬、牡丹と百合の花に囲まれています。
この三つの花はその美しさから、観賞用に愛でられるものですが、実は大変重要な働きを持つ漢方薬なのです。
本のカバーに解説があります。
「立てば芍薬、坐れば牡丹、歩く姿は百合の花」
昔から日本美女の象徴としてこの言葉が使われていますが、漢方薬の世界では、人間のアンバランスな姿態を目標にして、それを正常にする補正薬である芍薬(水毒の排除薬)、牡丹(血毒の解毒薬)、百合(気毒の発散剤)を意味しています。美人薄命といわれたのは、容姿はシャクヤク、ボタン、ユリの美花にたとえられても、肉体と精神、神経にひずみのあるガタガタの人間であったことです。
漢方では二ー三世紀ころから、今日の精神病、神経症、ノイローゼに当たる疾患の治療薬を列挙した「百合病篇」が見られるし、奈良の大三輪神社の鎮花祭(くすり祭)には、古来、百合(ササユリの根)と忍冬(スイカズラの全草)とが、神饌として神前に供えられ、この健康管理の伝統を今日まで伝えています。
つづく
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