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2008年8月30日 (土)

ウコン(3)

ふじみ野市 マサキ薬局 の 漢方なブログです。健康情報を主体に書いて行きます。

認知症に効果が期待される報告が出たウコンの続きです。

ウコンの成分

精油・・・1~5% ターメロン、ジンゲベレン、シネオールなど

黄色色素・・・約0.3% クルクミン、クルクミン誘導体

フラボノイド、アズレン、カンファー、リン、鉄、カルシューム、
マグネシューム、タンニン、タンパク質、食物繊維など

ウコンの効能

胆汁の分泌を盛んにし、肝機能をたすけ、肝臓病の症状を改善し、予防する。
消化液の分泌を良くし消化器の負担を軽減する。
腫瘍の発生を抑制する。
心臓の働きを強める。
体内の活性酸素を抑制する、
血中のコレステロール、中性脂肪を減らし動脈硬化を防ぐ。
免疫力を高め、バクテリア、ウイルスなどに対する防衛力を強める。
などの報告があります。

また、紫ウコン(ガジュツ)には、ヘリコバクター・ピロリ菌を撃退する作用があるとの学会発表もされています。

ウコンが配合される漢方処方には、宣鬱通経湯、白金丸、鬱金丸などが知られています。

ここ10年くらい、ウコンは人気健康食品の一つになっています。
商品の形態は、粉末、顆粒、タブレット、カプセルやドリンクとさまざまです。
特に肝臓に良いことを打ち出す宣伝が多いように思います。
春ウコンが良い、秋ウコンが良い、春、秋が7対3の比率が良いなど、思い思いの我田引水的な宣伝が為されているような感じがします。

染色用、食用としてのウコン

ウコンの染色への利用は平安時代に始まります。
ウコンの絹または綿布の染織は他の黄染めの染料よりはるかに鮮やかで美しいために、珍重されました。
ウコンの水浸出液は、酸性では美しい黄色、アルカリ性では赤がかった色に染まります。
さらに、紅色の紅色色素と交染することによって、緋色を発色させています。

ウコン粉は、カレー粉でご存知の通り、一般食品の天然着色料として広く使用され、酸性ではさえた黄色を呈するので、沢庵漬けの色付けにも好んで使用されてきました。
現在では、人口着色料が全盛で、ウコンの作用(肝臓を助ける作用)とは反対に肝臓に悪影響を及ぼしています。

現在最も多くウコンが活用されているのはカレー粉の主原料としてである。
人の視覚はごまかせるが、味覚だけは、人工的な化学薬品では同調されないもののようである。

と、渡辺武先生は、「薬草百話」で述べておられます。

次回は、ウコンを配合した、スパイスを紹介します。

つづく

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