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2008年6月25日 (水)

飽食のコスト

ふじみ野市 マサキ薬局の 漢方なブログです。健康情報を主体に書いて行きます。

読売新聞朝刊で、「食ショック第3部 飽食のコスト」と題するシリーズが6月19日から始まって、6月24日まで5回掲載されました。食は健康の根幹に係わるものなので、注目していました。

食糧自給率が39%なのに、飽食を続け、その一方で大量の廃棄をしている異常で異様な現状と背景に対して大きな警鐘を鳴らすリポートになっていました。この状況の改善に対して取り組んでいる人の活動も紹介しています。

シリーズは終わったのですが、ネットで記事と連動した「食ショック@YOL」を展開していますので、こちらで見ることが出来ます。http://www.yomiuri.co.jp/feature/foodexp3/

廃棄が大量に出る背景には、賞味期限と消費期限の設定基準が影響を与えているようです。

消費期限と賞味期限の食品への表示は「食品衛生法」により規制されています。

消費期限

1.定義:製造日を含めて品質が保たれる期間がおおむね5日以内のもの。

2.目的:食中毒、腐敗の防止など微生物対策。期限を過ぎた食品は、健康上危害を生じる恐れがある。

3.対象商品:弁当、調理パン、惣菜、食肉、生麺、豆腐

賞味期限

1.定義:製造日を含め品質が保たれる期間が、おおむね5日超のもの。

2.目的:酸化、化学反応、温度、光、湿度による劣化対策。

3.対象商品:缶詰、即席ラーメン、一般の加工食品

4.その他:品質保持期限(食衛法)は賞味期限(JAS法)に統一(2005年8月)。品質の変化が極めて少ない食品(砂糖、チューインガムなど)は省略可

設定は、未開封で、表示された方法による保存条件が前提。

決め方:科学的知見、試験により製造者が決定。同じ食品であっても製造者により異なることがある。

表示:「年月日」によるが、3ヶ月以上期間がある場合、「年月」表示。製造年月日は原則表示しない。

開栓後:使用者の責任により管理。

となっています。こちらにも説明があります。http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/special/47/naruhodo275.htm

妙に感じる賞味期限の設定もよくあります。

梅干やしょうゆ、みそ、醸造酢、酒、ハチミツなどに対しては疑問を感じます。

製造者、販売者、消費者、行政、それぞれの立場で姿勢に傾向があるのではないでしょうか。

製造者は、長い期間変質しないものは賞味期限をあまり長くしないで回転をよくしたいでしょう。

販売者は、期限が迫ると販売しにくくなるので期限は長い方が歓迎でしょう。

消費者は、新鮮なものを好む傾向があるでしょう。

行政は、問題が起こって管理の立場を追及される事を避けることが優先するでしょう。

もったいないの精神で、消費者の健康・安全と食糧供給とコストの観点など総合的な判断が要求される事なので、よく考えてみたい問題です。

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